雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

新・本と映像の森 1 宮沢賢治「水仙月の四日」

2022年02月04日 21時19分05秒 | 本と映像の森
新・本と映像の森 1 宮沢賢治「水仙月の四日」


 宮沢賢治さんの短編で素敵なのは、たくさんありますが、今日2月4日にふさわしいのは、「水仙月の四日」でしょう。


 全編、真っ白い雪のなかです。


 登場するのは「ひとりの子供」と「雪童子」と「雪狼(ゆきおいの)」と「雪婆(ゆきばんご)」です。


 雪童子は歌います。


「カシオピイア
 もう水仙(すゐせん)が咲き出すぞ
 おまへのガラスの水車(みづぐるま)
 きつきとまはせ」
 
 吹雪のなかで遭難しかける子供を雪童子は救おうとします。


 すべてが真っ白い雪のなかで進行します。


    ☆


 この「水仙月の四日」の光景によく似た懐かしいシーンがあります。高畑さん・宮崎駿さんなどのアニメ「太陽の王子ホルスの大冒険」です。


 物語の終盤、自分の偽りの役割と訣別する決断をしたヒルダは、雪原で雪狼たちに襲われて、雪のなかに死を覚悟しながら身を沈めます。


 物語の転換点になる美しいシーンです。


 「ホルス」製作集団の誰かが「水仙月の四日」の愛読者だったのではないかと思います。


 



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