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銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

『褒めて育てる』も、裏があると、大変だ(和歌山毒入りカレー事件)

2010-02-16 13:11:14 | Weblog
 褒めて育てる・・・・・これはいいことです。叱りすぎると萎縮する。朝青龍を私は大好きで、引退を彼に強制したのは、大疑問ですが、(というのは、相撲は衰退していくだろうと思うので、それこそ、グローバリズムの超・間接的な陰謀ではないかと思うほどですが)、若松親方は甘やかしたと責められていますね。でも、若松親方の元でなかったら、あの横綱は生まれなかったであろうといわれても居ます。そしてそれは正しいであろうと思います。

 国母選手の両親は、きっと、それを実行したのです。ただ、褒めて育てるの行きすぎが、橋本聖子団長の温情を、理解できない態度につながりました。そして、石狩平野という土地代が安い場所では、一軒一軒の間隔もひろく、子供が集団で遊ぶことが、近隣迷惑につながらないので、ここまで誰にも矯正される事無く、育ちあがったのでしょう。

 ここで、私が『近隣迷惑』というのは、ブロック塀を壊したりすることを指します。子供用の自動車を、坂を急スピードで下りていくと、よその家のブロック塀にぶつかり、それを、壊したりするのです。こどもの方だって、いつかはおもちゃのほうが壊れるでしょうから、怪我をする可能性はあります。だけど、ひとりターちゃんが大音響を発しながらそれをやると、他の子も、面白そうだから、まねをします。だから、私は、空が晴れていると、一日中、子供集団の傍に、ついていなければなりません。

 10時間も連続して外には居られないので、ニ、三時間、子供たち全部を家に入れると、時計は壊すは、何はするで、これまた、目が放せません。こういうしつけは、小さいときから、家の中で自由にさせて、何かを触るたびに、それを、「さわってはいけないのよ」と親が教えておかないと、他人である私が注意しても、止める気がターちゃんの方に起きないのです。親は、「注意してください」というのですが、注意されるということの意味が、実践的な場で、まったくわかっていないからです。だから、『これは面白いことだ』とターちゃんが思う限り、我が家がどんなに迷惑を受けても、それを、止めさせることはできません。

 だから、ルソーの『エーミール』の実践を、日本の新興住宅地で行われては、言葉の意味以上に、はた迷惑なのです。
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 私は『しろウサギとか、羊みたい』とよく言われます。・・・・・『ともかく、生活感が無い』とも言われます。一見すると、怖くない。ターちゃんにもなめられきっていますが、その両親にもなめられきっています。

 でも、考える人ではあるのです。だから、結果としては怖い人かもしれません。人生の途上で出会った現象をずっと、心の中で蓄えて、分析を続けるからです。

 でね、この問題だって、『ターちゃんには、何の罪も無い』ということは良くわかっています。橋本聖子団長が、『国母選手には、罪は無い』と判断したのと同じ判断はもっています。

 でも、親に対する批判は、持っていて、今日はターちゃんのお父さんの方に触れましょう。

 これも、ある種のかわいそうさをもってはいるが、やりすぎを、いさめるためです。そして、彼ら夫婦のような親は、この現在の日本に多数居ると思います。そして、その悪影響を学校・現場の先生方が、身に背負って、ノイローゼが多発しているといわれます。
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 だから、そのご夫婦を分析する意義があると感じます。

 そして、それは、社会学的な方向へも向かいます。今現在都会で、特にマンションで子育てをしているお母さん方は、仕事をして保育所に預けてしまうか、公園デビューとか幼児教室に通わせるという形で、幼児の時間つぶしをやっているでしょう。

 その際、「ママ間カーストというのがあって、それを処理するのが大変だ」と、AERAに出ていたことがあって、『うわ、アエラも本音を語りますね。編集者の中に、若い母親が居るのだろうか?』と驚きました。いまだにコピーを保存していますが、

 1960年代、および、1970年代に開発された郊外型、新興住宅地では、まさに、それが原因で、近隣トラブルが多発したのです。和歌山毒入りカレー事件もそういう、類の近隣闘争の、一バリエーションでしょう。
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 その事件では、ご夫婦ともに体格が大きそうで、かつ、顔を見れば美形です。ご主人は独立して、アリ殺虫業務をやっていた模様。日銭は稼げるので、生活は派手だったでしょう。サラリーマン家庭よりは豪奢な雰囲気で、威張っていたと思われます。それが、普通の主婦の反発を招いていて、浮き上がっていたと、考えられます。

