ウヤガン祭
ウヤガンとは、ウヤ=親・祖、ガン=神と言われ
ウヤガンは一般には祖霊神と認識され
祖霊は始祖・あるいはスマ(集落)の始祖と考えられている
御嶽に籠り、ウヤガン(祖霊神)を憑依した
女性はウヤパー(祖神女)になってウイカー(草冠)を頭にかぶり
手にジーグス(枝)を持ちその姿はウヤガンを象徴している
ムトゥヤー(本家)に戻り神詞・フサ(神謠)・舞などの儀礼を行い
その後、スマ(集落)内を回って祓い清め
ジーグス(枝)で各家の戸をたたき悪霊を追い出して豊穣を与える
狩俣スマには、ムトゥヤー(本家)と呼ばれる
スマ(集落)の始祖とされているウプグフムトゥがあり
以前は九か所あったが、現在では
ユームトゥ(四つの本家)が存在している
スマ内の祭祀は、このムトゥを中心に行われている
ユームトゥ(四ヵ所の本家)
ウプグフムトゥ(大城元)スマ全体の元、スマを創造した神を祀る
ナーマムトゥ(仲間元)航海安全の神を祀る
シダティムトゥ(志立元)五穀豊穣・世の主(ユーヌヌス)を祀る
ナーンミムトゥ(仲嶺元)水の神を祀っている
狩俣の住民は、いずれかのユームトゥ(四元)に所属し
ファーマーと呼ばれ、各ムトゥの構成員となっている
年中祭祀は、主に各ムトゥで行われるが
ウヤガン祭は、全のムトゥヤーが祭場となり
ウプグムトゥ(大城元)が執り仕切ってウヤガン祭が行われる