バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

「自分ってどんな人」

2014-06-01 08:47:32 | パンセ
 パンセに高校生の入塾希望があった。このクラスは小学5年生から中学生を対象としているから本来なら高校生は別枠で個別対策の小論文コースを勧めるけど、母親から状況を聞くかぎりでは今のパンセクラスで一緒にいけそう。
 この子は3月までバネ生だった。中3で最後の授業を終え教室を出るとき、「またすぐ戻ると思いますよ」などと言ってはいたが、こんなに早く戻ってくるとは。

 前回の作文のテーマは、「ピンチの話」。自分がピンチだったときのこと、それをどうやってきりぬけたのか、またはきりぬけられなかったのか。ノンフィクションで書く。そのピンチが読んでいる人に伝わるように状況を詳しく説明をするというのが課題だった。制限時間は15分。持ち帰った子もいたがその場で書き上げた子もいた。しかし読む時間はとれず、講評は次週に持ち越しとなっていた。
 まず授業最初にピンチ作文を読む。
 いつもよりじっくり講評した。状況説明が不十分ではないか。自分はよくわかっていることでも意外と他人は知らないのだから。この時こんな気持ちだったのではないか。正直に気持ちを書いた方がよかった。ピンチの原因となった大事なことに触れていないため、あなたのピンチがリアルに伝わらないのではないか、等。

 読んでこれ物足りな、薄いなと思う作文は、大事な自分の気持ちに触れていないモノ。自分の悪い心を暴露しようとしない。「こんな時そういう悪い気持ちは誰でも持つものだから、書いても大丈夫」と指摘する。ズバリだった子は顔を赤らめ、言葉にされて今初めて自分の気持ちを気づかされたという子は遠い目をする。

 これらいくつかの指摘のあと、「自分ってどんな人」というテーマでエピソードを交えながら「自分の短所を書く」を課題にした。今回は30分とじっくり時間をとった。多い子は時間内に3枚書き上げた。
 どれだけ自己分析しているか。どんな風にエピソードを使っているか。

 随分良くなっている。説明、気持ち。今までよりずっとよく書けている。
 でもまだ薄い。というより薄ら寒い。悪い自分をさらけ出せば先生が評価すると勘違いしたのか、薄っぺらに卑下している。だから一層その先に、『実はそんなに悪くない自分』が見え隠れする。
 次は課題を変えよう。自分の長所を書いてもらおう。
 この内容から高校生合流ってことですね。



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