未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




ジャングルで生物資源を探し回るバイオプロスペクター
http://hotwired.goo.ne.jp/news/business/story/20050420106.html

バイオプロスペクター(bioprospector)は、ある意味、21世紀のインディ・ジョーンズと言える。彼らはジャングルの奥に分け入ったり、高山に登ったりしながら、たいていは極限の環境をものともせずに「緑の黄金」――商業的価値のある性質を持つ植物や動物――を探し回る。寄生虫感染からマラリア、歯痛、糖尿病にいたるまでのあらゆる疾患の治療に使える薬用植物が自生しているアマゾン川流域だけを見ても、その潜在的価値は天文学的な額にのぼる。

HIVを封じ込めるバクテリア、ヒトの体内から発見
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20050421302.html

われわれの体内に普通に存在する乳酸桿(かん)菌のある菌株が、HIV表面にある
糖質を含む膜(エンベロープ)に取り付くことを確認した。このバクテリアがHIV
を標的にするのは、膜に含まれる糖質を栄養源として利用するためだ。

人の体の中には、様々な生物が住んでいる。

最初の受精卵が分裂→分化して出来あがる部分をオリジナルの人体とすると、母体の中で母親から受け継ぐ各種の菌類や、生後に取り込まれた寄生虫に至るまで、人体というのは、実は様々な生物からなる複合体なのだ。

アマゾンの奥地まで探索に行かなくとも、人体の研究から得られるものは、まだまだ沢山ありそうだ。

「胚スクリーニング」という技術がある。着床前の受精卵のDNA検査を行うことにより、我子が遺伝的な致死の病に罹る危険を避けようというテクノロジーだ。

懸念の声が多い。

さらにこれを一歩超えて、DNAを改変し、親の好みの特性を持った子供を産むようになるのではないのか?

「デザイナー・チャイルド」だ。

大衆が我子に臨む特性は、誰でも似たようなものになるだろう。このような傾向が進めば、人類の種としての『バランス』が大きく偏るのではないのか?

だが、そうだろうか。

人が懸念するのは表面的なこと、少し踏み込んでも、IQが高いとか、社交的とか止まりだ。
「耐HIVの菌株を持つ子供」を望む親がどれほどいるのか。ましてや、まだ効果が解っていない特定の遺伝子について指定を行うものは、いないだろう。

たとえ、表面的には皆同じように見えても、体内には無限の可能性を内在しているのではないだろうか。


「なんか最近の若いのって、女なら『巨乳』男なら『巨根』って奴ばっかですよね。」
「あぁ、先人が心配したとおりになってしまったな。」
「ええ。」
「上半身ばかり大きい奴とか、下半身ばかり大きい奴が多いんだよね。」
「『バランス』が悪いってのは、そーゆー意味ではないのでは?」

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )