毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「糞付き卵の話」   2012年5月30日(水) No.361

2012-05-30 20:45:27 | 中国事情
昨日は日本の養鶏農家が洗卵・選卵して清潔で新鮮な卵を市場に出荷していると書いた。
それで終わっては、言葉が足りず、言いたいことの半分しか述べていない。
「糞が付いているからといって、その卵が新鮮かどうかは分からない」
と言う主張は分かっていただけると思う。
だからと言って、
「日本の卵の売り方の方が先進的で優れている」
と私は喜んではいない。

実際、ここ南昌郊外のスーパーにも
きれいに洗って糞なんか一つもついていない卵も売られている。
しかし、それらは高額である。
それだけ手間賃がかかっているからだ。
私は糞がくっついているのを買って自分で洗って使っている。
約二年、その生活を続けているが、
まだ鳥インフルエンザどころか腹痛にもなったことがない。
もちろん、洗う時には古い歯ブラシで、
卵が潰れないように気を使いながらこすって洗う。
数分かかる。
それをしなくても済む日本のスーパーの卵は楽で便利だ。

しかし、その「便利だ・楽だ」が常に曲者。
養鶏場の選卵・洗卵には電気エネルギーを使う。
消費者が自分でちょちょっとやればそのエネルギーは不要だ。

清潔さを追求するあまり、日本島の住民は雑菌に弱く、
「カラダ弱い民族」に成り果ててしまった。
「どこの国に旅行してもお腹を壊す情けない民族」
という汚名返上のためにも、
自然界の雑菌に日々自分が触れて、自分が対処したほうがいいんじゃないの。
というのが、私の「糞付き卵」考の残り半分である。
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「スーパーで買い物」  2012年5月29日(火) No.360

2012-05-29 17:48:40 | 中国事情
午前中は何とか持ちこたえたものの、午後にわか雨が降り、その後一気に蒸し蒸ししてきた。
天気が良くないと買い物が億劫だ。
傘をさして荷物を両腕に抱えるのが嫌なのだ。
そんなに買わなければいいのだが、
ちょっと野菜を買うともう重たくてたまらない。
今日は宿舎から徒歩5分と、最も近い「全家百貨」(ALL HOME MART)に出かけた。

この卵は日本のとは違うところがある。
よく見てね。

はい、時々卵に糞がついているんですよ。
江西省に住む日本人の誰かが、この糞を見て
「感激ですよ。糞がついているくらい新鮮なんですね~。」
と語った。
(そうじゃないだろう!)
と心中その意見には大いに反対だったが、
相手は都会派の、料理もしたことがないおじいさんだ。
いちいち反論する気にはなれない。
しかし、ここで日本の養鶏農家の代わりに
一言言うと、
卵は糞が付いているか否かで新鮮度を測るべきではない。
日本の養鶏家は選卵及び洗卵設備を擁しており、
新鮮且つ清潔な卵を市場に出荷しているのだ。
日本のスーパーには
糞が摩耗して剥がれ落ち、
それ故ツルツルになっている古い卵ばっかり並んでいるわけないでしょ!

それより、私は糞がついているので
根拠も分からず鳥インフルエンザの不安がよぎる。
だから、洗ってから使う(当たり前か・・・)。
8個で6.1元(約49円)


このりんご、名前は「フジ」という。
日本から入ってきた品種だ。しかし、とても小さい。
でも、日本のフジに似て甘く、そんなに固くなくて美味しい。
5個で4.2元(約53円)。

卵や苹果が小ぶりなのに比べ、まあ、この黄瓜のでかいこと。

毎晩サラダや酢の物に一本使う。
かなりお腹が膨れる。
4本で2.8元(約35円)。

「安いねえ」って?
はい、安いもんしか買いませんから。
ちなみに、有精卵の糞なし卵はこの3倍の値段です。
わたしゃ、
どこの国でもどん底庶民の立場を貫くぞオ~~!
(ていうか、選択肢ない・・・)