 それが、悔しいので、『ちょっと、周りを困らせてやろう』というぐらいの軽い認識で、カレーに砒素を混ぜたのでしょう。が、カレーは粘度が高いので、満遍なく交じり合うことが無くて、濃い部分を食べた人が、死んでしまいました。普段の小さな不満のやりとりの積み重ねが、大事件に発展をしました。
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 その影に、現代の社会にある、ある種の身分差別が、反映しています。これは、在日への差別とか、への差別とは違うもので、人々はわかっているが、表面にそれを出して論じることがありません。

 が、問題をはっきりさせるために、言えば、職業に貴賎はあったのです。大会社のサラリーマンであることが、一番安全な、かつ名誉ある仕事というかポジションでした。

 新興住宅地というのは、お互いの過去を知らない人同士が、急に近隣関係を作り上げるところです。山手線の内側にある、古い街などとは違います。で、その機会を利用して、人生をリセットして、『優越したエリートとして、ここの生活をスタートさせたい』と願う人が必ず居て、他者をしきり、上下関係を構築します。よく、町内会の役員を何十年間も勤める人が居ますが、それは、その種の人間の典型例です。
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 さて、ターちゃんのお父さんは、大会社の勤め人ではありませんでした。独立して運送業を営む人。日銭はたくさん持っているから、生活は派手です。ピザを取ったり(?)外食には、一家で、良く出かけていたみたい? だけど、社会的な信用が低いので、当時の制度では、住宅ローンが組めない模様です。上に立ちたいという志向が、夫婦ともにあるのに、持ち家ではありません。借家暮らしです。私自身が借家を、軽蔑しているわけではないが、
 ポイント・カードひとつでも、「申し込んで下さい」といわれて用紙に記入するときに、必ず、持ち家かどうかを聞かれる欄があります。

 だから、彼ら夫婦には、言うに言われぬ不満とか劣等感があったと、私は、想像をするのです。そこを挽回する手段としての、こどもであり、ターちゃんは、はっきり言えば親の欲の犠牲者なのです。顔はかわいい。どこといって障害も無い。多分、育て方によっては優秀なお子さんとなったでしょう。

 下のお子さんは、反省をなさったのか、正反対の育て方(小さいとき、お母さんが、十分に家の中で遊んであげて、面倒を見る形式)をとられたので学業も優秀だったという話です。

 でね、ターちゃんを、他のお子さんから、優越させるための、あの放任だったと、私は今では分析しぬいています。

 こどもの優劣には、基準がたくさんあります。ひとつの価値で判断してはいけないのですが、体格が大きくて、顔も美形な両親は、手っ取り早い形での優秀さを好んだから、『外で、一人で遊べる子は、勇敢な男の子だ』という図式にこだわったのでしょう。その基準を満たすために、二歳ごろから、一日中外で遊ぶことを、ターちゃんに強いたのです。

 でもね、こどもって、荒野で、一人で育ちあがるものではないです。誰かが面倒を見ているから育つのです。それを両親は知って置かないと駄目ですね。

 それに、子供に夢を託して、自己実現を図るため(簡単な言葉で還元すれば、他人に威張るため)に、子供を叱らないで、物怖じしない子にしつけるのも、行き過ぎると、結局はマイナスとなって、親に帰ってきます。

 ターちゃんの親は知らなかったと思いますが、ターちゃんは担任の先生が代わるまで、ほとんど、外で一人で遊んでいたのですよ。線路際でねこじゃらしを、ふりながら。・・・・・かわいそうに、本当にかわいそうに。・・・・・もちろん親の意向はわかっているから家へ帰りもしません。一年生ぐらいだと電車に乗って映画を見るなどもできないし、同じく電車に乗って、図書館に行く知恵も無いでしょう。見ていて本当に痛々しかったです。

 私は、四年間かな。相当な時間面倒を見ましたが、ターちゃん自身は、ひどくかわいいと思っています。お母さんからも一回まじめな顔で、「川崎さん(雨宮の本名)に預けておけば安心だから」といわれています。

 そして、ターちゃんのお世話を親に代わって、できたことを、今では感謝しています。今ね。孫の世話もしていない駄目おばあちゃんですが、子育ての労働という意味では、本当に長時間やってきています。保育所とか幼稚園の先生として報酬をもらったわけではないが、それ以上のことをしたと自負しています。

