サッカー賭博

　角界を揺るがした野球賭博事件。おかげで名古屋場所はテレビで見られなくなりました。ただ，世界的にみれば，スポーツを賭けの対象とするのは広くみられること。今回のワールドカップでは，いったいいくらの賭け金が動いたのか。

　私の周辺でも，友だちとささやかな賭けに興じている知り合いがいました。１０人ぐらいの友だち同士で，一人１０００円を出し合って，優勝を当てる。当てた人で掛け金を山分けにするという，かわいい賭け事です。

　知り合いは日系ペルー人で，自ら高校時代はセンターバックを務め，日本代表の闘莉王のいるチームと試合をしたことがあるという本格派です。サッカーについても詳しい。ワールドカップ開催地は第一回から諳じており，歴代の名勝負についても解説してくれる。

　その彼がどこに賭けていたかというと，イタリアなんですね，これが。

　１０人の中で，自分の賭けたチームが一次リーグ敗退というのは彼のみ。仲間からさんざんバカにされたそうです。気をとりなおして，決勝トーナメント１６チームの中から予想したのがドイツ！　これもはずれでした。そしてポルトガル／スペイン戦の予想はポルトガル，スペイン／オランダ戦の予想はオランダで，ことごとく大はずれ。ドイツの占いタコ，パウル君の足元にも及ばなかった。

　でも，あらためて調べてみると，Ｗ杯前のイギリス大手賭け屋，ブックメーカーのオッズ，いちばん人気はスペインでした。結局，大本命が優勝したということのようです。

　ところで，決勝の試合は月曜日の朝３時半から。その日は大阪でお昼前から会議があるので，早朝６時に家を出ないといけない。どうせなら前の晩，早く寝て，３時半からの試合を見て，そのまま寝ないで家を出て，新幹線の中で寝ようという計画を立てました。

　そして実際，３時半に起き，見ていたところ，０－０のまま後半終了。延長戦に突入した。計画では５時１５分に試合が終わったのを見きわめてシャワーに入り，コーヒーでも一杯飲んで家を出るはずだったのが，計画が狂った。

　延長戦前半も無得点。ここでやむをえずシャワーを浴びる。出てきたときは，スペインの一点が決まったあとで，もっともいい場面を見逃しました。無念です。