最後に買ったものラインナップ。これと洗剤大袋買ったら、
腕がちぎれそうでした。



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「昨日の南昌」  2012年5月28日(月) No.359

2012-05-28 21:17:02 | 中国事情
昨日、久しぶりに朝から晴れた。
劉思ていさんが故郷から持って来てくれたサボテンに
日向ぼっこさせてあげた。
なぜバナナの傍か、それはバナナも日向ぼっこさせたからだ。
バナナは日向に置くと早く熟して甘くなるんである。




それで、右のサボテンの頭をよく見て欲しい。
赤ちゃんサボテンが生えてきたのだ。




4年生の黄斯麗さんが、遊びに来て足元のサボテンに気付かず
思い切りキックした時は、
もうこのサボテン達は冥土へ旅立つかと思われたのに
どこまでも頑張るサボテンだ。
頭の先の色違いのキュートなサボテンは、
まだ刺になっていない緑の尖ったものをいっぱい出している。
これがそのうち、刺に変化するのだろう。
変化しなくてもいいのにい。




三階のベランダから下を見た。
一年前まで住んでいた一階前には桜が右隣の部屋前の木より一杯花を咲かせていた。
その桜の木が、哀れにもバッサリ倒されている。
誰が何のためにこういうことをしたのか、怒りが湧く。
ここの大学キャンパスでは、木を慈しみ育てるという感覚まるでなし。
すぐ引き抜いたり、別の見栄えのいい木を植え替えたりする。
これは、どうしても慣れない感覚だ。


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「日本を支える映画人たち」  2012年5月27日(日) No.358

2012-05-27 14:20:43 | 日記
 [ DJ川村龍一さんの訃報を知った。川村尚(ひさし)さんのときからラジオで聞いていた。さようなら、デデ選手。メリハリがあって、元気で、好きだったよ。ドナ=サマーに次いでまた・・・。]



「海外映画祭の日本人」で(http://www.jiji.com/jc/d4?d4_ent&p=jff012-j)
世界の映画祭に参加した日本人たちのスナップ写真を見た。
まず、目を引いた人が
ワダエミさん。
』(1985年 黒澤明監督)アカデミー衣裳デザイン賞受賞
宋家の三姉妹』(1997年メイベル・チャン監督)
HERO』(2003年 チャン・イーモウ監督)
オイディプス王』など数々の映画でデザイン賞を受賞している。
無駄のない構えの引き締まったカッコいい顔だった。
こういう人の写真見たら、勇気が湧いてくる。
我ながら単純だ。

懐かしい原田芳雄、藤純子かな?と一瞬間違えそうになった寺島しのぶ
相変わらず男前の真田広之など、
日本を離れた場所で見るとみんなカッコ良く見える。

そうした中に二人の男女の写真があった。
一人はお馴染み北野武監督、もう一人は女優の樋口可南子さんだ。
2008年、イタリアベネチア映画祭に『アキレスと亀』を出品した際のスナップだ。
二人とも韓国をルーツに持つことは周知の通りだ。
でも、二人ともサラリと「日本人」として美しく立っていた。
日本で生まれてこのかた、差別や排外主義に心を塞がれた日も決して少なくなかっただろう。
なんのわだかまりも見せず、ただ実力のみで生きてきた姿で、
しかも「日本代表」として立ってくれている。
グっとくるものがある。

映画界は、本当にインターナショナルだなあ。
うなぎ』の役所広司が、あのカトリーヌ・ドヌーブやイランのアッバース・キアロスタミ監督と
3人で腕くんでいたり、
鈴木清順監督、チャン・ツー、オダギリジョー
同じ映画を撮ったり、出演したり、自由自在だ。
真田広之も『PROMISE』では韓国のチャン・ドンゴンとともに
全部中国語で出演している。
国の壁をものともしない映画人の国際主義精神を垣間見る思いだ。