 それも、・・・・・私の、天というか、神様に預けた・・・・・貯金の一つです。私が、事実上は、他者の意図的な攻撃としての苦労が、とても多いのに、どこか守られていて、ここまで自殺もしないでいきていられるのは、そういう貯金のおかげでしょう。そう信じています。
                         2010年2月16日  雨宮 舜
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ルソーの『エーミール」(元、美容指導員という、威張りやさん)

2010-02-16 11:58:55 | Weblog
 さて、私が今回の国母選手の件、特に第一回目の記者会見で「ち、(うる)せーな」と言ったことにものすごいこだわりを持ったのは、背後にある両親の育て方が透けて見えてきて、その点で、自分が昔、おおきな苦労をしたことを思い出したからです。そして、そのポイントで、単に個人的なものだけではなくて、現在、学校の現場で、先生方がどんなに、苦労をされているかを思い至るからです。

 親の中では、自己実現をこどもの出世で満たそうとする、人間はいるのです。子供をタレントにして、それで、高収入を夢見る。松坂慶子さんは、お父さんが亡くなったので、ずいぶん自由になったと思いますが、シャラポワ選手も、そういう何かが、影にあるらしい。で、この二人は大出世(高収入を稼げる立場を獲得)したので、葛藤は親子間でおわります。単にご自分の家庭内での、収入の配分の問題に帰するから、他人は高みの見物で終わります。

 そして賢くて、子供を真に愛する親は、問題を起こしません。子供の才能を信じて、正しく導くのなら、それは、尊敬の対象となります。石川遼くんも三浦皇成騎手も、菊池雄星投手の両親もばかげた問題を起こしませんし、ナンバーなどの雑誌でその子育てが特集されるほどです。
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 でもね、子供が2,3歳ごろに、すぐご近所に、この手の親が居ると、平凡な考え方をしている方が、こき使われることとなります。そして、結局は当のお子さんだってかわいそうなのです。結論を先に言ってしまえば、子ども自身も不幸になります。

 この件を説明するために、仮に、主役の名前をターちゃんとしておきましょう。

 ターちゃんは、小学校一年生のときから、不登校で、学校をサボっていました。
 不登校の原因は学校で担任にしかられるからだと思います。ターちゃんは、家では、二歳ごろから、丁寧には育ててもらっておらず、いすに座って落ち着いて何かをするということができません。折り紙ひとつでも落ち着いてやるような生活を親は嫌っていたのです。男の子だから外で遊ぶべきだという、考え方がありました。

 ターちゃんには、障害はまったく無いのです。自閉症でもないし、多動症でもない。頭脳は優秀だと思います。

 担任の先生は意地悪でした。最近、NHKプロフェッショナルで、定時制高校で、生徒を一生懸命指導をされている先生が出ましたが、正反対のタイプです。だから、父兄会で親を持ち上げるが、親に本当の問題を伝えたりはしないで、単に子供が面倒を起こせば、叱って「廊下に立っていなさい」というだけらしいのです。あれから、30年以上たっているから本当のことをはっきりいえますが、小さなこどもの面倒を見るのが、嫌いなタイプです。

 ターちゃんにとって、数十分間落ち着いて座っている、または立っているということ、それが、難しいのです。経験したことが無いからです。だから学校から、逃げ出してしまう。そして、家にも帰れない。

 お母さんは、元○○堂の美容部員だったそうで、高橋恵子と万田久子を足して二で割ったような美人です。知能程度が低いわけでも、残酷な性格でもないのです。

 しかし、美容部員というのは、・・・・・今はわかりませんが、・・・・当時は、人を美醜で判断して、自分より汚い顔のひとを、小ばかにしてしまう傾向を、職業上、作り上げるらしくて、『自分はとても偉いんだ』というか、『ここらあたりの普通の主婦よりも、一頭地を抜いて上なんだ』という意識があリました。それを、生活のファッションで証明したいがためか、ロックンロールのレコードを大音響でかけながら、編み物ばかりしているのです。

 そして、できた結果の作品を子供に着せている。だから、子供は、顔はかわいいし、お洋服はきれいです。一見すると<掃き溜めに鶴>というほど、目立ちます。

 だけど、自分で面倒を見ていないから、自分の子供でさえ、本当のことを何も知りません。ターちゃんが線路際で、猫じゃじゃらしなどを取って、一人で(というのも同年齢の子は学校へ行き払っていますから、周りには子供が居ないのです。それに年下の子と遊ぶのも親に見つかったら、叱られてしまうし、自分のプライドも許さないでしょう)、それを揺らしながら遊んでいても、何も気がつかないのです。

