西塘は浙江省、上海市、江蘇省の境界近くにある水郷古鎮です。
1000年以上の歴史がある場所です。
春秋戦国時代には呉と越の境界でもありました。
そのため様々な争いがあり、”呉根越角”や”越角人家”とも呼ばれていたそうです。
唐宋代にはすでに村ができ、元代、明代と工業や商業で栄えてきました。
今は昼も夜も大勢の観光客で賑わっています。
西塘の入り口付近には観光案内所や公園、商店が並ぶ新しい通りが作られていてローソンもありました。
入り口の前にある駐車場は早々に満車になったようで、少し離れた臨時駐車場に車を停めました。
ネットで買った古鎮の入園チケットは95元でした。
前日までに買えば少し安くなるようです。
西塘は世界ふれあい街歩きでも紹介されたことがあります。
世界文化遺産への登録申請も行われているようです。
ミッション:インポッシブル3のロケに使われた場所としても有名です。
2006年の映画なので、トム・クルーズもまだもう少し若かった時です。
水路沿いの通りには、廊棚と呼ばれる屋根の付いた長廊が続いています。
廊棚の全長は1km以上あるそうです。
今まで行ったことのある江南の水郷古鎮の中で、こんなに長い廊棚は見たことがありません。
もともと廊棚は日よけや雨よけに設けられたものです。
現在もしっかり本来の役目を果たしてくれているおかけで、
暑い日でも多くの観光客が訪れている。というのはちょっと大げさかもしれませんが、
この屋根がなければ真夏に西塘へ行く気にはなれません。。
古鎮の中には、明清代の建物や古橋も数多く残されています。
安仁橋、安境橋、安善橋、五福橋、清寧橋、臥竜橋など大小合わせて104基あります。
橋の形の多くはアーチ形で1つ穴が多いようです(たぶん)。
安善橋などの3つ穴の橋やもっと簡素な橋もみかけます。
ちょっと変わった形で2つの通りと屋根のある送子来鳳橋は、明代以降、幾度も修復されています。
現在は落書きだらけのコンクリートの橋になってしまいました。
新婚さんがこの橋を渡ると子宝に恵まれるのだそうです。
休憩を兼ねたお昼ご飯は込み合う時間を少し外して、
2階から水郷の景色が楽しめそうな店を探してみました。
ただ暑くて食欲もなく、脂っこくなくてビールに合いそうなものをと考えていたら、
蟹粉豆腐にピータン豆腐と豆腐ばかり頼んでしまいました。。
せっかく水郷古鎮にきたので菱の実も。毛豆菱肉は江南水郷の名物料理のひとつです。
毛豆の日本語は枝豆、味付けは塩だけのさっぱり味です。
水郷古鎮には細い路地もたくさん。路地好きにはもうたまりません。
さすがに全ての路地を探検するのは無理なので、ほとんど通りから眺めるだけですが。
西塘で最も細い路地が石皮弄です。
最も広い場所で道幅1.1m、狭いところは80cmほどしかありません。
西塘は、蘇州からでも上海からでもそう遠くはないとはいえ、次にいつ来られるかも分からないので、
観光案内図に観光スポットと書かれている博物館や庭園などもできるだけ巡ってみました。
博物館と庭園巡り篇に続きます。