アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ヤマウルシ林立 - 愛知県緑化センター

2019-05-01 17:34:17 | みんなの花図鑑
愛知県緑化センターから昭和の森に通じる 昭和の小径・散策路をイノシシ除けフェンスをまたいで歩いていると、ワラビではなく、幼枝の赤い若木が これでもかと生えています。



こんな花穂をぶらさげています。




若葉がきれいで、茎が 赤いので、つい写真を撮りたくなってしまいます。




これは 違う種類かな? それとも 同じ種類の成長が早い個体かな? ・・・





・・・などと思いながら、何枚も 何枚も撮ってきて、さて、名前が分かりません。ウルシ科の植物のような気がするのですが、ハゼノキ、ヤマハゼ、ヤマウルシ、これらの幼木が入り混じっている気がするのですが・・・




「ままよ、聞くは一時の恥!」と、撮った写真の4枚を選んで この木なんの木掲示板にお尋ねしました。「4枚とも違うなら 4つの名前を教えてほしい」と横着な質問をしました。
4枚 選んだはずだったのですが、うち2枚は 同じ株をとったものと ずさんな質問になりました。





回答は つぎのようなものでした:

Aさん「やや幅広で下ぶくれ感のある小葉の形と、側脈が10対程度と少なそうなことから、4枚(3個体)共にヤマウルシではないでしょうか。」

Bさん「すべてヤマウルシに賛成です。
花穂が下垂するようですね(ひょっとしたら雌花?)。」



なるほど~~ そうやって判別するんですね ^^
しかし・・・ 「ヤマウルシ」って 3種のウルシ科の中では いちばんかぶれやすい木じゃないですか!
何回も触ったけど、大丈夫だったかな~ (ー_ー)!!
それにしても、これらの幼木がぜんぶ 成長するんじゃないですよね ?! 全部 成長したら この山 ウルシ山になっちゃう~~ (T△T)


フウ(タイワンフウ)‐ 愛知県緑化センター

2019-05-01 13:41:58 | みんなの花図鑑

愛知県緑化センターの樹木見本林には モミジバフウ(アメリカフウ)と フウ(タイワンフウ)が並んでうえてあり、2種類の楓(ふう)がどんなふうにちがうのか 観察できます。
ところが 両方とも りっぱな大木で、フウの果実が生っているところを近くに寄ってみることができません。




それでも フウ(タイワンフウ)のほうは ようやく手の届くところに小枝が伸びていて、こんな風に葉を観察できます。
同じ 楓(ふう)といっても タイワンフウと モミジバフウの葉は 全然違います。
タイワンフウはこのように 3裂していて トウカエデのようですが、よくみるモミジバフウの葉は 名前のとおり カエデの手(5本指)です。





「雌雄同株。花は雌雄とも球形で花被がない。春、新葉が出るとともに咲く。」(wiki 「フウ」)
写真のものは赤いから、雌花でしょうか?




「雌花序は長い柄の先に球状につく。雌花は長さ1cmほどの花柱があり、基部に退化した雄しべがある。」(だんじりのまち大阪府岸和田市の樹木図鑑)とありますから、どうもそのようです。
さらに、
「雄花序は球状の花序がさらに総状花序をつくる。雄花も花弁がなく雄しべと鱗片だけからなり、葯だけが目立つ。」(同上)
とありますから、モミジバフウと基本 同じですね。ただ、モミジバフウの雌花序は下垂するのに対し、フウの雌花序は 最初は上向きのようです。

ムクノキ - 矢作川(岡崎市)

2019-05-01 11:58:33 | みんなの花図鑑

矢作川河川敷のオニグルミを観察していたら、横に こんな葉の、葉の付け根に小さな花をびっしりつけた木があった。
↑こちらは 葉オモテ




↑こちらが 葉ウラ
エノキの葉に似ていて、花も エノキに似ているが、エノキの花はもう終わっていて、緑の小さな果実が生っている時期。これはエノキではなかろう。




では、何の木か? 結局、掲示板に質問、ムクノキと教えてもらった。
学名:Aphananthe aspera
属名のAphanantheは目立たない花の意。
種小名のasperaはざらついたの意。「葉をさわると両面とも非常にざらつくが、以前はこのざらつきをヤスリとして漆器の木地やべっ甲などを研磨するのに用いたという。ざらざらするのは葉の表面に主成分である珪酸を含むからだそうで、珪酸はガラスの主成分だからかたいのも道理である。」(だんじりのまち大阪府岸和田市の樹木図鑑)





