29.03.18 しゃーない NO.1467
貧困と空腹とそれらの不条理から逃れられない、ほとんど絶望の淵にいた中学生の
ろだったでしょうか「もう、こんなことならいっそ那智の滝にでも飛び込んで死んだ
方がましや」と母に言ったところ、母が返した言葉が「ほな しゃーないな」でし
た。 私も「それを言っちゃおしまい」というようなことを、何も考えないで言った
ものですが、もう少し俺のことを心配して理解してくれるものと思ってましたのに、
「ほな しゃーないな」「だったら死んだら?」・・・とあけすけに言われると、ハ
トが豆鉄砲を食ったような驚きでした。 それはそうでしょう、その時の生活を改
善する術が母にあったのならば、とっくの昔にやっていたことでしょう。
そんなことを言ったってどうこうなるものでもないことは、子供だって分かっていな
いといけないことだったのではないかと思います。
「ホームレス中学生」を書いた田村 裕の父親は破産して「家族解散」を宣言したと
いう。 仕方がないものはどうやっても仕方がないものであって、そうなったので
しょう。 これから先の世の中はどうなってゆくのかは見当もつきませんが、どう
にもならないようになるまでに、何とかしないと本当にどうにもならなくなってしま
います。 日本の少子化と貧困化はその前触れではないかと憂慮します。