新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

医療法定数は満たせども:不足は50名以上

2008-11-08 20:54:43 | 医療

さて、続きます。

 

自分の疲労感を感じていますが、まぁ仕方がないでしょう。そういう職業ですし、好きで仕事していますので・・・。

 

次の記事はこちら

診療科で医師偏在傾向くっきり 県立医大生が意識調査(和歌山)

11月7日17時1分配信 紀伊民報

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081107-00000001-agara-l30  

県立医大の大学祭実行委員会は、医学部の全学生を対象に医師不足の認識や将来進みたい診療科などを尋ねた意識調査の結果を公表した。「進みたい科」は内科、「進みたくない科」では産婦人科や外科、救急が上位。全国で課題になっている診療科による医師偏在の傾向がくっきり現れた。 調査は医療崩壊をテーマにした大学祭の特別講演に合わせ「医師不足について考えよう」と実施。医学部生の約6割、221人が回答した。 

県内の公立13病院の医師数は309人(2007年)でいずれも医療法の定数を満たしているが、県が今年4月に「差し迫って必要な医師数」を尋ねたところ、不足数は53人に上った。 

調査では「現在日本は医師不足と思う」が79%を占め、原因の一番に「医師の偏在」を挙げた。偏在は「地域」「勤務医と開業医」とともに、「診療科」が課題とされている。 「進みたい科」は内科が男女とも約30%でトップ。男子では外科、女子では小児科が15%を超えた。 一方で「進みたくない科」では産婦人科を挙げた男子が25%を超え、女子では救急、外科が15%に達した。精神科や小児科の割合も高かった。 

大学祭実行委員会は「特に実習を体験した6年生で、小児科、産婦人科、外科を敬遠する傾向が強かった。医師不足による厳しい環境を実感したためと思われ、絶対数の不足など環境を改善しないと偏在解消は難しいのでは」と指摘した。 

県医務課は「減少している内科医の志望が多いのはうれしい。医療機関と連携し、地域医療の環境整備に努めたい」と話している。 

県は医師の偏在解消を目指し、小児科、産科、麻酔科を目指す医学生、大学院生、研修医を対象に、「医師確保修学資金」制度を設けている。貸与期間の1・5倍の期間、知事指定の医療機関で勤務することで、返済が免除される。07年度は13人、08年度は6人が貸与を受けた。 また、勤務医不足が顕在化している新宮保健医療圏では開業医と勤務医が連携する救急医療体制を構築。来年度は他の医療圏での取り組みを検討している。

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内科って書くけど、複数の診療科があるから何とも言えないでしょうね・・。血液内科志望がどのくらいいるのかしら?

 

まぁ、それは置いておいて・・この記事で県立病院は医療法の定数は満たしている、しかし、差し迫って不足している医師数が53名というのは「医療法」がおかしいということであり、差し迫って必要…ということは最低限ということ。

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なかのひと 

もし、先ほどの記事のように労基法に準じてなどといったらどんなことになるのやら見当もつかないですね。

 

と、言うことで、いったんこのあたりで失礼します。

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厚労省が「労基法違反を黙認」:まぁ、そうせざるを得なかったのでしょうね

2008-11-08 20:46:19 | 医療

こんばんは

 

病棟から戻ってきました。当直に急患が来たといわれてちょっと見に行き、ついでに漏れた点滴を取り、2,3の指示を出し・・・・今帰ってきました。

 

何故か(電話で)呼ばれると疲れていようが何だろうが出て行ってしまう性分です。

 

ひとつは「電話をかけてくる」ということは、「来てほしい」もしくは「意見を聞きたい」ということなのだと思うのですけど、正直自分の目でみないと的確に意見をいえるか微妙なので・・・見に行きます。

 

患者さんのためにも、自分のためにも、友人(当直)のためにもとりあえず出ていきます。

 

まぁ、電話応対可能なものも多いのですけど・・・・

 

 さて、今日の記事はまずこちら

 

厚労省が「労基法違反を黙認」と追及―民主

11月7日19時4分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081107-00000003-cbn-soci  

 

民主党の「厚生労働部門会議」が11月7日に開かれ、東京都内で妊婦が8病院に受け入れを断られた問題を取り上げた。同党の議員らは、医師不足の現実を直視して対応策を取っていれば、今回の問題は起きなかったとの認識を示し、「厚生労働省が、医療現場での労働基準法違反を黙認してきたせいだ」などと、厚労省の責任を厳しく追及した。  

 

