毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

2年生が宿舎に来た。      2010/10/24   No.3

2010-10-24 07:26:31 | 中国事情
 昨日の土曜日、日本語学習歴1年ちょっとの2年生たちが6人我が宿舎に遊びに来た。
女の子3人男の子3人。

 この大学の日本語学科クラスは1年から4年まで圧倒的に女子学生が多い。
4年男子の作文の中に、「他学科に比べ、日本語学科の暮らしは男子にとって、とても辛いものでした。私は入学後、周りが全部女性ばかりなので、毎日故郷に帰ることを真剣に考えました。1年生の時男子5人は授業に出ず、勉強もしないで遊んでばかりいました。…」というのがあった。その子は今、何とか卒業に漕ぎ着けようと努力している。及ばずながら私も放課後補習を買って出ている。他にも全く希望の学科じゃないのに大学側が決定したので仕方なく入ったという子もいた。「希望していないのに?」と聞くと「中国の大学はそういうことはよくあることです。」という。せっかく入った大学なのに、希望外の学部・学科に入れられたという理由で、入学後すぐに退学する子も毎年何人もいるそうだ。
 
 さて、珍しく3:3の同比率で登場した男女6人組だが、気を使って地元産オレンジ、林檎をたくさんお土産に持ってきてくれた。この気配りは、どの学生たちにも共通している。中国の付き合い方の礼儀をきちんと身につけて育っているんだなあ、と思う。
 まず入り口で、室内履きに履き替えてもらう。ここからすでに日本文化の紹介だ。ユミコさんの香を焚き、キョウコさんからの暖簾で出迎える。彼らもそれを(ほほう~)という表情で楽しんでいる様子。キョロキョロと好奇心一杯に部屋を眺める姿は、どこの国の子も全くおんなじ。セイコさんが送ってくれた明治チョコレート、トシオ氏が送ってくれた天津甘栗(何故わざわざ日本からこういうのを送るかな?!)を勧めると、中には「先生、私たちは子供じゃないから~。」と遠慮する女の子(小翠さん)もいたが、その脇からわらわらと手が出て「ん、おいしい~。」と熱心に日本?の味を堪能し、まもなく全部なくなった。
 お昼は定番のカレーライス(スエミさん、ナオ、ありがとう)。「これは何ですか」状態だった。一口食べた感想は「ん~、おいしい~。」(さっきと同じやん?!)
 でも、温かい料理であること、スパイシーであることなど、江西省の人々に受け入れられやすい料理ではあるだろう。ウルマートなど特別のスーパー以外では、中国以外の国の食材はほとんど見られない。(カレーぐらいは知っているのでは?)と当初思っていたが、南昌の一般の人々にとって知る機会は本当に少ない。いくらウルマートに売られていても、どうやって調理するか分からないので、誰も手を伸ばさないのだ。私が近所の超市で、中国固有の見たこともない食べ物らしき物を見て(いったいどうやって食べるのかなあ)と、タジタジとなるのと同じだろう。
 しか~し、私は買い物に行くたびに「これ何?」物品を必ず一つは買うようにしている。部屋に帰って中を開き、袋の写真と似ても似つかぬものが出てくることも(多々!)あるが、とにかく大きな楽しみの一つだ。

 小翠さんは、さっと私を手伝い、友人にも声をかけたり、指図したりする、飛びぬけたしっかり者だ。聞けば、やはり苦労人。両親共働きで、幼稚園も付き添いなしで一人で通い、3人きょうだいの一番上なので晩御飯の支度も小学生の時からしていたとのこと。一人っ子が多いのかと思っていたが、昨日の6人は兄弟がいる人が5人だった。中国の多くの親たちは、罰金を払ってでも複数の子供たちを育てているんだなあ。罰金は日本の円に換算すると、赤ちゃん一人につき数十万円相当だと聞いた。親たちの(ここは引き下がれない!)という強い意志が感じ取られた。
 小翠さんに命じられて、後片付けの皿洗いを一手に引き受けた順泉さん(男の子)は、にこにこと腕まくりをし、カズコさんに送ってもらったクレンザーで、ぴっかぴかに磨き上げた。

 さて、ここまで文を打ってきた私は、ここの暮らしがほぼ、みなさんから送られた物で成り立っていることを実感した次第であります。(ぺこぺこ)
皆様のお力をお借りしながら、これからも中国の学生たちへの日本紹介に尽力する所存でございますう~。
 うん?「君がすると日本への偏見助長につながるのでは?」とか聞こえたような。
コメント (1)
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