29.03.10 過 労 死 NO.1459
私が就職した職場もひどいものでした。 特に1~3月期の時間外労働は月間150時間が常態でした。 しかも当時土曜日は全休ではなくて半ドンでしたから、そういうことを考えますと時間外労働は165時間ほどになります。 丸2日間徹夜で勤務したことだったありました。
家にも帰れない・風呂にも入れないで・保健婦さんに栄養注射を打ってもらいながら「勤務」したこともありました。
睡眠は会議室に布団を持ち込んでの雑魚寝でした。
でも、電通の高橋さんのように1週間で睡眠時間が10時間なんて狂気の状態ではありませんでしたから、仕事中に倒れて救急車で病院へ行った人は4年間で一人だけ、過労死する人はいませんでした。
当時は電卓も無く、ましてパソコンのエクセルなんていう便利なものがなかったので、計算はもっぱらソロバンでした。
今考えると、なんと馬鹿なことをやっていたんだなという気がします。
だって、疲労困憊した状態でソロバンをはじいてもなかなか合うわけがありません。
読み上げ算をしていて、突然ソロバンの音がしなくなったので、伺ってみるとソロバンの達人はその場で寝てしまっていた、という珍事もありました。
つまりはみんな「仕事中毒」に罹っていたのでしょう。
処理しなければならない仕事が山積していると、じっとしておれないで家に帰って寝ることさえ後ろめたい気になったのではないかと思います。
なにも死ぬほど仕事しなくったっていいんじゃないか? そんなことしたってちっとも成果は上がらない。
そういうことに気が付かない限り、世界共通語になった「KAROSI」はなくならない。