第三部 概念
— review (@myenzyklo) 2016年6月29日 - 20:15
§88
概念論または主観的論理学の対象はもはや範疇や反省規定ではなくて、概念である。範疇の問題とするものは有であるが、それもそれぞれの規定性、すなわち限界を持った有である。反省の問題は本質であるが、a
それは他の規定の前提によって媒介されたものという規定を持つ本質である。これに反して、概念は即自向自に(絶対的に)存在するものであり、単純な総体性であって、そこからあらゆる規定が流れ出てくるものである。
— review (@myenzyklo) 2016年6月29日 - 20:19
※
— review (@myenzyklo) 2016年6月29日 - 20:30
ここでは範疇(カテゴリー)と概念との区別が説明されている。普通の意識が理解する概念は、カテゴリと混同されている場合が多い。しかし、ここでの概念は、カテゴリのように限界をもった単に規定された有ではなく、絶対的に存在するものであり、
かつ単純な総体的なものであること、および、そこからあらゆる規定が「流れ出て」くるものであることが説明されている。この概念は、単なる反省規定であるカテゴリとは明確に区別されている。この概念が主観的論理学の対象である。カントの形式的論理学と異なって、この概念は存在とは不可分である。
— review (@myenzyklo) 2016年6月29日 - 20:36
§ 89
— review (@myenzyklo) 2016年6月29日 - 23:55
主観的論理学は三つの主題をもつ。(1)概念(Begriff)、(2)目的(Zweck)、(3)理念(Idee)。すなわち(1)形式的な概念または、概念そのもの。(2)その実現または客観性、すなわち目的に関係する概念。(3)実在的または客観的概念としての理念。