アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

カルミア - 西尾市憩の農園

2019-05-30 22:23:50 | みんなの花図鑑

いま憩の農園に行くと、広大な園内のあちこちに カルミア を見ることができます。旬の花なんですね。





ツツジ科の常緑低木で、日本で一般にカルミアと呼ばれるのは、ラティフォリア種(Kalmia latifolia)を指します。
原産地の北アメリカでは、高さが10mにもなるといいます。




つぼみがまた可愛い、コンペイトウみたい。




日本へ入って来たのは大正4年です。東京市長がアメリカにサクラを寄贈したお礼として、ハナミズキなどとともに贈られてきたのが最初とされています。入ってきたのは大正時代ですが、本格的に日普及しはじめたのは戦後になってからです。(ヤサシイエンゲイ)




カルミアの葉は、光沢のある濃い緑色で、通年観賞できます。その葉の形がシャクナゲやローレルに似ていることから、別名アメリカシャクナゲのほか、ハナガサシャクナゲ、アメリカンローレルとも呼ばれています。





ユーフォルビア - 西尾市憩の農園

2019-05-30 08:42:45 | みんなの花図鑑

ユーフォルビアの 'ゴルデンレインボー Golden Rainbow' という品種です。
Euphorbia × martinii
'Golden Rainbow'




ユーフォルビアは トウダイグサ科。
トウダイ(燈台)というのは、船の道しるべとなる岬の明かり「灯台」のことではなく、古い時代の油皿を使った明かり「燈台」のこと。トウダイグサ科の「杯状花序」がこの「燈台」の形に似ることからつけられました。





ということで「杯状花序」を理解することが トウダイグサ科を理解する一番の近道。





トウダイグサ科の杯状花序というのは 実に不思議な形をしている。よく見るような 花弁(または萼片)のなかに 雄しべ複数個と雌しべが入っているような花序とちがい、杯状花序は 雄しべ1本からなる雄花複数個と 雌しべ1本からなる雌花1個とが、杯(カップ)状の器の中にある、というような他にはない形態をしています。





「杯(カップ)状の器」というのは葉がカップ状に変化したもの(苞葉といいます)で、そのなかに 雌花1個と複数の雄しべが産出されるのです。カップの上部を飾るように腺体が付いているのが一般です。
この写真でいうと、4個のタカノツメみたいなのが腺体。青リンゴのような緑の球が子房、その先に3つに分かれている柱頭がついていて全体で一個の雌しべです。




雄しべはちょっと分かりにくいけど、先ほどの腺体のなかに突起がいくつか見えますが、おそらくこれが雄しべではないかと。





腺体の横に 雌花とは異なる球体があります。トウダイグサなどでは子供の杯状花序という器官がありますが、ユーフォルビアでも同じなのか、ちょっと分かりません。





全体は こんな風に 大規模な宇宙ステーション みたいな恰好をしています。





トウダイグサ科の仲間は やはり宇宙からやってきた植物なのか』という記事がありますが、トウダイグサの花(ポインセチア、ニシキソウの仲間、ショウゾウソウ、ハツユキソウなどなど)を見るたびに同じ思いに至ります。