 で、真実の意味で改善をする方向で歩まないから、ターちゃんは結局、1970年代(日本が経済的に大発展をしていた時代)に中学卒で、学校は終わったみたいです。
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 ここまで言うと、単なる悪口を言っているみたいでしょう。だけど、ターちゃんが2歳から6歳になるまでの四年間、ほとんど、隣の私が育てたようなものだから、発言する権利はあると思うのです。

 朝、8時15分にフジテレビの子供番組が終わると、すぐ我が家に来ます。こどもの集団ができると、親はついていなくては成らないので、そんなに朝早く、外へ私が出られませんから、家へ入れます。今、都会に住んでいるお若いお母さんなら、これが、どれほど、エチケット違反かは、わかっていただけるでしょう。しかも、ターちゃんは、午後6時まで家に帰らないのです。お昼は15分程度で済ませて、すぐ、うちへ来ます。そして、お互い様ということが一切無くて、年がら年中、私の方だけが子守り役です。

 だけど、ターちゃんが一人混じってしまうだけで、子供の集団が全体に、大変手が掛かるようになってしまうのです。それは、ターちゃんが一切のしつけというのを受けておらず、やってよいことと、悪いことの判断ができていなくて、私がいちいち、監視して、注意しなければならないのです。それだけでも大変なのに、一切、その注意が理解できないのです。馬鹿じゃあないのですよ。だけど、学ぶという基本的な態度とか、は、しつけという形で、親から最初に受けていないと、他人はだれも、教えることができないのです。

 でね、あまりに不思議で、あるとき、「どうして、こういう育て方をなさっているの?」と質問をしたら、高校時代、社会科の先生が、ルソーの『エーミール』を教えてくださったのだそうです。それに、感動しているから、それを生かしながら、子育てをしているとのことでした。
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 『参ったなあ』です。二歳ごろから外へだして、野生児として育てることが強さを生み、優れた子を育てるという信念に基づいた、私の心身の酷使だったのです。反省するとか、私の苦労を思いやるという姿勢は微塵もありませんでした。

 だけど、彼女がしっぺ返しを食らう日も、結構早めに、来ました。2,3の幼稚園すべてで、入園拒否をされたみたいです。私もそれを聞いて、『ふーん、さすがに、幼稚園の先生って、プロだわ。ターちゃんが入園したら、園全体を引っ掻き回して、秩序なんかめちゃくちゃになってしまう。それを、たった、3分程度観察するだけで、見抜くのはすごい』と、感嘆したものです。」

 だけど、それを聞きながら、『そんなに、大変な子を、ほぼ、三年間、起きている間のすべての、面倒を見続けている私に、あなたは、何をお返しにくれているの?』と、私は心の中で大憤慨をしました。ターちゃんの養育で、こちら側は消耗しきってしまい、歯を三、四本失いました。30年以上前の、当時のお金で、一本につき、三、四十万円をかけて、最先端のインプラントをやりました。金銭的には、私の親に援助も受けました。超がつくほど、高級な歯医者さんで、治療をしなければならなかったのは、小さい子二人をを母に預けて、治療を受けなければならず、実家のある日吉駅周辺では、歯医者さんの治療代は、その当時は、高かったのです。今は赤ひげ風の治療をしてくださるところに通っていますが、

 私は内心では、毎日彼女に対して怒っています。が、普段の日に、特に子供たちの前で、それを、顔に出す人間ではなくて、毎日の生活は、諄々とやるべきことをやるだけだから、自分ちの子どもたちと遊びたがるターちゃんとその妹は、いつも、私が面倒を見ていることとなりました。

 この項は、もちろん、続きます。三年間以上の毎日を総括するためには、簡単な文章では終わりません。                 2010年2月16日   雨宮 舜

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田舎のねずみと、都会のねずみ、(国母選手の5)

2010-02-16 00:59:19 | Weblog
 今回国母選手という得がたいキャラクターが現れて、いろいろ、ものを考えさせてもらってありがたいです。他の選手を分析してもここまでものを考えさせられたことはありません。

 私は、田舎で少年(女)期を過ごした人の良さをつくづく感じています。西原理恵子さんが、その筆頭ですが、元気です。角を矯めて牛を殺すという言葉があるが、都会、特に東京圏で育ちあがると、さまざまな抑圧の元に育ちあがりますので、人間として、大きなことができにくいタイプとなりがちです。勝間和代さんは、東京育ちなのに、突出して元気ですが、四人兄弟の末っ子だということです。で、のびのび育ちあがられたであろうから、例外とさせていただきたいです。

