実習先を解雇され、日本語を独学中の中国人女性のノート。Kiroroの「未来へ」の歌詞が書き連ねてあった。
2019年5月17日岐阜県羽島市
朝日新聞デジタルの記事の写真に目が止まりました。
ノートの右の『標準日本語』は中国のどこの大学にも必ず何冊も備えてある
自習に適した教科書です。
技能実習生として日本に来るのは留学する余裕のない家庭の若者たちです。
日本で日本語と技能を身に付けようと、夢を抱いて海を超えてくるのです。
実習前に2,3ヶ月程度、簡単な初級日本語を学んで来ても、
そんなにスムーズに意思疎通できるはずありません。
働くのに必要な語学力は雇用者が保障するしかありません。
しかし、雇用者が取り組むべき課題は「言葉の壁」ももちろんですが、
そもそも、実習生を一人前の人間に相応しい待遇をすることだと私は思います。
何よりも問われているのは、日本の雇用主の人間力です。
技能実習生が母国に帰ったとき、
「日本なんかもう二度と行くもんか」と言われない国・社会であることを
切に願っています。
返事遅れクビ、実習生に「日本語の壁」立法で救えるか
〔朝日新聞デジタル5月29日〕
日本で暮らす外国人の日本語習得を後押しする「日本語教育推進法案」が今国会で審議されています。学校に通う外国人の子どもだけでなく、技能実習生のような働き手も日本語を学ぶ機会が得られるよう、外国人を雇う企業にも責務を担わせる法案です。覚えるのがとても難しいとされる日本語。外国人はどんな言葉の問題に直面しているのでしょうか。新しい法律ができれば状況は改善されるのでしょうか。
30代の中国人女性は数年前、技能実習生として茨城県の農家で働いていた。
ある日の午前中、経営者に声をかけられた。
ふだんの作業に関わる日本語ならわかるはずなのに、何を言っているのかわからない。
いつもと違うことを言っているようだった。返事が少し遅れた。
その日の午後に突然、解雇を言い渡された。
あのとき、すぐに返事ができていれば解雇されなかったのではないか、と思う。
働き始めて2年目なのに作業が遅いと注意されたのだろうか。
中国人の後輩から質問されていたのがおしゃべりだと思われたのか――。
解雇の理由は今もわからず、悔しさだけが残る。
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下はある工場の外国人技能実習生規則。
「恋愛禁止」
「外出は事前に連絡し許可を得て、2人以上で行動する」
「寮への部外者立ち入り禁止」
「マージャン・ゲーム・トランプは実習に支障がないように」
ふと、明治時代の女工哀史を想起しましたが、もっと酷い?
下は技能実習生のあまりに多い不審死について質問されたときのアベ首相の
木で鼻をくくった回答と、そのときの表情。
人間の死の意味が、この首相職についている者にはサッパリ分からないのです。