夕方6時に我が宿舎に集合したアルバイトガイドの黄優ひんさん、陳小雲さんと、晩ご飯を食べながら連絡を待った。
成田を午後1時半に発ち、上海浦東空港から虹橋空港まで移動して東方航空の国内便で南昌まで飛んでくるのだ。
私たちは3人とも、「くうこう」と「こうくう」を言うとき、5秒ぐらい考えて言う共通性があり、可笑しかった。私は子どもの頃からずっとこの2つと、「チキン」「キチン」の言い間違いを引きずってきた。
ところで夕食のおかずは中国に来て初めてのハンバーグだ。滅多に売っていない牛肉を見つけて買って冷凍しておいたものと豚肉をみじん切り(?やっぱり野菜を切るときだけの言い方か?)にして、手製パン粉、炒めた玉葱、卵1個と混ぜ合わせ、焼くだけなので失敗のしようがないとはいえ、我ながら非常に上手く出来た。(店屋にミンチ肉なし、パン粉なしでも慣れたら問題ないな)
だが2人の箸はあんまり進まない。口では「おいしい、おいしい」と言っているのに、ご飯ばっかりお代わりしている。お好み焼きのソースが口に合わないのかも知れない。しかし、最終的には全部食べてくれ、スエミ姐さんの梅干し(あと3つしかない貴重品)もトライして、ヒエ~~の表情を見せた。おかずが足りない様子なので各種瓶詰めを出すと、さすが二人とも江西省出身、ラー豆腐を小躍りして食べていた。家では、豆腐から手作りするので、この瓶詰めの何倍も美味しいと力説する二人だった。
しばし、食べ物に夢中で岩崎夫妻からの連絡を忘れかけた頃、虹橋から電話あり。順調にいっているとのこと。ということは夜9時40分頃昌北空港に着く。昼間に確認済だったミニバスの運転手さんに電話して、9時5分に宿舎前を出発した。
昼間、確認してくれたのは黄さんで、「電話ではとても恐ろしい人のようでした。」と言う。言葉遣いの荒々しさが、学生には怖いのだ。陳さんは「でもここは南昌ですから仕方がありません。南昌では普通です。」と。
しかし、ミニバスの運転手袁さんは、行く途中気軽に自分が33歳であること、息子が7歳、娘が5歳で、自分は昼間タクシーの運転手、それ以外の時間はミニバスの運転手をしているなどを、二人の学生に話し、聞き上手の陳さん、黄さんは先輩の話を聞くかのように素直な態度で聞いていた。
東京からの二人は、長旅にちょっぴりお疲れの様子だったので、空港から一路財大本部キャンパス横の旅館に戻り、エアコンが壊れて使えないとかグジグジ言う旅館の人と少しやりとりをして、何とかなま温かい空気が出て来るまでにし、宿を離れた。一晩70元の契約はエアコン付きの値段だ。本当にもう、油断も隙もない。