酒の友は珍味、これも付いている値段で比べるしかありません。
日本の三大珍味が、うに、からすみ、このわた、世界の三大珍味が、キャビア、トリュフ、フォアグラ、などと並べてみても、飲む酒との相性、どこで飲むか、誰と飲むか、いつ飲むか、どんな気分でとなれば、計数比較対象は値段だけになります。
この値段も、買う人がいるから付くので、取得コスト+生産コストとの比例関係も怪しいものです。
ざっと眺めた結果では、六大珍味のなかで、カザフスタン産の天然ベルーガのキャビア 500g 28万円 が公開されている最高値のようです。
カザフスタンは、世界最大、軍艦がいるほどの大きな湖カスピ海の、北東岸4分の1に接した国です。
海と名の付く湖、水は塩水、しかし塩分は海水の3分の1です。ベルーガというこれまた世界最大の淡水魚が棲むにはちょうどよい塩加減なのでしょう。
ロシア語で「白い」を意味する名のベルーガは、日本名オオチョウザメ、体長 8.6m、体重 2,700kg のものもあり、死ぬまで大きくなり続け、118年まで生きたのもいるそうです。体の大きさは実測できますが、年齢はおそらくご名算の答えでしょう。
大珍味も、パーティー用の小さなカナッペに、もったいぶって載っているぐらいでは、ああキャビアだで終しまいです。
ライ麦のロシアパンにベタッと塗りつけて、ガブッといかなければ、多分味はわからないでしょう。
珍重されるのは高価だからで、高価なのは売買制限のおかげ、売買制限は「絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律」によるもの、つまり人類の智恵が値段を吊り上げていることになります。
絶滅の危機に瀕する種に、ヒトは入っているのでしょうか。
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