3日前に、以前録画をしておいた、12月中に放映されたNHKクローズアップ現代の中のムーア監督篇を見ました。その中で、特に印象的だった場面について、言及をさせてください。
ムーア監督は東京で、映画の宣伝をした後で、京都、大阪、広島と訪問を続けるのですが、京都で、法然院(後注1)をたずねます。そのときに座禅体験をして、書道にも挑戦するのですが、大変感銘深い行為を見せます。
普通の外人は必ず傍にある見本帳の中の字を選ぶのだそうです。ところが、ムーア監督は、ご自分で、事前に字を選んできて、それを、そこで、臨書しました。それは、なんと、中という漢字だったそうです。
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法然院は、銀閣寺の傍にある模様ですが、一般的な意味での観光寺院化をしておらず、したがって、静かな環境のところです。そこで、事前に覚えてきた字を一字書くムーア監督、それは、映画館の予告編で見た、熱烈で、突出取材を繰り返す人とはまるで、違った雰囲気をかもし出します。その臨書と、座禅の映像はNHKにはなくて、(それもそうですよね。そこまで取材をさせるのも、やりすぎというものです)ご住職の談話で知らされます。
今日、2010-2-5に私は新宿で映画『キャピタリズム』を見てきたのですが、その結果、ムーア監督が非常に深い思いを持って、その一字を選んだということがわかります。
それは、中流階級の中だったのです。
そして、ムーア監督は日本人に向かって、「中流階級が存在していることは、とても良いことだから、それを守りなさいね」とおっしゃっているのです。それは、その臨書の行為からも見えるし、映画を見ると良くわかります。
ムーア監督が本当に信頼し尊敬をしているのは、ルーズベルト大統領です。ルーズベルト大統領が演説内で、お話をされた、数々の希望(つまり、国民を守るためにやりたい施政と、法案成立)が、いまだアメリカ内で実現をしておらず、その反対に恐ろしいまでに、普通の人々、つまり、日本で言う中産階級の人々が、家を追われ職を奪われ、貧困層へ陥り、かつ、それらの人々が働いて稼いだ富は、アメリカ国内において、1%だけ存在すると言われる富裕層へ流れていってしまっています。
そういう強奪がなぜ起きるかというと、特に自分自身が住んでいる家を担保にお金を借りるように薦める、金融商品やら、住宅ローンのせいで、そうなるのでした。
そういえば私にも記憶があります。日本でも、そういう投資がはやるとか、できるとか、新聞で読んだことを。でも、『変な投資だなあ。危ない』と強烈に思ったものです。実は鎌倉では、何回か、投資に失敗したから家をお売りになるとか、成ったとかいう話を聞きました。それを、私は株式投資だと思っていたのですが、こういう商品が日本にもあって、それに投資をなさったのかもしれませんね。
ニューヨークに豪華な支店を持っている、源吉兆庵というお菓子やさんがあります。今、各デパートにも出店をしていますが、本当の出自は岡山県だと言う話です。ひとつひとつのお菓子が高くて、富裕層狙いだとはっきりわかるお菓子やさんですが、その本店が鎌倉に置かれています。その建物こそ、ながらく、立派に商売をなさってきた御茶屋さんのものです。
店先にほうじ茶の焙煎機が置かれていて、小町通り一帯が、良い香りに満ち溢れていました。しかし、その伝統ある日本家屋が売りに出されて、そこを源吉兆庵は、買ったのです。別に鎌倉で発生したわけでもないのに、鎌倉を本店にするのはブランド力を高めるためだそうです。その古い建物を、骨組みだけの、すけすけにして、つまり、人間の暮らしている息吹をまったく消し去って、瀟洒なお菓子屋さんに改造しました。が、無機的で、冷たい感じです。今まではここまではっきりと実名(源吉兆庵)では、書きませんでしたが、なんとも、いやみな感じの本店です。人の不幸にのっとって、開いたお店ですからね。感じが悪いです。
でも、幸いなことに日本では、今までは、それは、特別なお金持ち、すなわち、大金を投資をできるほどの人だけの話でした。
普通の人が、軒並み追い立てをくって、町全体がゴーストタウン化することはありませんでした。でも、私は本当に心配しています。民主党の小沢幹事長の手法は、まったくの独裁的な傾向です。アメリカでもこういう変化はあっという間に起きた模様なので、余計に心配しています。
私は大勢の日本人が、ひどく心配しているので、小沢氏は恥を知る日本人の典型として、ご自分から身を引かれると思っていたのに、氏は幹事長を辞めませんでした。
