新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

エントロピー・・・

2008-11-23 23:07:49 | 医療

こんばんは

 

帰ってきました。今日も一日漸く終わりですが…明日以降がまた大変だな~と思うところです。

 

 

先日

○○県の血液内科は崩壊しました。患者の受け入れ先を探しています

メールが流れてきたという情報ですが、各県単位で崩壊が進むのでしょうかね。

 

最近、地域医療・・・地域医療や地域の大学関係の話が取りざたされたり、産科、小児科、救急の話が取りざたされていますが…もっと大きな崩壊の流れがあると思うのですけどね。

 

大きな流れがあって、それは分岐点が複数あって、後戻りはできない

 

ある時点を超えればいずれにせよ「崩壊」にしか行かないのだろうけど、最悪の場面なのか少しでもましになるのか・・・。

 

今まで「日本の医療崩壊」が進む前のターニングポイントはあったと思う。少なくとも僕が大学3年の時は「このままではまずい」と思って厚労省(当時は厚生省か?)にメールしたくらいだから、間違いなく多くの人が気が付いていたはず。

 

しかし、その流れを断ち切る大きな流れに・・早いうちの分岐点で違う方向に曲がっていければよかったのでしょうけど…もはや道はかなり先にまで進んでしまった

 

あとはどのレベルでの崩壊で終わるか・・・。そんなことを考えています。

 

本当はMRICのMLの記事を書こうと思っていました。MLで流れてきた第3回「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」の傍聴の記事です。

まぁ、いろいろ意見はありますが時間があったら改めて書きたいと思います。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

地味に疲れているのと、明日・・・いろいろやらないといけないかもしれないので(はっきり言えば平日以上の仕事量だろう)当直明けですし、さっさと寝ます。

 

とりあえず、また明日・・・。

コメント (2)
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受け入れ不能問題:システムもそうだが、やはり患者の問題も大きくあるのではないだろうか?

2008-11-23 13:00:50 | 医療

こんにちは

 

当直明けで少し休憩に帰ってきました。 昨日は当直が始まる前から入院患者のイベントが2件(しかも、でかいのが)生じ、さらに朝から急患も多く、入院も出て・・と目白押し。

 

院内の方が落ち着き、夕方研修医のみんなに寿司をおごろうと出前を頼み(結局いけなかったので)、寿司が来るぞ~という手前で救急隊から電話

 

「うつと不安神経症のある患者さんで、ほぼ毎日のように呼吸困難を訴えられていて救急要請されている患者さんなんですが・・・」

「なぜ、その患者さんが大学病院なんですか?」

「いや、もう県内の二次救急は当たって、東京都内にも連絡したんですが受け入れ不能といわれてしまい、近隣だとK医療センターかどちらかしかなくて・・・」

Vitalは?」

「あ、言わなくてはだめですか?」

「はい」

「Vitalは・・・・SpO2 92%

「それって心因反応だけで下がるわけないのでは?」

実はWheezeが聞こえています

「喘息の既往はありますか?」

「過去にあったようですが、いまは無治療です」

「基本的にそういう患者さんは二次救急に行っていただくのが筋です。もし、その患者さんを受け入れて本当に危ない血液疾患だとか、そういう患者さんがきたらどうするんですか?」

「はい・・・」

「また、女性ベッドもないですし、入院する状況の患者であれば受けれません。また、逆に入院しないレベルのかかりつけでもなく無治療で今までいた患者さんを受けることも普通はありません」

「はい。ただ、それは今まで言っていた病院の先生も聴診をして胸部写真を撮って何もないです・・といって帰されていたので、すぐ終わると思います。お願いします」

 

そう思うなら、大学病院に運ぼうと思わないでくれ・・・・。

 

「また、一度あったから今後も…といってもだめですよ。今回だけです。とてもお困りのようですから、受けますが・・・ご本人にはかかりつけを確実に作るように言ってください!

「ありがとうございます」

 

そんなこんなできましたと連絡を受けて、行くと・・・

 

SpO2 85%

 

女性ベッドないぞ?この救急隊は・・・・。また、適当なことばかり・・・

 

まぁ、悪化してきたというだけかもしれないが・・・・。

 

「先生、よろしくお願いします」

 

・・・・・・。

 

まぁ、帰せるレベルまで回復させるしかないか・・・

 

吸入→点滴でかなり改善し、普通に話しだしました。右胸がすごく痛いそうです。

 

押して痛みがあり、痛みのせいで息が吸えていない・・胸部レントゲン・採血などの結果を待っていたら・・・

 

「右の肋骨折れてますね?」

「本当ですか?・・・」

 

ここからがすごかった、もうドラマか何かかと思いましたが・・・プライベートにかかわるので・・・。

 

しかし、患者の話が本当なのかどうなのか・・・。一方の話だけ聞いても、よくわからないし・・・・。

肋骨骨折があるのは確かだけど・・・・、その原因までは写真ではわからないぞ?

 

それを返すまで結局3時間。善意で受けたのに、すごい話になって行ってしまった。巻き込まれ損ではないかw

 

ということで、少し病棟の患者さんの状況を確認して休んだら、夜中また来ました。今度は消化器内科と共闘です。

 

で、 「朝~」

 

病棟の患者さんのある程度状況を確認して、今帰ってきたところです。

 

今回の当直をしていて如実に感じたのは・・・受け入れ拒否の問題の状況の一部に・・・本当に一部ではあるが救急隊の話にも原因があるかもしれない

 

どちらが卵で、どちらがひよこかはわかりません。

 

医師不足で対応困難になり、受け入れ不能の問題が起きて・・・それでも何とか受け入れてもらうためにとんでもない(つくり)話をして(…実際、今日その話をしていたらいろいろな先生が、「良くあるよ~」といっていた)、それで救急隊の話が信用できない…といって受け入れに拒絶感が生じたりもしているのかもしれない。

 

システムの問題があって、そのためにどうにかして役目を果たそうとする救急隊とぶつかっていると・・・。

 

救急隊も絶対に必要だと思った場合は良いのでしょうけど、自分たちが搬送の必要はないと思った場合は困るのでしょうね・・・

今回は搬送が必要だったわけですが…(今まではどうだったのかな?)

 

すべてではないですけど…本当に受け入れなくてはならない人かどうかは、Vitalなどを聞けばすぐわかりますからね・・・。

けど、Vitalを言い渋る救急隊はおかしいでしょう・・・。そういう意味では・・・流石に…役目は果たしてくれ・・・。

 

問題の根本にあるのは・・・タクシー的な利用を患者さんがすることで「救急隊」も運ぶ場所に難渋している…ということ

 

最終的に考えれば考えるほど、一部の患者さんの問題になるんだな~

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なかのひと 

そんな風に思いました。

とりあえず、少しだけ休憩します。

 

 

では、また夜にでも・・・

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