 都会で育ったひ弱さの典型としては、徳川慶喜公があります。しかし、いまどきの都会育ちは数が多すぎて典型としてあげる人がありません。一方で田舎育ちのスターといえば、菊池雄星投手です。
 かれこそ、田舎育ちで、物怖じしないで育ってきた人間のよさを、びんびんと、感じさせてくれる存在です。ただ、家庭のしつけもよかったらしい。親の監督(口は出さないものの、愛情はたっぷり注がれたみたいです)も、適宜だったと思われます。これから、西武の首脳陣と同輩は、気を使うことでしょう。どう育てるかについて。

 ところで、童話で『田舎のねずみと都会のねずみ』というのがありましたけれど、都会の生活の、良くないところも述べたいと思います。

 まず、マンションでは、床下に物音が響くので、二、三歳ごろから、子供にさまざまな規制をかけないといけません。それから、中学受験が広まっているので、その成功不成功もどことは無い比較の対象となります。それが、行動規制を生みます。

 大人になってからもそういう件で差別を受けたことがあります。電話で、「川崎(雨宮の本名)さん、○○さんの息子さんは東大教授ですよ」と言われて、憤慨したことがあります。我が家では私も主人も、こどもたちも、東大出ではないです。でも、かつがつのところですが、幸せに暮らしています。こんなに毎日、きちんきちんと、文章が書けるのも、安定した暮らしが裏にあるからです。だから、東大を引き合いに出して、足を引っ張るというか、軽蔑をされたから怒ったのです。

 後から思えば、そういう発言で人をいじめた人自身も、東大出ではないので、笑っちゃう話です。それに、ご自分のお子様が女の子だけだったから気楽にそんなことがいえたが、これから、男のお孫さんができたので、そういう方面が身近になって、うかつに発言ができないことは骨身にしみてお感じになるでしょう。他人のことは、知らん振りが都会のマナーです。

 が、私が憤慨したのは、その人が、もう一点余計に、間違っている点があるからです。都会では、人間の優劣が、学歴(というか偏差値)の上下だけが尺度ではないということを忘れていることです。本当の都会人は骨身にしみて、それを知っています。だから、絶対に安易に人の上に立とうとしないし、人と比較をしません。複雑に絡まった、いろいろな基準があるからです。だから、みんな平均的に横並びで、突出しないように工夫をしています。静かな暮らしというのを目指しているわけです。
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 その尺度の違いという意味での、挿入ですが、この前、鎌倉で、一億七千万円の不動産の売りものが出て、敷地が二百坪以上、部屋数も女中部屋やアトリエを含めて、10以上というので、興味を抱きました。どなたのものかと思ったら、横山泰三さんのおうち・・・・らしかったです。

 横山隆一さん、泰三さん兄弟は、それこそ、四国から出てきて、筆一本で、大金を稼いでいった人たちです。東大卒ではないと思います。

 ところで、漫画の世界といえば、梅図かずおさんの家が、建設途中でご近所様から文句が出たということが過去にありました。あれも、突出したことを嫌う都会気質が表れた件でしょう。それと、サラリーマン社会の規範からずれている漫画家が大金を稼ぐことへのご近所様の潜在意識的な嫉妬もあったかもしれません。嫉妬のことは大変な問題です。
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 以上の文章は、実質的には土曜日13日に考察したことです。国母選手という面白いキャラクターが出てきて、いろいろものを考えたからです。いじめるわけではないが、田舎の出身だから、容易にスターになれるから、ちょっと、甘やかされすぎていましたね。

 その結婚話が、特にマイナスの印象を与えました。結婚とはセックスだけを目的にするものではないです。妻は、日本の場合は、一種の母であり、秘書です。だから、妻は夫を育てます。夫も妻を育てるのですが、国母選手の奥様は、いったい何をしていたんでしょうか。『オレ様流の腰パン王子』と、マスコミはもてはやしているけれど、若い人は、彼には、は魅力を感じていないと思います。もし、彼に魅力を感じている存在が居るとしたら、よっぽど、ものを考えていない存在でしょう。