今年、
イラン人のアッバース・キアロスタミ監督は
「日本で日本映画を撮ることを切望し」、『ライク・サムワン・イン・ラブ』を作ったという。
先日『ダーク・シャドウ』宣伝で来日した
ジョニー・デップ
「日本は地球上で一番好きな場所」
と語った。
東日本大震災の復興で苦しむ日本へのエールは世界中からずっと続いている。
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「音楽が戻ってきた」 2012年5月26日(土) No.357

2012-05-26 21:51:00 | 日記
 今日はこの2学期ではひっさしぶりの土日休み初日だ。
3,4,5月とずっと週末はパソコンで添削ばかりしていた。
夢にまで、添削した文が浮かんで
(しまった、あそこはもっといい言葉があったのに)とか、
まるでゴーストライターにでもなった気分だった。

それも、もう終わりだ。
作文コンクールに全員分応募した。
今度は主催者側が四苦八苦して読んでくれる番だ。
最低、意味が通じる文に整えることを目指した。
それだって簡単ではないのだ。
暗号解読みたいな文が次々と押し寄せてくるんだから。

今日は冬物をダンボール箱に仕舞い、
保存だけは毎日している「一日一分中国語ニュース」を一週間分まとめて読んだ。
その一週間分というのは
実は昨年(2011年)4月のものだ。
(取りあえず保存しておいて、後で・・・)
と思ったら、いつの間にか一年分が溜まりに溜まってしまったんである。(+。+)
久しぶり過ぎて新鮮感があったなあ。

夕方はソファーに寝そべり、
まずサッチモ、続いてポーグス(THE POGUES)を味わう。
仕事に追われていないと、歌がしみじみ胸に入ってくる。
『THE BAND PLAYS WALTZING MATILDA』の歌詞をじっくり聴き、歌詞カードを読む。
何回聞いてもいいなあ。ホロリ。
すごい歌詞を書いているシェーン(Shane MacGowan)は
大阪公演では、ちょっと歌っては楽屋で一寝入りし、
また30分したら出て来て歌う、といったスタイルだった。
彼は誰もが認めるアルコール依存症だ。
しかし、大阪公演でシェーンは、
アルコール依存症の人間もミュージシャンとして立派にやっていけるということを示した。
だってこのポーグス、ボーカルが何人もいるし、楽器も変化に富んでるから
たとえ、シェーンが1時間寝ていてもステージはちゃんと存続するだろう。
それにお客さんたちもすばらしかった。
アイルランド出身者の同窓会めいて、みんなスタンドで酔っ払って踊っている。
熱い人々が集合した、あったかいショーだった。
中国に来る前だから、絶対3年は経っているが
昨日のことのように覚えている。
THE POGUES、また聞きに行きたいな。

THE POGUES−−−Their music is like the brandy of the damned.(Tom Waits)
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「キャンパスはカップルだらけ」  2012年5月25日(金) No.356

2012-05-25 20:05:24 | 中国事情
中国のパワーを感じることは多々あるが、
恋人たちの仲の良さもその一つだ。
授業に行くにも、肩を抱き、
授業が終わったと言ってはピッタリくっつきあってキャンパス内を歩いている。
最近は毎日雨で嫌になってるのは私だけで、
カップル達は一つの☂を分けあい、
雨もまた楽しといった感じ。
それ以上過激な行動はほとんど見かけないのだが(たまにはあるけど)、
とにかく、《仲良し~》という雰囲気があそこにもここにも漂う。
これを見ていると
(日本の若者たち、どうしてもっと仲良さそうにしないのかな)
とつい、思ってしまう。
日本では、自分の恋人のことを言う時、
そんなに相好を崩したりしない。
照れくさいのか、冷静を装っている感じ。

