浜岡原発ニュース 2014年1月1日(月) 中日新聞の「スクープ」
2014年1月1日の朝、家でとっている「中日新聞」を開いて驚きました。
1面に大きなタイトルで「旧浜岡町に非公表寄付53億円 中電、80年代の原発増設時 分担・負担金で処理「不適当」」と書いてあります。
公表された寄付金は36億円で、それとは別に公表されない、いわば「裏金」が53億円あったというのです。
関連ページで、39面も特集で「住民知らぬ「浜岡マネー」 元町長「派手に見せない工作」 浜松の歴史家が指摘」とタイトルが組まれています。
中日の記事にもあるように、原資料は昨年10月に発行された『静岡県近代史研究 第38号』(250部発行)に掲載された竹内康人さんの論文「中部電力浜岡原子力発電所と浜岡町財政」(p44~60)で、新聞記事は竹内さんの論文の内容と、これについて当時の関係者へのインタビューから成っています。
つまり、当時締結が発表された「協定書」とは別に秘密の「確認書」「覚書」という文書があったのです。
この秘密文書にもとづく「裏金」はなんと53億円。あの都知事が裏金疑惑で辞職した金額が「5000万円」、額(量)の問題ではなく、意味・質の問題であることはもちろんですが、いったい53億円、そんなに何に使ったのと思います。
中部電力や旧浜岡町・現御前崎市は、竹内さんが記事で「「中電と市は事実を検証し、全てを明らかにすべきだ」と話した」と言うように、わずか20数年前の事実を検証しあきらかにすべきです。
紙面では、当時、浜岡町議会で唯一の反対派だった共産党町議・石原顕雄さん(現在79才)は、協定書以外の寄付は「聞いていない」と証言していることです。しかも3号機建設の時は、石原町議だけが排除された「議員、町長、町幹部が出席する「議員懇談会」が開かれた、事実があります。
「中日新聞 2014年1月1日」紙面で報道された内容は、今のところ、他のマスコミ新聞や、テレビラジオで報道されたのかどうか、不明です。
原発反対であれ、賛成であれ、すべてのマスコミ・ミニコミは、この事実と向き合い、真摯に報道・評論していただきたいと思います。
1月1日に「中日新聞」記事が出てから今日で2日目、明日で3日目。
あなたの読んでいる新聞、見ているテレビ、聞いているラジオ、アクセスしているネットに、この記事が出ていなかったら、真実の隠蔽を抗議しましょう。
「後追い記事はいや」なんてのは、コミュニケーターの恥です。自分の観点で深めればいいんですから。