コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

杣添尾根から横岳 ~ ツクモグサ・・・・

2022-06-09 18:50:35 | 日記
青空を期待できる天気ではありませんでしたが
なるなるさんと杣添尾根から横岳を登ってきました。
早朝6時20分に駐車場に到着して40分出発。

冬の平日は自分の車だけの時もありますが、今日はすでに4台止まっていました。
別荘地を通り登山口へ・・・・




















案内板には山頂まで2時間55分とありますが
その時間で登れる登山者は、なかなかの健脚者です。
・・・・昭文社の地図には、確か3時間40分
森の奥を覗き込んだり、フカフカな苔に触れてみたり
小さな花の写真を撮ったりしながら行くと4時間以上かかりそうです。
















脇を眺めながら行くとイチヨウランがいます。

花はありませんがコハクランもいました。
葉の下にはムギランみたいにバルブのような物があるのですね。








キバナノコマノツメ










着生ランがいる森ではないですが、何気に樹の上も眺めていたら
ヤシャビシャクが着生していました。何となく花が咲いていそうな感じが・・・・・









望遠の効くコンデジを持ってきて良かった・・・・













富士山麓ではよく見かけますが
花目的で行くことはないので、こんな偶然の出会いに感謝です。









明方まで雨が降っていたので
途中から登山道は沢のような状態になりました。
水の流れが無くなってくると残雪が現れます。













日射しもないので空気がヒンヤリしています。
林床にはウスギオウレンが点々と見られるようになりました。


















やっと視界が開けてきました。









冬は尾根沿いを進みますが、この季節の登山道は途中まで北側にある巻道を通っていました。
今回歩いて見ると尾根沿いに進むルートができていました。














強引にハイマツを切り開いて造った感じですが
根なのか枝なのかわかりませんが、これが非常に歩きづらいです。
巻道が使えそうな感じに見えますが、ここまでハイマツを伐採して
尾根ルートを切り開く必要があったのか疑問です。
巻道のコースは道迷いでも多かったのでしょうか・・・・








赤岳を眺めながら登るルートですが、稜線は雲の中・・・・

登るにしたがって徐々にハイマツが低くなり高山植物を見かけるようになりました。
ガンコウランの隙間にキバナシャクナゲが咲き初めています。









縦走路(稜線)に到着。縦走路はピークを巻いています。








稜線は真っ白で時折パラパラと氷の粒が降ってきました。
風もあり、体感温度は氷点下。
視界も悪く、どうも今日は展望を期待できません。








それでも岩の隙間に紫色のオヤマノエンドウが
咲き初めているのが見え、イワウメも点々と開花しているのが見えます。













夏の高山植物を見るのは何十年振りですので、何だか嬉しい・・・・
先ずは、なるなるさんが楽しみにしていたツクモグサを探します。


縦走路を赤岳方面へ進むと諏訪側の岩場に点々と自生しているのが
見えてきました。
























思っていたより多く自生しています。
あいにく花は開いていませんが見ることができて良かったです。

この時期はホテイラン止まりで、稜線を歩くのは冬だけでしたので
私も初めて見る花です。

















岩場にはチョウノスケソウも・・・・・
厳冬期の縦走の時にも枯れた葉が残っているのを見ていました。








花はまだですが、葉ッパがブナの葉のミニチュア
みたいで可愛らしいです。
色とりどりの枯葉も残っていて小さな森があります。








イワヒゲ、ウラシマツツジ・・・・・
これから次々と花が増えていくでしょう。
ウラシマツツジは、まだ葉が展開していない株が多く
枯れ葉の中から咲いている株を多く見ました。




















時間を忘れて稜線をウロウロしていたら
風を受けて体がすっかり冷えてしまいました。


横岳奥之院までは行こうと思っていましたが、この視界では
あまり意味がないので、もう少し周辺で花を見たら帰ろうと思います。

晴れて視界が良ければ、横岳周辺から見る景色は八ヶ岳でも
特に素晴らしいと思う場所の一つです。

今日は見られませんでしたので
厳冬期の横岳奥之院からの景色を一枚。








PM14時、杣添尾根を下ります。









ここ八ヶ岳の硫黄岳~横岳周辺は、これから高山植物の観察には
手頃に楽しめて良さそうな山域に思えました。
咲いている高山植物の種類も多いと思います。
ただ足場が不安定で登りは疲れました。
あと駐車場のキャパが少ないので、休日は早出が必須です。
桜平からの方が、アプローチが遠く林道も悪路ですが
足に優しく駐車場も広いので良いかもしれません。


