2610.17 ケ ア ・ カ ー ド NO.576
会社を退職して名刺もなく・高齢になって運転免許証も持たなくなると、自分がどこのだれなのかを証明する手段を持たなくなります。
高齢で認知症を患っている人が、散歩やはい回中に迷子になって保護されても、どこの誰だかわからないまま、何年も施設で過ごしたという事例も新聞など
で報道されたりしています。 そこで私は高齢者の集い等で、自分の存在を示すような「ケア・カード」を作って携帯するようにおすすめしています。
内容は住所・氏名・生年月日・電話番号・緊急連絡先・血液型・通院している病院・健康保険証の番号・体内に金属が入っていないかどうか・アレルギーの
有無と内容・尊厳死宣告の有無・その他の必要な事項などです。
そういう資料は、なにも認知症患者のみならず健常なひとであっても、いつ・どこで脳梗塞で倒れるか・交通事故に遭遇するか解らない年代になると、身辺
に携帯しておく必要があると思うのです。 「ケア・カード」は携帯するとともに、自宅の冷蔵庫などに貼付けておくことも必要でしょう。
大阪狭山市では自治体がそういうことを積極的に勧めているようで、救急救命のために消防署員が駆けつけた場合、冷蔵庫に貼ってあるこういう「ケア・
カード」を剥がして持ってゆくことを市民も署員も了解し、成果を上げていると聞きました。こういう施策はお金もかからず、高齢者問題の改善につながるもの
と評価しています。
特に高齢女性には、軽装で財布や携帯電話も持たないひともいて、倒れた場合の身元確認に困難をきたすようなことがあるようですから、ちょっとポ
シェットにでも忍ばせていただくことが必要ではないかと思います。