原発ニュース 昨年検出のキノコの放射能の一部は核実験起源のようです
以前にとっておいてやっと今年に読んだ記事です。『朝日新聞 2012年12月18日(火)』(37)面、「野生キノコにセシウム 福島の事故と無関係?」というタイトルの記事です。
福島第1原発から360kmの青森で野生キノコから検出された放射能は、福島原発事故起源ではなく、1960年代の核実験起源やチェルノブイリ事故起源ではないかという観測結果です。
福島第1原発事故起源なら、当初はセシウム134(半減期2年)とセシウム137(半減期30年)が同程度検出されるはずです。
ところが、今回、青森県十和田市で野生チチタケから検出されたのはセシウム137だけが120ベクレル、134は未検出です。
青森市のサクラシメジも、セシウム137が107ベクレルで、134はほとんど出ないという結果だそうです。
だとすると、福島から遠い静岡県東部で検出された基準値以上のキノコの放射能も、F1事故以前のものという可能性が出てきました。
ぼくもF1事故からすごく反省したのですが、つまりは原水爆禁止運動・反核運動も含めて日本の市民運動の、核実験やチェルノブイリ事故の降下放射能と生物濃縮の危険性への「鈍感さ」ということですね。
1970年代から平和運動をしていたぼくたちは、いったい何をしていたんだろうか、と思います。
キノコの放射能については、もうすこし調べます。
(雨宮智彦、2013年1月8日早朝)