花が目立たないのは ムクノキだけじゃない。エノキだって ケヤキだって、みな 目立たない。目立つ必要がないのだ。





雌雄同株。葉の展開と同時に開花する。雄花は新枝の下部に集まってつき、雌花は上部の葉のわきに1〜2個つく。雄花の花被片は5個。長さ2mmほどの楕円形。雄しべは5個。雌花の花被は長さ2〜3mmの筒形。花柱は2裂し、柱頭に白い毛が密生する。(松江の花図鑑)

果肉は美味。干し柿に似た味で甘い。(同上)
果実は熟すと黒色になり,干し柿のような甘い味がする。(かのんの樹木図鑑)








モチノキ - 安城市OZ

2019-05-01 11:33:30 | みんなの花図鑑

ニシキギの雌雄異株/雌雄同株 の話が出たので(正解は 雌雄同花=両性花)、つい あやふやになりそうな モチノキについても 確認しておく。




モチノキは 「雌雄別株。前年枝の葉腋のごく短い短枝に黄緑色の小さな花を束生する。」(松江の花図鑑)





そうすると、これは 中央に 柱頭と緑の子房をもった雌しべがあるから、雌花か?
でも、黄色い花粉をのっけた おしべも4本 あるみたいだぞ?!





「雄花は完全な雄しべ4個と退化した雌しべがある。雌花は緑色の大きな子房が目立つ。退化した小さい雄しべが4個ある。」(松江の花図鑑)
この花では 中央のめしべが目立つから 雌花か?




でも このおしべ、どうみても「退化した小さい雄しべ」のようには見えないんだけどなぁ~~
う~ん、実物は むつかしい。




ニシキギ - 愛知県緑化センター

2019-05-01 11:05:32 | みんなの花図鑑

葉と同じ黄緑色をしているので目立たないが、ニシキギ(錦木)だってちゃんと花を咲かせる。





新緑がきれいだが、これがやがて真っ赤に紅葉するのだ。





ニシキギは 雌雄異株。
ここに ちゃんと 雄花(雌しべのふくらみがない)と 雌花(雄しべの先の花粉がない!)の画像が載っている。

では、この株は? と思って花を観察すると、花粉をのっけたおしべ が4本。それでは、雄花か、と思ったら、中央に 緑色をした雌しべのふくらみがちゃんとある。えぇい、雄なのか 雌なのか?!





別の記事をみたら・・・
花の形は同じニシキギ科のマユミとよく似ていますが、マユミは雌雄異株で、花には雄花と雌花があるのに対し、ニシキギは雌雄同株の両性花です
と書いてあるではないか (@_@)(ニシキギ(錦木)の花

ネットの記事には ときどきこういうガセネタがあるから 気をつけませう。
ニシキギ科の木の 雌雄について どなたかまとめてくれないかな(´∀`)

マルバアオダモ - 愛知県緑化センター

2019-05-01 09:15:22 | みんなの花図鑑

こちらは 緑化センター内の マルバオダモ。陽のあたる場所に植えられているため、白がみずみずしい。





こちらは 実習舎ウラの雑木林にあった背の低い マルバアオダモ。風が強くて なかなか葉の揺らぎが止まらない。





マルバアオダモ。モクセイ科トネリコ属。
雌雄異株。
よく似た花に アオダモ(コバノトネリコ) があり、そちらは開花時期がやや遅いとか。




アオダモ(中略) には明瞭な鋸歯がある。和名のマルバは、葉の形や葉先が丸いことを表すわけではなく、縁に明瞭な鋸歯がなく滑らかであるためといわれている。葉の形の実態を表す別名として、ホソバアオダモ(細葉青梻)がある。(wiki「マルバアオダモ」)





今年は クロバイの花、このマルバアオダモと、白いブラシのような花に幾度か出会うことができた。

もう5月。
各地のなんじゃもんじゃ(ヒトツバタゴ)の木に 雪が降る季節の到来だ!