中国の若者は、自分の恋人の話になると
顔全部で嬉しそうにニコニコする。こんな感じ→
恋人がいる幸せを隠そうとしない。
せっかくなんだから、
日本の若者たちも
もっと喜べばいいのに、と
老婆心ながら思う今日このごろである。
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「中国で役がつく人」   2012年5月24日(木) No.355

2012-05-24 20:57:24 | 中国事情
 大学講師の身分で2年が過ぎようとしている。
先日2年生が手紙で私のことを、
「カタカナ語彙トレーニング印刷代を自分のお金で払ってくれる」と
いかにも気前がいい人のように書いてくれているが、
これは私にとって、非常に不本意なことである。
私は大学に
「印刷に必要な経費を払ってほしい」
と申し出たのに断られたんである。
決して喜んで自費をはたいているのではない。
大学がドケチだから、泣く泣く自分のお金で運営しているのだ。
現実にはそんなに高額ではない。
だが、授業に必要なプリント代をどうして自分で払わなければならないのか
絶対に納得できない。

しかも、腹立たしいのは
学院の役職についている人は、
我々外国人教師に
欲しくもない水筒をプレゼントしてくれたり、
時に、とんでもない豪華なディナーに招待してくれたりするのだ。
(誰がそんなことをしてくれと頼んだ!)
と怒鳴りたくなる。
私は第二食堂のどんぶりご飯で結構だ。
そんなことをするくらいなら
授業にかかる経費としての印刷代ぐらい
何故出さないのか。
一年間の印刷代の何百倍もするような豪華な食事を思い出しただけでムカつく。
的外れのお金の使い方。

これが中国で役がつく人のすることだ。
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「金環日食」  2012年5月23日(翠) No.354

2012-05-23 09:41:37 | 中国事情
日本で大騒ぎだったという金環日食。
ネットで「君どんなメガネで見る?」とかのキャッチコピーも見かけた。
今回、かなりメガネ業界が潤ったのでは?
でも、こういう何かに乗ってワーっと面白がるところも、日本的な気がする。
ここ中国の片田舎では、
「南昌はいつも雨が降ったり、曇ったりしてますからね~、どうせダメですよ」
とある学生がいみじくも言ったように、
(そんなことで遊んでいる余裕はない)という雰囲気かな。
「食足りて云々」
今は、自分の将来を切り開くことに
エネルギーの大方を費やしている江西財経大学の若者たちだ。

下の写真は新華社インターネットニュースのものだが、
私は「一日一分中国語ニュース」から、さらに抜粋させてもらった。

早朝の空に、月みたいだけど太陽が浮かび、
おしゃれな黒い模様がそれを引き立てている。
さすがプロだねえ。





  日环食壮观景象
5月21日,在北京上空观测到的日食。当日清晨,天宇上演日环食天象。
《新华网2012.05.21より一部抜粋》
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「健康診断の日」  2012年5月22日(花) No.353

2012-05-22 15:40:33 | 中国事情
 大学との雇用契約を更新するたびに健康診断を受けに行く。
実は(今年はどうしようかな)と思わないでもなかった。
留守にしていると、大阪の「帰国者の友」の様子が気になる。
ほとんどみんな満身創痍状態でがんばっている。
昨年11月に小紅先生、新平先生と約束してしまったし、
せっかく自分が言い出して実現することができた「校内スピーチコンテスト」が
たった一度でポシャってしまうのも残念だ。
そんなこんなで、あと一年だけワガママを通させてもらうことにした。

朝、7時25分、国際交流與合作処というか外国人教師宿舎前を出発。
去年も確か今頃だった。
こんなに早く出発するのは
市内の交通渋滞を避けるためだ。
昌北は問題なく、スイスイ進む。
時折、車道の真ん中を車と並行して女性が悠々と歩いているのに遭遇したり、
車がバンバン通っている路上で、道路のゴミを掃いている人を見かけてヒヤッとする。
しかし、私以外の誰もそんなこと気にしない。
今まで、轢き殺されないで暮らしてきたんだ。
きっと、これからも大丈夫だろうと、心でつぶやく。