私はこの陸山会の金銭的な疑惑が起きたときに、それは、馴れ合いであり、海外から与えられた金銭を、日本国内から、献金されたように国民に納得をさせるための、小沢氏側、検察側ともに、ぐるである芝居または、演技であると申しましたが、
それ以上のことは申し上げませんでした。辞めて欲しいなんて、一切申し上げませんでした。私みたいな一個人が、何かを言うよりも日本人すべての思いや言葉を察して、小沢幹事長ご自身やら、鳩山首相他が、お決めるになることだと思っていましたが、予測に反して、続投となりました。
私は小沢幹事長の独裁的な手法を、本当に懸念以上の思い、いや、危惧以上の思いで見ています。心配しきっていますが、小沢氏の手法は、民主主義とはまったく反対の方向だからです。私と同じ年で、都立新宿高校出身だということがまったく信じられない発想の数々を、平気で示す人です。
たまたま、ムーア監督も最後に、「『デモクラシー』という価値観を大切にしよう、それを優先させて、マネー・キャピタリズムを、追い出そう」と言っています。
私はキャピタリズムを追い出そうとまでは、言いません。特にしっかりしていて、あれほどの、騙しである、金融商品を買わない人間にみんながなれば、防げる被害もあるからとおもっているからです。
ただ、さまざまな局面で、『今のままで、進むと、日本は危ない』と思っています。それを、NHKクローズアップ現代の中で、ものの見事に、ムーア監督にも指摘をされました。
ムーア監督はそれこそ、愛を他者に与える人でした。彼は、自国民(アメリカ市民)のことも当然、ひどく心配していますが、「団結をして、不当なことに対して戦えば大丈夫だ」といっています。ともかく、日本はいまのところ、あのゴーストタウン化した状況よりはましであり、富裕層と、中間層との給料の差も少ないので、これ以上悪くしないように、国民はきちんと政府や政治を監視して、自分たちの生活を守らなければ成らないと改めて感じた次第です。
(後注1)NHKがプレミアム8(ハイビジョン夜八時から)の中で、(特に、先週だったか、今週だったかつい最近)このお寺で自然が豊かに残っているというか、虫やかえるなどの生き物も含めて育っている事を伝えました。オンデマンド放送を申し込んでいる方はどうぞ。
2010-2-6 雨宮 舜
ムーア監督は東京で、映画の宣伝をした後で、京都、大阪、広島と訪問を続けるのですが、京都で、法然院(後注1)をたずねます。そのときに座禅体験をして、書道にも挑戦するのですが、大変感銘深い行為を見せます。
普通の外人は必ず傍にある見本帳の中の字を選ぶのだそうです。ところが、ムーア監督は、ご自分で、事前に字を選んできて、それを、そこで、臨書しました。それは、なんと、中という漢字だったそうです。
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法然院は、銀閣寺の傍にある模様ですが、一般的な意味での観光寺院化をしておらず、したがって、静かな環境のところです。そこで、事前に覚えてきた字を一字書くムーア監督、それは、映画館の予告編で見た、熱烈で、突出取材を繰り返す人とはまるで、違った雰囲気をかもし出します。その臨書と、座禅の映像はNHKにはなくて、(それもそうですよね。そこまで取材をさせるのも、やりすぎというものです)ご住職の談話で知らされます。
今日、2010-2-5に私は新宿で映画『キャピタリズム』を見てきたのですが、その結果、ムーア監督が非常に深い思いを持って、その一字を選んだということがわかります。
それは、中流階級の中だったのです。
そして、ムーア監督は日本人に向かって、「中流階級が存在していることは、とても良いことだから、それを守りなさいね」とおっしゃっているのです。それは、その臨書の行為からも見えるし、映画を見ると良くわかります。
ムーア監督が本当に信頼し尊敬をしているのは、ルーズベルト大統領です。ルーズベルト大統領が演説内で、お話をされた、数々の希望(つまり、国民を守るためにやりたい施政と、法案成立)が、いまだアメリカ内で実現をしておらず、その反対に恐ろしいまでに、普通の人々、つまり、日本で言う中産階級の人々が、家を追われ職を奪われ、貧困層へ陥り、かつ、それらの人々が働いて稼いだ富は、アメリカ国内において、1%だけ存在すると言われる富裕層へ流れていってしまっています。
