29.03.07 給 料 袋 NO.1456
私たちの給料袋はもらった中身のお金を取り出して、すぐに返却するものでした。
来月も同じ封筒を使い回して封筒代を節減するための苦肉の策でした。 就職したのは職員6000名を擁する「大企業」でしたが、今でいう破産企業(財政再建団体)の指定を受けた公共団体だったのです。
一枚の給料袋はボロボロになるまで何回も繰り返して使用したのでした。
1枚たった数円に過ぎないものでしたが、職員6000人の年間(数年間)単位の節約は馬鹿にならない金額になるものです。
高が給料袋でさえそうなんですから、一事が万事ものを大事にするという精神は徹底していました。
わたしが経験した貧困の時代にも劣らない倹約の精神でした。
作業員はゴミ捨て場からベッドや自転車を拾ってきて、リサイクルして日常必要とする道具や備品を作っていました。
もちろん人間も「一人二役」(いちにん・にやく)が合言葉で、「俺がやらなきゃ誰がやる!」の精神でみんな一所懸命に働き、そして見事5年間で「再建団体」の汚名を返上したのです。
当時私は財政課予算係に配属され、意気を感じて遣り甲斐をもって仕事に没頭しました。
もちろん、そんな時代が決して良いとは思いませんが、買って10年も経たないパソコンなどの製品が、修理する部品がないから買った方がましなどという製造や販売の在り方には疑問を感じないわけには参りません。
もっと「もの」を大事にしないと、資源不足になってどうしようもなくなる時代が来るのではないかなと憂慮します。