28.11.10 浜 芝 NO.1339
怠け者の大工留吉が仕事帰りに大金50両(500万円相当)を拾った。 ・・・でご近所衆を
集めて飲めや歌えの派手なドンチャン騒ぎの散財をして10両の金子を遣う。
女房が先行きを心配して、ご近所衆と示し合わせてその夜のことはなかったことにしても
らった。 二日酔いから目が覚めた留吉は残りの40両を出せと女房に言う。
「あんたなんか悪い夢でも見たんじゃないの!? 常日頃楽をしようと言う気持ちが人間を
駄目にしてしまったんだ!」・・・情けない! お前さんの心は腐ってしまったんだ! と涙ぐ
む。 大家さんもそれに同調する。
・・・で留吉は「そうだよな~ そんなうまい話があるわけがない」とその日を境に一生懸命真
面目になって仕事に打ち込む。 そしてやがて一人前の棟梁になるという、古典落語の
「浜芝」です。
さて、我が家にも千両箱に似た器(会社)はある。 その中には信用という財産以外には何
も入っていない。 でも、その箱を千両箱にするのかただの空箱にするのかは、2代目の息
子の手腕にかかっている・・・。 それが心配の種です。