雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

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原発を考える 3 特殊な「商品」である原子炉(核反応炉)と軍艦(自衛隊護衛艦)の共通性

2012年03月29日 05時04分06秒 | 原発を考える2

原発を考える 3 特殊な「商品」である原子炉(核反応炉)と軍艦(自衛隊護衛艦)の共通性

 ふつう、たとえばデジカメやウオークマンなら、私たち「ユーザー(消費者)」は、
 
 ① まず、そういう商品を買うかどうか、を選択します。

 ② 買うとしたら、どの会社の、どういう商品を選ぶか、お店に行ったり、カタログを見たり、ネットで検索したりして選択します。

 ところが「原子力発電所」という「原子核反応炉」は、そうではないのです。

 ① まず「原発をアメリカの技術を日本に輸入する」という国会の議決があります。つまり国民の「買いたい」という選択ではなくて、議会の決定です。

 ② つぎに買うとしたら、どの会社のどの製品を買うか、ですが、これも、日本の大企業が「沸騰水型」と「加圧水型」の2種類を決めて輸入して、独占企業の電力会社に「買わせた」だけです。
 
 ③ 電力会社が買った資金は、電力会社の利益からではなくて、国民一人ひとりが払う「電気料金」から出ています。

 ④ さらに、毎年作り続ける原発が三井や三菱や住友など、原発製造企業が失業しないように、うまく仕事がとぎれないようにしています。

 こういう計画構図は、戦前や戦後の軍艦を建造する企業と、国との関係とまったく同じです。

 戦前の日本帝国海軍の「空母」「巡洋艦」「戦艦」「駆逐艦」「潜水艦」、戦後の海上自衛隊の「護衛艦」「潜水艦」、これらは、建造技術がとだえないように、ローテーションで、各会社に建造の注文を出しています。

 この建造費は、国民から吸い上げた税金を使っています。原発の場合の、国民が払った電気料金と同じです。

 つまり、軍艦の場合の政府、原発の場合の電力会社は、「軍艦」「原発」という商品を買うのに、自分の身銭を払っていません。

 それが役立くなくても、大惨事を起こしても、やはり責任感覚は、ないでしょうね。

 


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