ハルビン市内を流れる松花江は長白山の天池が源流で吉林省と黒竜江省を流れる大きな川で、
中国とロシアとの国境を流れるアムール川最大の支流です。
中国東北地方の川が全面結氷するのは長春の伊通河でも見てきましたが、
ハルビン市内の松花江は、伊通河とは比べ物にならないほど川幅が広いので凍った姿は圧巻です。
松花江まで、朝の中央大街を歩いてみました。
夜遅くまで賑わっていた中央大街も午前中は静かです。
川沿いや街のあちこちに氷で作った壁を見かけます。
この氷は、氷祭り用や彫刻、街の飾りとして凍った松花江から切り出されたものです。
中央大街を真っ直ぐ北に進むと友誼路に出ます。
この道は地上を渡ることができないので地下通路を通ってスターリン公園方面に向かいます。
向こう側には防洪記念塔が見えています。
スターリン公園のシンボルタワーでもある防洪記念塔は、
かつて2度の大洪水から復興した記念として建てられたものです。
また、この公園は川沿いに2km、松花江南側の堤防を整備して作られています。
堤防なので公園の幅は50mほどしかありません。
冬になると凍った松花江の上に大きな遊園地が作られます。
入園は無料ですが、QRコードを読み取って登録が必要でした。
(しっかりチェックしている感じではなかったので登録しなくても大丈夫かもです)
車でソリや大きなチューブを引っ張ったり、ソリ付き自転車があったり。
氷の滑り台などもあります。
分厚い氷の上は乗用車はもちろん、トラックも走行可能です。
でも、川の上は風も吹いて、当然のことながら底冷えするので長時間ここにいるのはちょっと辛いかも。。
冬のスターリン公園のオアシスと呼べるようなカフェを見つけました。
新型コロナの影響なのか、春節期間だったからなのか、公園の西側で営業している飲食店はここだけでした。
観光地だし混んでて美味しいものはないのだろうと思いながら、とりあえず体を温めるために入ったのですが、
予想に反して客も少ないし美味しそうなパンが並んでいる、ちょっといい感じのお店。
コーヒーの値段は確か18元だったかと、さすが東北、観光地でもまだまだ物価は安いです。
暖かい店の中でコーヒーを飲みながら、のんびりと松花江を眺めることができました。
松花江は満州語で、スンガリ・ウラーと言うそうで、その意味は天の川。
上流の吉林省には戦前に日本が建設し今でも現役の豊満水力発電所と松花湖があります。
長春市内を流れる伊通河は松花江の支流になります。
今回の黒竜江省旅行は、最も寒いタイミングだったようで極寒を堪能?できました。
さすがにハルピンでも3月ともなると最高気温は氷点下ではなくなるので、
そろそろ川の上の遊園地もお終いになっているのかと思います。