 ここで、さらに、はっきり言ってしまいましょう。彼が、「オレはさー、セックス、毎晩しないと、意欲が出ないんだー。練習する気もおきねーよ」などと、周辺に言っていたと仮定します。マスコミを相手にしていても「はんせいしてまーす」と語尾を延ばしたり、「ち、(うる)せーな」と言ったりするぐらいですから、この程度の発言は、数年前からあったと、私は推定します。で、甘やかし放題の周辺が、あっちこっちで、女性トラブルを起こされたら困るから、ひとまずステディな子と式を挙げて、入籍させてしまおうと考えて、お膳立てをした、そんな結婚のような気がするのです。

 だって、すべての青春小説には、その・・・・・セックスへの渇望と、自分の将来達成すべき目標との、葛藤・・・・・が現れています。で、一般的な尺度で言えば、オリンピック代表選手を目指すのなら、そのセックス関連の欲望を、他者に見せないのが、礼儀であり普通です。彼が極端に、甘やかされてきたことを、その結婚が証明してしまっています。だから、素敵な人間とは、見えないのです。ファッションの問題ですが、ファッションイコール生き様であり、それが、批判をされたのです。彼は、もちろん、何を言われても物ともしないのでしょう。それで、いいんですよ。いまさら、離婚もできないし。

 ただし、五輪選手となったことを好機として、大衆受けを狙いたいと思っていたのなら、それは、ピントが、ずれていました。将来コマーシャルの世界にでも打って出ようと思っていたのなら、やり方がまずかったのです。考え違いをしていました。東京の水を浴びていないから、感覚が狂っていた。
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 特に東海大学については、松前重義さんの印象が濃いから余計に、違和感を感じます。

 松前重義さんは、講道館の館長でもあったと思います。戦前の華族様で、白髪のはかま姿が。ピシッとしていらっしゃいました。そのイメージとは、あまりにもかけ離れた国母選手の雰囲気に、大勢の人が、戸惑ってしまったのも、無理ないと思います。東海大学も箱根・駅伝や、原巨人軍(およびWBC)監督の存在などで、営々と築き上げてきた・・・・スポーツでも、優良な学園・・・・というイメージを、大いに損なったと思います。

 だって、これから、真剣な勝負事に向かう青年が、21歳で、既に結婚をしていること自体、(いや、報道によると、DVDも出しているそうですから、お金もご本人が稼げるのかもしれません<*1>。だったら、金銭的には、結婚していてもかまわないとは、思います。が、オリンピックは、アマチュアーのものだと思うから)違和感が突出してきます。

 日本の古くからのしきたりでは、武道とか勝負に励むものは、水垢離などして、精進潔斎に励むものでしたからね。ここで、彼が、本当に・・・<ヒロイズムを発揮したい>・・・のなら、オバマ大統領みたいに、スキンヘッドにして、きりりとした面構えをみせて、ひげもそったら、真実、格好が良くなって、見事に、日本国民に受けるというか、受けなおすでしょう。
 日本の男子とは、古来、そういう形で、反省の意を示したものです。
 ま、彼にしてみれば、『自分は、いわゆる体育会系、とは違うんだよー。もっとおしゃれなんだよー』という認識がありそうですから、『坊主頭になるなど、滅相も無いよー。とんでもねーやー』と思っていることでしょう。

 <*1>、でも、いくらDVDが売れると言ったって、生活費+遠征費+道具代+HP使用料など・・・・が、その収入で、まかなえるはずが無くて、やはり、金銭的には、親掛かりの青年だと思います。甘すぎる普段の生活が裏にあって、それが表にまで露呈をしてしまったので、大いなる批判を受けた・・・・ということでしょう。

 北海道の石狩平野だけでは通用した、物怖じのしないという、よさ(?)が、東京圏などで、自分を抑えながら普通の生活をしている人たちに、批判をされたわけです。結婚だって、今の若い人は簡単には、できないのですよ。収入や将来のことを考えると、簡単には踏み切れないのです。だから、少子化の問題も起きているのですよね。

 それなのに、好きなことをやるだけではなくて、結婚もしていて、ファッションや礼儀でも、やりたい放題をしているという姿は、嫉妬だけが元に、批判をされたわけではないと思います。いじめだけでもないでしょう。だって、そういう普通の人のお金で、カナダへ派遣をされているわけですから、みんなが怒ったのです。

 人間とはお互いに利用をし合っているものです。だけど、利用をするにしても、礼儀とかルールがあって、人のお金を利用するのなら、自分ひとりの突出(宣伝行為)が、嫌われても仕方がないです。
                   では、2010年2月14日   雨宮舜 
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