8時前、約30分で保健所に到着。
去年の運転手さんは、保健所内のガイドを買って出てくれたので、
なんの不自由もなかった。
今年の運転手さんは、建物の外で待っている。
仕方なく、一人で廻っていくしかない。
だが、職員たちはみんなカタコトの英語を話す。
カタコトで十分。
こっちもたいしたことないからね。
それに、もう3回目だ。
検査員もほとんど以前と同じ顔ぶれで
気楽にどんどん進んでいった。
しかし、昨年は視力検査のところで
優しい運転手さんが答えを教えてくれたが、
今年はそうはいかない。
左目は0.2くらいしか見えなかった。
右は0.6ぐらい。
「それだけ見えれば、中国では何の問題もないです」
と、去年学生の誰かが言っていたが、今年はどうだろう。

ほとんど並ぶことも無く、30分以内に
内科、皮膚科、視力検査、心臓検査、血圧検査、レントゲン撮影、血液検査を終えた。
早く行くといいことがここにもあった。
8時半過ぎに保健所をあとにして、
宿舎についたのが9時過ぎ。
非常にスムーズにいった。
保健所の人は明後日の午後、証明書を取りにまた来いとか言っていたが、
それは運転手さんが取ってきてくれるそうだ。
今までずっとそうしてくれていたのに、気がつかなかった。
2年経ってようやく全体の流れが掴めてきた感じ。
慣れてきたのだろう。
しかし、私は慣れるや否や飽きてしまう人間である。

まだまだ見えていないものがたくさんあるのに、と思って
気を引き締め直さなければ・・・。







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「2年生からの手紙」  2012年5月21日(月) No.352

2012-05-21 22:14:46 | 中国事情
最近、2年生の日本語力にはっきり差が見えてきた。
1年生ではほとんど横並びでスタートした子達の実力がどうして
こんなにも差がつくのか、感心する。
語学センスもあるとは思うが、
学習方法もどんくさい子がいる。

最近、伸び悩みのSさんが、
ノート宿題の脇に私宛の手紙を書いていた。

先生こんにちは。
最近、私は練習の中で間違いがたくさんあります。
ノートを返してもらう前は期待します。
でも返ってきたノートを見た後、がっかりすることがあります。
他のクラスメートと比べて
私は間違いが多過ぎると思います。
先生、もしよろしかったら、どうしてもわからないところを、
ちょっと手伝ってもらえませんか。

先生は、黄先輩の作文を読んだとき涙を流しましたね。
私にとって、教室で先生が涙を流したことを見たことは
全然ありません。
私は本当に感動しました。
カタカナ語彙トレーニングの練習問題を自分のお金で
コピーしてくださるような先生にも出会ったことがありませんでした。
先生、
こんな遠い中国まで来てくださってありがとうございました。
これから中日関係はもっと良くなると
固く信じています。


私は感激するとすぐ目がウルウルする。
最近、右目の涙腺が詰まってきて
二倍の効果で涙が溢れる。
しかし、そんなことで学生が中日友好の志を持つなら
な~んぼでも泣きまっせ~~。
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「三週連続学生の訪問を受ける」 2012年5月19日(土)

2012-05-19 19:24:27 | 中国事情
 5月に入り、毎週一度は学生たちが訪れてきている。
もちろん、同じメンバーではない。
第一週目は1年生たちが土砂降りの雨の中、お寿司づくりの手ほどきを受けに来た。
この週は忙しさのピークの真っ只中だったのだが、
「忙中閑有り」とまでは言わないにしても、なんとかなるものだ。
その次の日、彼らは自分たちのクラス発表で
自分達が作った寿司を参加者に振る舞い、
浴衣を着て「春が来た」を踊ったそうだ。
その後の授業で「春が来た」の「日本ダンス」(←彼らがそう言った)を
披露してもらった。
どう見ても春が来たというより、
「月が~出たでえた~  月が~出たあ よいよい」
だった。
どこであの振り付けを覚えたのか・・・。

