茶くみ

　　　　　　　　 茶 く み　 　ＮＯ.310

「桃栗３年・柿８年・梅は酸いすい１６年・枇杷の大バカ１８年」と言いますね。　　人間はのろのろ２０年です。
・・・で２０年経って一人前というわけではありません。
私が社会に出たころは「茶くみ３年」と言われて、就職しても３年ほどはロクに仕事を教えてもらえない。
書類の複写や計算などの補助業務だけ、もちろんお茶くみは当たり前。
職場に若い女性が居なかったこともあって、茶くみは５年ほど経験しました。
やっと、書類を書かせてもらえるようになっても、仕事のノウハウは誰も教えてくれない。　　
仕事は教えてもらうものではなくて、先輩から盗むもの。
やっと書類を書かせてもらえるようになって、最初に提出した書類は「なんじゃこれは！」と、ロクに中味を見ないまま、放り投げられました。
頭に来てブン殴ってやりたい心境でしたが、そこは辛抱。
辛抱に辛抱を重ねて、ほぼ一丁前になるのに「事務屋」は１０年はかかります。
「今時の若いもん」なんて言うと化石頭と言われましょうが、今時の若い人は１０年も下積の境遇で辛抱できる人はそうそういないのではないでしょうか？