そういう強奪がなぜ起きるかというと、特に自分自身が住んでいる家を担保にお金を借りるように薦める、金融商品やら、住宅ローンのせいで、そうなるのでした。
そういえば私にも記憶があります。日本でも、そういう投資がはやるとか、できるとか、新聞で読んだことを。でも、『変な投資だなあ。危ない』と強烈に思ったものです。実は鎌倉では、何回か、投資に失敗したから家をお売りになるとか、成ったとかいう話を聞きました。それを、私は株式投資だと思っていたのですが、こういう商品が日本にもあって、それに投資をなさったのかもしれませんね。
ニューヨークに豪華な支店を持っている、源吉兆庵というお菓子やさんがあります。今、各デパートにも出店をしていますが、本当の出自は岡山県だと言う話です。ひとつひとつのお菓子が高くて、富裕層狙いだとはっきりわかるお菓子やさんですが、その本店が鎌倉に置かれています。その建物こそ、ながらく、立派に商売をなさってきた御茶屋さんのものです。
店先にほうじ茶の焙煎機が置かれていて、小町通り一帯が、良い香りに満ち溢れていました。しかし、その伝統ある日本家屋が売りに出されて、そこを源吉兆庵は、買ったのです。別に鎌倉で発生したわけでもないのに、鎌倉を本店にするのはブランド力を高めるためだそうです。その古い建物を、骨組みだけの、すけすけにして、つまり、人間の暮らしている息吹をまったく消し去って、瀟洒なお菓子屋さんに改造しました。が、無機的で、冷たい感じです。今まではここまではっきりと実名(源吉兆庵)では、書きませんでしたが、なんとも、いやみな感じの本店です。人の不幸にのっとって、開いたお店ですからね。感じが悪いです。
でも、幸いなことに日本では、今までは、それは、特別なお金持ち、すなわち、大金を投資をできるほどの人だけの話でした。
普通の人が、軒並み追い立てをくって、町全体がゴーストタウン化することはありませんでした。でも、私は本当に心配しています。民主党の小沢幹事長の手法は、まったくの独裁的な傾向です。アメリカでもこういう変化はあっという間に起きた模様なので、余計に心配しています。
私は大勢の日本人が、ひどく心配しているので、小沢氏は恥を知る日本人の典型として、ご自分から身を引かれると思っていたのに、氏は幹事長を辞めませんでした。
私はこの陸山会の金銭的な疑惑が起きたときに、それは、馴れ合いであり、海外から与えられた金銭を、日本国内から、献金されたように国民に納得をさせるための、小沢氏側、検察側ともに、ぐるである芝居または、演技であると申しましたが、
それ以上のことは申し上げませんでした。辞めて欲しいなんて、一切申し上げませんでした。私みたいな一個人が、何かを言うよりも日本人すべての思いや言葉を察して、小沢幹事長ご自身やら、鳩山首相他が、お決めるになることだと思っていましたが、予測に反して、続投となりました。
私は小沢幹事長の独裁的な手法を、本当に懸念以上の思い、いや、危惧以上の思いで見ています。心配しきっていますが、小沢氏の手法は、民主主義とはまったく反対の方向だからです。私と同じ年で、都立新宿高校出身だということがまったく信じられない発想の数々を、平気で示す人です。
たまたま、ムーア監督も最後に、「『デモクラシー』という価値観を大切にしよう、それを優先させて、マネー・キャピタリズムを、追い出そう」と言っています。
私はキャピタリズムを追い出そうとまでは、言いません。特にしっかりしていて、あれほどの、騙しである、金融商品を買わない人間にみんながなれば、防げる被害もあるからとおもっているからです。
ただ、さまざまな局面で、『今のままで、進むと、日本は危ない』と思っています。それを、NHKクローズアップ現代の中で、ものの見事に、ムーア監督にも指摘をされました。
ムーア監督はそれこそ、愛を他者に与える人でした。彼は、自国民(アメリカ市民)のことも当然、ひどく心配していますが、「団結をして、不当なことに対して戦えば大丈夫だ」といっています。ともかく、日本はいまのところ、あのゴーストタウン化した状況よりはましであり、富裕層と、中間層との給料の差も少ないので、これ以上悪くしないように、国民はきちんと政府や政治を監視して、自分たちの生活を守らなければ成らないと改めて感じた次第です。
(後注1)NHKがプレミアム8(ハイビジョン夜八時から)の中で、(特に、先週だったか、今週だったかつい最近)このお寺で自然が豊かに残っているというか、虫やかえるなどの生き物も含めて育っている事を伝えました。オンデマンド放送を申し込んでいる方はどうぞ。
2010-2-6 雨宮 舜