人頭税 <2>
パイパティローマ (2)
方言でパイは南、パティローマは波照間島を意味する
波照間島富嘉村の南西側に
パイパティローマ(南波照間島)の伝承にあるヤグ村集落跡がある
このヤグ村のアカマリと言うお男が
各島々で人頭税の粟や米・海産物などを積み込んだばかりの
琉球王府の貢納船を奪い
ヤグ村の住民40から50人と
南の楽園パイパティローマを目指し集団離島した
1648年のことである
これは人頭税が導入されて11年目の事件である
アカマリと島民は
理想郷パイパティローマは実在する島として目指したのか
伝説上の島として、信仰を持って目指したのか
そしてパイパティローマに着くことが出来たのか
出来なかったのか不明である
1907年に沖縄県が二度にわたって探索したが
何の手掛かりも得られなかったと言われている
海南小記の著者民族学者の柳田國男が
その著書に、アカマリは扁く洋中を漕ぎ求め
ついにその島を見つけ我が島にちなんで
南波照間島と名付け事前にその存在を知っていたと言う
アカマリと島民は理想郷南波照間島に着き
きっと幸福に暮らしたれあろうと思う!!!