西山彫花楼は、清代に造られた富豪の邸宅で、
敷地が2000平米、建築面積が4000平米ほどあります。
古い建物や建物の柱や梁、窓などに施された彫刻や細工が保存されています。
入館料は50元です。
最初に造られたのは康熙帝の時代で、仁本堂と呼ばれていました。
現在の西山彫花楼は、乾隆帝の時代に徐氏によって造られ、
以後、道光帝、咸豊帝の時代に修繕や増改築が重ねられてきました。
年代によって、造りや外観、部屋の趣が違います。
太湖の畔にある堂里村は、昔、水運で栄えた場所のようです。
蘇州駅や新区から行くには、69路のバスで金庭鎮政府下車、
697路に乗り換えて堂里西山彫花楼下車です。
村の路地を入っていった先の右手にあります。
古い建物には、当然エアコンなどはないので、
暑ければ入り口に置いてある団扇を借りて行きましょう。
彫刻は鳥や魚、花、故事など様々な種類があります。
残念ながら、多くは文化大革命によって破壊されてしまいました。
また、一般開放される前は村人の住居や工房として使用していたようです。
建物は大別すると、老屋と新屋の部分に分かれており、廊下で繋がっています。
新屋の大部分は咸豊帝の時代に建てられたものだそうです。
部屋数が多く、廊下も部屋も入り組んでいるので、
迷路に迷い込んだ気分にもなります。
田舎の村にこんな大きくて歴史のあるお屋敷があるなんて、ちょっと驚きでした。
少々不便な場所にあるので、おそらく観光客で溢れるようなこともなく、
ゆっくり見学できると思います。