6月7日









コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アズマシライトソウ

2022-06-03 05:52:37 | 日記

沢音を聞きながら雨が止むのを車内で待ちます。
やがて霧雨になり、まもなく上がりそうでしたので出発することにしました。









カヤランが点々と・・・









雨に濡れた森はしっとり落ち着いています。















保護色で動かないので、危うく踏みそうになると
飛び跳ねます。








つぶらな瞳が可愛らしい・・・・










薄暗い植林の森になると、林床にアズマシライトソウが
点々と見られるようになりました。










薄暗い林内では蛍光白色の花弁がとても目に付きます。
小さなLEDライトでも入っているかのようです。









両性花と雌花だけの株があるようです。














羊歯が覆っている林床をよく見ると
ここにも小さな株が点々といます。








葉に隠れるように咲いている株を見ると、ラン科の花を見ているような感じになります。
















アズマシライトソウがここに自生していることは
ずいぶん前から知っていたのですが、その時期に行く優先順位が
どうしても下の方でしたので、今日やっと見に来ましたという感じです。
実際に、こうして湿り気のある羊歯の中に咲く花景色を見ると
富士山の樹海に咲くヒメミヤマウズラのような雰囲気で
とても気に入ってしまいました。

周辺の森の中には、かなり多く自生していて
探して見つけ出す花ではありませんでした。














林床にはコミヤマスミレ、フイリフモトスミレの株も多く見ます。














背の高いアズマシライトソウも見かけますが
食害の影響なのか小さな株が多いです。

個人的には、この花は小さくて良いです。
小さくて隠れるように咲いている感じが良いです。

これだけ多くの株が自生しているのだから
同じような環境で、近くの沢沿いなどを2カ所歩いてみましたが
アズマシライトソウには、まったく出会うことがありませんでした。
極限られた場所にだけ自生するのかもしれません。


梅雨時の霧雨が降るような天気になったら
また訪れてみようと思います。








5月31日







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ムカゴサイシン

2022-06-01 13:44:56 | 日記
この花を開花時期に探すのは難しいと思っていたので
花の開花の後に出て来る、あの特徴ある五角形の葉を
夏の房総探索の時は、いつも気にしながら歩いていました。
と言っても自生していそうな薄暗い湿り気のある場所なんて
どこにでもあります。林道のふち、杉林、鎮守の森・・・・・・

せめて冬まで葉が残っていれば見つけられる可能性はあるけど
夏になるとヤマビルも多いし、藪になってしまう所も多く
段々と見つけることが難しいと思うようになっていました。

そんな時・・・・いつものようにネットでいろいろ山の情報を
見ていたら、思わぬサイトでこの花の画像を見ることができました。
・・・・・・場所もほぼ特定



あいにくの雨でしたが、ヒンヤリした明方に見に行ってきました。



















葉を見つけていて、花の時期に来ても
肝心の花を見つけるのは苦労しそうなタイプですが
幸い探す必要もなく、想像以上に周辺には数多く自生していました。

ただ雨で森の中は暗く、カメラを出すのも気を使います。
午後には天気も回復する予報でしたので、一度離れて、山を歩いた後
夕方近くにもう一度来てみることにしました。




・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-





午後には雨も上がったので、ゆっくり観察しながら撮影できました。
薄暗い早朝では見えなかったのですが、よく見るとポツポツ足元や
林の奥にも自生していました。










ドクダミと相性が良い訳ではないでしょうが
今の時期はドクダミが茂っています。



















花が開花しはじめると上を向いて
開花が進むと下がってくるのでしょうか・・・・・



















花はあまり大きくは開かないようです。
赤い模様を見るとトラキチランを思い出す色合いです。




















花のサイズはこれくらいです。










周辺をさらに歩いて探す時間はありませんでしたが
タシロランなどが咲く環境に近い雰囲気がします。

花を見たことで、探す場所も何となく少し手掛かりがありました。
いつか房総で見つけることができたらいいです。


5月31日











コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする