雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

ことばと詩 57 アラン「判断力を養うには」 202106602

2021年06月02日 16時29分11秒 | ことばと詩
ことばと詩 57 アラン「判断力を養うには」 202106602


 神谷美恵子さんの、昔買ってそのまま本棚の隅で眠っていた『著作集 2 人間をみつめて』(みすず書房、1980年)を読んでいる。


 そのなかで神谷美恵子さんは、こう書いている。


「アランは「判断力」について次のように烈しいことばを記しているが、これは「考える力」についてそのままあてはまる。
 「判断力を養うには、まず出来あいの観念やおきまり文句を殺りくすることから始めなくてはならない。」」
 (p38)


 同感です。たぶん神谷さんも、何回となく「殺りく」した経験があるんだと思う。ぼくも数限りなくあります。


 それも「いいのかなあ、殺しても」と思いつつ。





本と映像の森(第3) 25 吉村仁『素数ゼミの秘密に迫る! ー 17年と13年だけ大発生 ー』サイエンス・アイ新書、2008年

2021年06月01日 16時37分04秒 | 本と映像の森
本と映像の森(第3) 25 吉村仁『素数ゼミの秘密に迫る! ー 17年と13年だけ大発生 ー』サイエンス・アイ新書、2008年


 ソフトバンク・クリエイテブ、126ページ、定価本体952円。


 アメリカ合衆国で素数ゼミが発生したというニュースがあった。素数ゼミとは17年と13年間地中にいて、それが素数になる。


 たしか素数ゼミの本があったなあと思い、探してみたらあった。


 アメリカでは素数ゼミが7種類いる。それぞれ狭い地域で発生する。そのため、毎年どこかで発生するが、全国的に発生はしないようだ。


 「17年ゼミ」とか「13年ゼミ」というっと、16年間あるいは12年間まったく発生せずに17年目あるいは13年目に突然大発生するというイメージだがそうではない。


 著者は素数ゼミの発生に立ち会い、その狂騒ぶりを記者のように克明にレポートしている。


 そして素数ゼミの歴史的起源について考察し、その起源が北アメリカの氷河時代にさかのぼることを明らかにしている。


 科学的にも、ルポルタージュ的にもおもしろい本です。