長いので、読んでいない日もあって、そういう日はまた、のどもと過ぎれば熱さ忘れるの類で、結論だけ早く言おうとする、簡単明瞭な、私の普段の文章に戻ってしまいます。
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しかし、それらの名作に、日本女性が耽溺をしている現在は、やや、退廃的な時代だと思います。そして、そんな状況に浸りきっている間に、時代は、非常に変わってきて、読書会で、源氏を読みあっている、五十代、六十代の、主婦の、子供の世代が結婚をしないで、これからの老後を送ろうとしていたりします。この間、生涯未婚である人の老後の厳しさを語るNHKの番組があり、大反響だったということです。(私もそれを見ました)
それを、私一人がひっくり返すわけにも行きません。が、なぜ、退廃的かという点だけは、ここで、一種の主張として、お話しをしておましょう。
というのも、両方とも貴族階級というか、・・・・・現在の言葉で言えば、セレブ、そして、マイケル・ムーア監督の言葉で言えば、世界中の富の99%を所有している、1%の人たち・・・・・・の世界の話です。衣食住のことを気を使わず、美しい着物、または、洋服を着て、男女とも、手練手管を尽くして恋愛に励みます。
あのね、こういっても、私自身、宇治十帖以外は、源氏物語を、原文(古文)または、谷崎源氏で読んでいます。明石あたりまでは、古文で読んだと思います。
そして、光源氏ほどの人といえども、自分の犯した罪(父上の妻と結ばれた)と同じことを、子供世代に、やられてしまって、仏教的・無常の世界にたどり着くという・・・・・・文学史上の意義も、良くわかっているつもりです。
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だけど、普通の女性は、別に恋愛だけをしているわけではありません。『女性雑誌が恋愛の特集ばかりするので、若い人が不安になって、会社で、上司と不倫をしたりして、あたら、若いときを無駄遣いしたりして、それは、危ないなあ』と前から思っていました、
ともかく、隠れて不倫をして居る人は別として、みなさん、会社で恋愛ばかりをしているわけでもなく、日常的な業務を、淡々とこなしているわけです。
専業主婦の方は、子育てやご近所づきあいや、子育てから派生した、趣味の付き合いなどで、手一杯で、さらに力のある人は、パートに出たりして、非常に忙しくしています。だから、女性のすべてが、恋愛に耽溺しているわけでもないのです。
憧れの世界として、読書から、楽しみを得るのも大切ですが、読書は、人生の指針を与えてくれたり、理想を教えてくれるものでもあります。もちろん、かぶれすぎてはいけません。だけど、私たち、が、青春時代を送った1960年代には、『キュリー夫人伝』、『第二の性』、『魅せられたる魂』などの、恋愛だけではない、恋愛のその後が重要な作品が、必読の書だったのです。
で、『魅せられたる魂』が、現在どうなっているかを、インターネットサーフィンをしてみたら、相当数の検索がされており、ほっとしました。ロマンローランについては、私は別に研究家でもないけれど、次にちょっと、述べたいことがあります。今日は短いですが、これで、終わらせてくださいませ。2010年2月20日深夜 雨宮 舜