先週はいつもの懐かしの4年生たちだ。
もはや、ほとんど家族感覚。
本当はごちそうしたいところだったが、
この週も土砂降りの☂、買い物なんか行けっこなかったです。
というわけで
私が南昌に赴任したそうそう、彼女らが連れて行ってくれた
辛~い四川か重慶かの料理屋さんに出かけた。
以前より(辛~い)と感じなくなっている自分を発見。
なかなか美味しかった。
途中停電になり、グループ用個室から
普通の食堂大部屋に引っ越した。
ここでは、年に何度も停電になる。
大阪では計画的じゃない停電など、何年もないはずだ。
いつ、どこで停電になるか分からないという
緊張感を持って生活することは大切だと思う。
全て与えられて当たり前の生活に浸りきっている日本。
それは全然当たり前のことではないのだ。

第三週目の今日、
続々と学校に戻ってきている4年生の別の子たちがやって来た。
その中で初めて我が宿舎に来たのが、Aさん。
彼は3年生の時、
「日本人は周りに気を遣い、責任感を持つ民族」
という意見に異論を唱えた子だ。
「日本人は細かいことには気を配り、製品作りには責任を持つ。
それは否定しない。しかし、大きい視点で本当に責任感が強いとは
決して言えない。戦争への反省がないじゃないか。
私は日本人が憎い。日本語を学ぶのが苦痛でたまらない」
と彼は書いた。
私が答えられたのは1995年の「村山談話」だけだった。
小泉首相がいくら村山談話を踏襲しても、
靖国公式参拝をしたのでは
胸を張って「日本はきちんと反省しています」とは言えない。

そんな思い出があるAさんだが、
今日は
「マルクスは一つも間違っていません。
間違っているのは中国共産党です」
と言うではないか。
思わず我が若かったときがフラッシュバックした。
何か、話合うんだよね。
80後(バーリンホウ)世代とは。





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「食の安全の話」  2012年5月18日(金)  No.350

2012-05-18 21:30:32 | 中国事情
お昼に終わる授業の後は、そのクラスの学生が
「先生、昼ご飯いっしょに食べませんか」
と声をかけてくれるので、
麦盧キャンパス内の第2食堂でお昼ご飯を食べる。

今日は3年生の洪さん竜さんと一緒に食べながら
ペチャクチャお喋りをした。

洪さんが
「今、中国人が一番困っているのが食の安全が守られていないことです」
と言う。例えば、
動物の腐った内臓など、信じられない物からできた油、一旦捨てられた油などが
どれくらい出回っているのか分からないそうだ。
この大学の楓林キャンパスの外には、ズラリと出店が並び、
麦盧園の多くの学生たちは金曜の夕方など、そこまで足を延ばして夕食をとるのを
楽しみにしていた。
その出店群が最近一斉に姿を消した。
それらの出店はいかがわしい油を使っていたことが分かり、
南昌政府により強制撤去されたのだそうだ。
(おお!こんな身近でも、そんな油を使っている店があったのか!)
と驚いた。
「そういえば、私は楓林の店で食べた夜はいつもお腹を下していました。
自分の胃腸が弱いからだと思っていたけど、これで分かりました!」
と竜さんが得心してうなずいた。
洪さんも
「私もいつも下痢していました」
と言う。

しかし、楓林だけじゃなく、
麦盧園の外にある、いわゆる「第3食堂」=出店群も怪しいらしい。
さらにスーパーで売られている油だって、
変なものを混ぜている可能性があると、
2人は口を揃えて言う。
大学の食堂だって100%信頼できない。
とにかく、基準が守られず、現場は滅茶苦茶だ、と。

