ものごとは、それを表す言葉と次元とが深く関わりあいます。
なかには、深みにはまって一つの言葉が正反対の次元を持ってしまうこともあります。
プラスマイナスではなく、まったく異なることがらに、同じ字で書く同じ言葉を使うのです。
一つの例を挙げましょう。
「修正主義」ということばがあります。
あるひとつの主義を異端であると決めつける主張を、逆に批判したり蔑視したりするときに使われたものです。
「それは修正主義だ」と相手をだまらせる言葉の道具で、そう言われると二の句が継げにくいという奇妙な力を持っています。
「修正」ということは、元来悪いことではありません。
何かを悪い方向に変えていくのを修正とは言わないからです。
「別に悪くはないけど」と言われてしまえば、あとの言葉は続きません。
悪くないと言われたことがらに、さらにこれが良いという説明は、なかなかできません。
「修正主義」のあたまに「歴史」という文字をつなげ、さらにしっぽに「者」を加えると、個人攻撃に使われるたちのよくない言葉になります。
その用例が書かれたサイトがあります。
下手な説明より、読んでいただいたほうがわかりやすいので、どうぞ。
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