28.06.14 い ば り NO.1192
「おしっこ」のことです。 芥川龍之介の作品「鼻」の中で、長鼻に苦しむ寺の住職が鼠の
「いばり」を鼻に塗り付けて鼻の脂を絞り出す(そして鼻を短くする)という描写があります。
古来、尿には何らかの薬効があると信じられてきたようです。
昭和に入っても戦後間もないころまでは、火傷をすると応急の処置としておしっこを引っかけ
たり、間に合わない場合には患部を女性の陰部をこすりつけるなどと言う原始的な療法が
地方ではあってようです。
女性の陰部には尿・・・したがって尿の成分である塩分やアンモニヤ等の殺菌作用がある物
質が付着しているからだったのかもしれません。
海難事故に遭遇して飲料水がなくなると、自分のおしっこを飲むということもあるし、マゾヒズ
ム文学者 沼 正三の作品「家畜人ヤプー」の中でも、人の糞尿を好んで食う野蛮人(日本
人)という設定がある。
まあそんなことはどうでもよいことですが、知らないよりはしている方が「まし」ではないかと
思います。 因みに、火傷の応急処置は水で冷やすことが一番らしい。