・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

【嘲笑の国】 ~ パロリタの題材:16

2015年10月10日 | つぶやきの壺焼

その国に行ってあちこち歩いてみると、路地の奥からも草むらからも、不思議な声が聞こえてきます。

ポシャホシャというその声は、訪れた人を嘲り笑うかのようです。

大きな足音をたててみると、はたぱたと飛び立つのは、おどろくほどたくさんの、人をばかにしたようなあの姿を見せるカマキリたちです。

空港の土産物売り場で、数を唱えた客のマージャン式和製語に、わざわざ真似をしながら鼻で笑ったのを見て、帰る人が飛び立つ間際に、もう来るまいと思わせて気分がよいのかと、最終悪印象を植え付けられたことがあります。
あの国の人がだいじにするという面子という言葉は、自分だけのためのもので、お互いのためのものではなくなっているということを、はっきり知らされました。

嘲笑の国では、なぜかそんなばからしいことだけが旅の記憶に残ります。

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