28.11.19 名 前 NO.1348
小林 旭の歌に「昔の名前で出ています」「私の名前が変わります」などの「名前シリーズ」
というのがありました。 ところで、日本の国民は明治維新まで百姓・町民には姓はなかっ
たものと思ってましたがそうではありませんでした。
江戸時代の260年間、幕府が百姓・町民に姓を名乗ることを禁じていたために、例えば御
園村に住む場合は「御薗村 彦三」・立川村に住む場合は「立川村 熊吉」豊国村に住む場
合は「豊国村 仁蔵」などと、村の名称に個人の名をくっつけて人別帳(戸籍簿)に記載して
いたために、自分の名前を忘れてしまって、明治維新の際にたとえば村の中に住んでいる
から「中村」になり、岡の中腹に住んでいたから「中岡」になったらしい。
だから少比類巻(こびるまき)とか村主(すぐり)などという特殊な姓はかなり由緒ある姓とい
うことらしい。
因みにわが母方は百姓ながら庄屋を務めていたから、苗字帯刀が許されていた・・・なんて
どうでもいいことを、生前によく自慢していました。
珍しい名前ランキング1位は鹿児島(出身)で、我が家のご近所でも土器屋さん・寸田さん・
余田さん・取違さんがいらっしゃる。 沖縄出身では「安座間さん」と「瑞慶山さん」がいらっ
しゃる。 昭和も遠くなったけど、明治は遙かに遠くなりました。