中国人の寿命が日本人のそれよりかなり短いのは、
ひょっとして、食べ物のせいもあるのでは。
農薬に関する規定はちゃんとあるとは言っても、
法律や規則を守る気風が非常に薄いこの国で、
安心して野菜やコメを食べられる日はいつ来るのだろう。
中国人の苦労はまだまだ続いている。

日本は日本で、放射能汚染という重い重い問題があるけどねえ。
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「劣等感と優越感の出処は同じ」 2012年5月15日(火) No.349

2012-05-15 23:42:30 | 中国事情
ここ中国に来て、やたら日本についての本を読むようになった。
資料室に前前任者のオオタケ先生やハシグチ先生が寄贈して
くださった本がたくさんあり、忙しいと言いながら、かび臭い資料室で
息抜きにチョコチョコ読んでいるのだ。

文化大革命後、初めて実施された全国大学入試(これ、かなり意義深いよね)で
広東外語外貿大学日本語学科に入学し、
その後いろいろ紆余曲折を経て日本の追手門学院大学とかでも教鞭を取る傍ら、
翻訳、通訳など活躍している李景芳さんの「日本人と中国人永遠のミゾ~ケンカしないですむ方法」
も、その息抜きの一冊だった。
筆者の学んだ大学は
今年の冬休み故郷に私を連れて行ってくれた劉思ていさんが、大学院に合格したその大学だ。

その2005年発行の講談社新書を読み出して、
(7年前でこれか~。今もほぼ似たような状況かも・・・)と思うエピソードが書かれてあった。

彼女はこう書いている。

『日本人は謙虚で礼儀正しい。腰を90°折ってお辞儀する・・・そんな日本人が時折見せる傲慢さ。
日本と中国の間で仕事を続けてきた私は、なんどもこうした日本人の一面に遭遇してきました。

 中国で数ヶ月に及んだ仕事を終え、日本人たちが帰国することになりました。
彼らがホテルのロビーで空港へ行くバスを待っているとき、
数ヶ月間一緒に仕事をしてきた中国人のJさんが、
ビニール袋を提げてハアハア息を切らしながら
走ってきました。
Jさんは「間に合ってよかった!」と言いながら、
袋からまだ温かい枕型のチマキを取り出し、バスを待っていた顔見知りの日本人たちに
1個ずつ手渡し始めました。
「家内が作ったんです。ご家族のみなさんと食べてください。」
五百グラムはありそうな、このチマキを受け取った日本人たちは
「シェシェ!」とJさんに礼を言ったかと思うと、
日本語でこんな会話を交わしました。
「これ誰か食べる人いる?」
「持って帰るの面倒くさいね」
「飛行機から落とすか!」
と誰かが言ったとたん、みんな大声で笑い出しました。
その様子を見ていたJさんが、私に
「なんと言っているの?」
と訊きました。
「家族の人はきっと喜ぶって・・・」
私は嘘をつきました。
Jさんの顔に笑顔が浮かびました。
日本人も笑顔、Jさんも笑顔、私だけが心から笑えませんでした。
バスがホテルを出るとき、
最後まで笑顔で一生懸命バスに手を振っているJさんの姿を
バスの窓から見ているうちに、
それまで我慢していた涙が私の視界をどんどん曇らせていきました。

日本人は相手のことを思いやり、
心のこもった「手づくり」を大切にする人たちであったはず。
その時、私は経済大国日本を背にした日本人が当然のように
中国人を見下していることを感じて愕然としました。

日本人は勤勉で努力家、
自分より進んでいるものは、一生懸命吸収しようとします。
しかし一旦相手を超えたとなると、その謙虚さは優越感に反転してしまう。
中国やアジアの国々は見下す相手・・・。
明治以来、欧米の先進国を目標に掲げた「脱亜入欧」のスローガンは
いまだに日本人の骨の奥深くまで染み込んでいるのでしょうか。(後略)』
 

