雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

本と映像の森2 小松左京原作・一色登希彦『日本沈没 1』小学館

2010年01月13日 04時23分54秒 | 本と映像の森
 小松左京原作・一色登希彦『日本沈没 1』<ビッグコミックス>、小学館、2006年8月1日初版第1刷、210p、524円+税

 SF作家小松左京さんが30年前の70年代初めに書いた小説「日本沈没」をベースに、マンガ家・一色登希彦さんが書き下ろした、新たなマンガです。

 「新たな」というのは、小松左京さんの原作小説を基礎にして、感覚的に違う世界をつくりあげているからです。
 ぼくは、この世界の方が好きです。

 第1巻の舞台は、東京・新宿・11月。
 原作でも主要人物だった、深海調査会社の社員で、若い青年・小野寺俊夫とその同僚の「結城」の仕事帰りの新宿での会話から始まる。

 この日、この時に、新宿の居酒屋「クロス・ブリード・パーク(雑種天国)」に、深海調査会社の潜水艇操縦士の小野寺俊夫と結城(ゆうき)、「東京消防庁、ハイパーレスキュー(消防救助機動隊員)」の阿部玲子と酔いつぶれた堀田(ほった)、科学者の田所、が集まった。
 それがすべての始まりだった。

 全編のキーワードは、その居酒屋で小野寺に阿部玲子が言った「だいじょうぶだよ、ここは」という一言.
 ああ、こういう一言を言えたらいいですね。

 映画版は見たことないので、昔読んだ原作小説と比較すると大きな違いは、1995年の阪神淡路大震災依然と以後と言うことです。あのときの、自主的なボランテイア活動・支援活動の始まりが、このマンガではストーりーの主要な太い線となっています。
 



本と映像の森1 宮城谷昌光さん著『古城の風景1』新潮文庫

2010年01月13日 03時59分17秒 | 本と映像の森
 宮城谷昌光さん著『古城の風景Ⅰ』新潮文庫、平成20年4月1日発効、386p、552円+税

 宮城谷さんの歴史小説『風は山河より(単行本で5巻、文庫で6巻』『新三河物語(単行本で3巻)』を読むための必読本であると思います。
 歴史小説で歴史的にたどった同じ地域を地理的にたどった名著です。
 『古城の風景Ⅰ』のサブタイトルは「菅沼の城 奥平の城 松平の城」です。

 『風は山河より』『新三河物語』『古城の風景』などの古城や寺や戦闘場所の位置を、たとえば市販の地図帳や国土地理院の5万分の1地図に落とす手作業をしながら歴史を考えるといいなと思いました。
 
 この新潮文庫版『古城の風景Ⅰ』は、新潮社刊の書籍の第1巻、第2巻を合本したものです。まだ文庫になっていない書籍版の第3巻は「一向一揆の城」、第4巻は、静岡県西部中部の「徳川の城、今川の城」、第5巻は「北条の城」です。
 戦国時代に興味のあるセンゴクマニアには、こちらも必読と思います。

 わが浜松城についても、指摘がありますので、これをヒントに考えていきます。