東京都は8病院が受け入れを断った理由について、8病院から聞き取り調査した。それによると、当日の当直体制は2病院が1人、3病院が2人、3病院が3人だった。また、8病院のうち4病院のNICUと1病院のMFICUが満床だったという。NICUのベッド不足は以前から問題になっているが、増床すると小児科医と産科医も増員しなければならないため、増床は容易ではないとされている。  

 

同会議で厚労省の担当者は、「最終的な(受け入れ)病院に行くまでのシステム(救急医療情報システム)の問題が指摘されているので、改善していかなければならない」と述べた。これに対し、蓮舫参院議員らは「いくらシステムをつくっても、現場の情報を入力する人がいない」「受け入れる人(医師)も足りないし、(NICUが)ずっと満床だったら(この問題は)解消しようがない」などと追及した。  

 

山井和則衆院議員は、「医師の多くは労基法を守っていないが、患者に迷惑を掛けないようにと黙って隠し続けてきた」と述べ、多くの医師の「善意」によって医療現場が支えられている現状を訴えた。原口一博衆院議員は「厚労省は医療を管理する一方で、医療者を守るという責務もある」と強調し、医療現場で労基法の順守を徹底するよう求めた。  

 

足立信也参院議員は、多くの医療機関が建前では「宿直」と称して医師に「夜勤(時間外労働)」をさせている実態について取り上げた。足立議員によると、3年ほど前に多くの医療機関に労働基準監督署が立ち入り、医師の宿直を「これは時間外勤務だ」と指摘し、過去にさかのぼって追徴課税した。追徴課税された病院は、医師の「夜勤」を黙認しておきながら、報酬も「宿直」の分しか払っていなかったという。  

 

会議の最後に、鈴木寛参院議員は「次回は労基法の担当者からヒアリングして、(医療者向けに)新しい(労働基準の)ガイドラインやスタンダードをつくることなども検討していきたい」と述べた。

【NICU】 新生児集中治療管理室。身体の機能が未熟なまま生まれた新生児や、先天性の障害などにより集中治療を必要とする新生児のための施設。保育器、人工呼吸器、微量輸血ポンプ、呼吸循環モニター、経皮酸素分圧モニターなどの機器を備えており、新生児を専門とする医療スタッフが24時間体制で治療を行う。

【MFICU】 母体・胎児集中治療管理室。ハイリスク妊娠に対応するため、主に産科のスタッフが24時間体制で治療を行う施設。分娩監視装置、呼吸循環モニター、超音波診断装置、人工呼吸器などの機器がそろっている。

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けど、冗談ではなくて労基法に準じて仕事をしたら、ほとんどの病院は崩壊するでしょうし、患者も受け入れ不能なところが多くなるでしょうね。

 

僕も先日「こいつは・・・!」と思いましたが、本当に受け入れ不能でどうしようもなくなっている状況(今回も違う病棟に進出)で受け入れろという方が難しい。

 

そこに労基法に準じて…と言われたら誰が患者さんを診るのだろうと思う。

当直がすべてをこなす? 無理だろうなw 

 

だから、僕みたいなのが助っ人で動いているわけですし・・・。

 

しかも、そういう状況下こちらも休まず働いているのですけど、それが分かってもらえないのも悲しいものです。

 

厚労省の責任追及をされていますが、基本的には「上級管理職」をクビにすればいい話で、最も忙しく働いていらっしゃるであろう現場の方々のトカゲのしっぽ切りが行われないように、追及する側は目を見張らせてほしいと思います。

 

日本では責任追及すると「トカゲのしっぽ切り」が起こることが多いように思いますので・・・・。

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なかのひと 

それでは、次の記事に行きます

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ど~でもいい話:僕と仕事

2008-11-08 17:58:46 | ど~でもいい話

こんにちは

今日は昼過ぎに帰ってきて、英気を養い中です。英気を養っている理由は

「いつも先生に元気をもらっています」

と言ってくれる患者さんが

「今日は元気ない。先生、帰って休んだら?」

と言っていたため、これはいけないと思たっため。現在も休養中です。

 

それ以外にもあるのですが、いろいろ考えるべきところはあります。

 

「今できることを最大限やること。人のために尽くすこと」これをやりとおしていく、誰が何といおうと…というところでしょうか。

別に患者さんや家族に感謝されたいから仕事をしているわけでもなく、陰で何を言われていようとやることが変わるわけでもなく、僕自身がやることは「自分のやれることをやる」それだけだと思います。

 

まぁ、やれないことはできませんけどねw

 

僕自身が人の役に立って楽しくやれる仕事として「医者」をしているだけで、それに関してどう思われるかは二の次である。

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なかのひと 

まぁ、それでも「わけがわからない」と思うこともありますが・・・。

 

それでは、また・・・

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