ありありと頭に浮かんでくる。
見かけ満点、中身零点の日本人たちの姿が。
最近は中国経済の勢いが凄いから、
この人たち、また卑屈に戻っているかも・・・。


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「『この記事どう思う』No.345について」  2012年5月14日(月) No.348

2012-05-14 22:36:51 | 中国事情
(疑り深い人もいるものだ)とは到底思えない文だ。
あの文を書いた人には、何か邪悪なものが取り付いている気がする。

温家宝のソフトなニコニコ外交が日本人に好印象を与えているのが
憎たらしいと思っている人なんだろう。
東北の被災地で、温家宝首相が子供にパンダのぬいぐるみをプレゼントし、
もらった子供はもちろん、そばの黄色いヘアのお母さん方も
相好を崩して喜んでいる写真を見た。

なぜ、そんなことを苦々しく思わなければならないのか。
そりゃ温家宝さんだって政治家だから、単にボランティア活動で来たわけではない。
しかし、どんな立場の人であっても東北大震災の現場に足を運び、
被災者を励ます活動をしてくれるのは、いいことじゃないか。
文句を言う筋合いはないはずだ。
まして、地元の人たちの嬉しい笑顔を引き出してくれたことには
感謝すべきだろう。
日本人の政治家は全員東北の人たちを励ましにせっせと出かけているのか?
遠い中国から来てくれたんじゃないか。

amebroの文を書いた人は、礼儀を知らない。
それは、
温家宝首相の手紙しか提示されていないのを根拠に
日本の福島の女の子が温家宝に手紙を書いたことをでっち上げと言わんばかりの
文だからだ。
何でも思ったからといってネットに流していいものではない。
心に浮かんだ悪意を垂れ流すことになるからだ。
それは下品な行いだと何故分からないのか。

疑わしければ自分で事実を調べたらいいじゃないか。
そして何か分かってからブログでも何でも書けばいい。

福島の女の子は、その後温家宝首相に招待されて海南島に行ったという記事と写真も見た。
amebroの人もそれは事実だと分かっただろう。
その後、(まゆつば)と書いた自分の発言を
お詫びして訂正したのだろうか。
間違ったら、詫びなければならない。

今のネットで「スレッド」と言われる、流れるように通り過ぎる言葉は
余りにも汚らしく、悪意ある、無責任な言葉が多過ぎる。
さっさと消えてなくなるから、それをいいことに強烈さが増して、
印象に残る。
顔の見えないずるいやり方だ。
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「出口が見えてきた」  2012年5月13日(日) No.347

2012-05-13 21:24:36 | 中国事情
 二学期の忙しさのピークが過ぎつつある・・・気がする。
通常の授業以外に「校内スピーチコンテスト」と「作文コンクール」が続き、
3月からずっとパソコンでのスピーチ原稿添削、資料室でのスピーチ特訓、作文添削と
ひたすら機械のようにこなしてきた。

しかし、出口のないトンネル、朝の来ない夜、正露丸飲んで治らない腹痛はない。
出口が仄明るく見えてきた。
作文添削は一人当たり平均3回として、トータルで180通ほどの作文が
いつ果てるともなく、送っては戻って来、を繰り返す。
寄せては返すさざ波だね、こりゃ。

前に直したミスをもう一度直さずに送ってくる子には、
「私は暇でたまらない訳じゃないんですよ。あなたはこの前の添削を無意味にするのですか」
とメールを返す。
ここは日本ではないので、丁寧体は欠かせない。

しかしまあ、
本当に背中が苦しくてたまらんのに、毎晩、夜中までやっているうち、
なんか2歳ぐらい一気に年取った気がする。
目はかすむし、白髪は増えたし。

55人仕上げた。あと6人だ!
テストも作文の片手間に(完全に本末転倒)、3種類作った。
本当にエライぞ、わたし。
今日は自慢タラタラだ~!








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