バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

切羽詰まるとわかること、できること

2012-09-02 09:36:19 | ライフスタイル
 8月の更新1回しかしていない!そして気がつけば9月はもう二日目。なんたることか、っていう早さで夏休みが過ぎてしまった。

 40日間。これは1年の1/9。何かをやろうと思えば,かなりの何かをやりきることができる長さ。 
 ではこの40日間に何をやったか。ブログさぼった反省を込めて,夏休みの反省をすることにしましょう。

 夏の成果と言えば、何を置いてもまずは夏期講習。これは本業なんだから当然なんだけどね。最終日頃になって指導の手応えを感じ始め、それが生徒の表情に見て取れる様になり、さらに数字となって表れ、まずまずです。その他計画していた諸々のことも、ほぼ予定通りこなすことができた。例年より計画達成度高い、ように思う。計画の中には、長年完成できずにいたことがいくつかあり、これらが一気に片付いたので達成感はとても大きい。今夏のポイントの高さを自己分析すると、とにかく形にするためにサッと行動したことにある。あーでもない、こーでもないと思い悩まずむ思いのままを勢いで文にしてしまうように、一気にアウトプットすることを心がけた。もとも下調べは十分できていたのに、最後のつめで躊躇して勢いを落としていたわけだから、とにかく形にすべし!という気持ちで取り組んだ。それも期限をつけて。今日はこれを仕上げる,と決めたら何が何でもその日のうちに終える。終えたら気持ちリセットして翌日はこちらと切り替える。夏休みの宿題をためこんで、残り3日で仕上げる時の感覚と一緒。座敷にこもり、座卓の回りに課題(宿題)を放射状に並べる。端から取りかかり,順々に終了させていく。時間ないから、見直すなんてことできないし、追求もできない。とにかくやりこなすことに専念。「あー、こんなことならもっと早くやっておけば良かった」と後悔している時間ももったいないから、一切の邪念を捨て,今あるこの宿題を終えることにのみ徹する。

 こんな夏。よくやったと自画自賛できる夏。なのに8月31日を迎えても、ずっしりと心に重たい物がある。それは、一つ予定通りできなかったことがあるから。

 それは絵。

 仕上げる予定だった絵。まったく筆を入れられなかった。
 油絵を始めて試行錯誤しているうちに、いくつかの技法を身につけた。その一つとして、意図的に色を重ね,その色の効果を狙う。そんなことがわかる様になったら、絵は一定の時間をかければ描き上げることができるモノになっていた。夏休みの宿題をこなす様に。
 夏休みに入ってすぐ、実家の物置から出てきた父の絵。その色,タッチに愕然とした。
 すぐにそれを自宅に運び込み,毎日眺めている。
 描きかけであるだけに、そこからいろいろなモノが見えてくる。そして、そう簡単に絵は描けないということがわかってきて、自分の絵に筆がいれられなくなった。それでも昨日は無理矢理描くことにした。なぜなら、それなりの締切りがあるから。でも進まない。絵を前にして,頭をかきむしりたくなる。
 
 そしてこう考えた。
 最初に描いた絵を見てみようと。
 初めて油絵を描いた時、おそるおそる絵の具を置いた。素のキャンパスが色を吸い込んでいく。ナイフで色を伸ばしてみた。乾いた絵の具に色を重ねてみた。一つ一つが感動だった。そこに計算はなかった。ただひたすらに,被写体と格闘して描き上げた。
 そうか,これだ,と何かわかった気がする。
 これこそが今夏の成果なのかもしれない。