アズキナシ - 愛知県緑化センター

2019-05-01 00:39:53 | みんなの花図鑑

アズキナシの果実は あちこちで(北海道でも)見てるけど、アズキナシの花には 初めて出会った。




ナシの花を少し小さくしたようで、かわいい。両方とも 清楚だ。





もっとも なぜ「アズキナシ」と名がついたのかというと、花ではなく、アズキナシの果実が「アズキ」に似ていて、また ナシと同じような「石細胞」を持つことからだという。





葉には規則正しい側脈がある。

過去の アズキナシの記事
アズキナシ - 北海道

アズキナシ ‐ 岡崎市





別名「ハカリノメ」と呼ばれる由来は、葉の等間隔の側脈が物差し(ゲージ)のようなイメージを与えるからだという説もうなずける。
(葉の写真がなくてごめんなさい)

ハイノキ科クロバイ - 彦左公園(幸田町)

2019-05-01 00:15:07 | みんなの花図鑑
この記事は 全面修正しました (2019/4/30)

幸田町の彦左公園に行ってきました。私の生まれ故郷の近くです。
池に向かって 木が2本、こんな白い穂状の花を咲かせていました。





検索してもよく分からないので、このきなんのき掲示板におたずね。いち早く、「ハイノキ」の名前を教えてもらえました。





ハイノキで検索すると、「近畿以西の温暖な地を原産とする常緑樹。」とあります。
ということは ここ愛知県で見る ハイノキ は 自生でなく 植栽されたものということになります。
そのときは、公園をつくるとき この木を植えたのだろう、くらいに思ってました。
ハイノキ「雌雄同種で、4月から6月にかけてギンバイカのような白い花を樹冠いっぱいに咲かせる。花びらは5枚で雄しべが非常に長いのが特徴。」(庭木図鑑 植木ペディア > ハイノキ)
花は 白いブラシのような花穂で、ギンバイカというか、バラ科の ウワミズザクラ、近くで見ると ベニカナメモチの花そっくりです。





花は ハイノキ で問題ない、ただ 分布域が気になるなあ・・・と思ってたら、
しばらくして別の回答者様から「クロバイの可能性はないでしょうか・・・。」とレスが入っていました。





クロバイを検索して見ると、おー、こちらも そっくりです。
「クロバイの花はハイノキよりもずっとボリュームがあり、年によっては樹に雪が積もったように見えることまります。」(広島県の樹木)
花期も ハイノキが 5-6月なのに対し、クロバイは それより早く 4-5月としている記事が多いです。

雨がやむのを待って 再度 彦左公園に観察に行ってきました。

そしたら、唖然とするような事実が分かりました!

公園内には 池の畔の この2本だけだと思ってましたが、池の周りを巡ってみると、あります、あります、あちらにも
こちらにも(@_@)

これは 池の対岸にあったもので、横の黄色い花は 椎の木の花穂です。




池の周囲だけでなく、公園内には 何本もの 白いブラシをつけた木がありました。
この個体は 花期を終えようとしています。




地面を見ると、花がいっぱい落ちています。




公園の外の 道路の反対側の山(雑木林)にも、ところどころ、こんなふうに 白くなっています。
下まで 行って 確かめました。同じ 白いブラシの木でした。

というわけで、雑木林にもあるのだから、これは植栽されたものではない、ハイノキの分布は 「近畿以西」なので、こちらではなく、「関東南部以西」の 同じハイノキ科のクロバイということになります。



また、公園内に戻り、手に届くところまで 花穂を付けた枝を伸ばしている クロバイがありました。これで たぶん 10本目
です (^^ゞ



クロバイ 「花期は4~5月頃で、白い小花を総状花序に多数つける。枝先から多数の花序を出し、また背景となる葉が密でとても濃い緑であるため、非常によく目立ち、遠くからでも目を引く。」(wiki)

以上、元ハイノキ を 「ハイノキ科クロバイ」に おわびして訂正します。。。
ここまで読んでくださって ありがとうございます。