韓国にてっちゃんはあれども,てっちゃんはいない。
日本のホルモン屋さんにいくと定番メニューの一つ,てっちゃん。これは牛の大腸の韓国語読みですから,もちろん韓国のホルモン屋さんにもあります。
しかし,日本にあれほどたくさんいるてっちゃん(鉄道ファンの愛称)は,韓国にはほとんどいない。
「趣味は何ですか?」
「鉄道です」
「いえ,趣味のことを聞いてるんですけど」
「だから鉄道が趣味なんです」
「???」
韓国人は,鉄道が趣味になりうるということを理解できません。かくいう私も,いま一つ,理解できないのですが…。
というわけで,韓国の鉄道のことをよく調べているのは,日本のてっちゃんだったりします。
実は先日の韓国出張時,旧ソ連衛星国グルメツアーの別れ際,一冊の本を手渡されました。題して
『日本鉄道旅行地図帳〈歴史編成〉朝鮮台湾』
なにぶん酔っていたこととて,そのまま持ち帰ってしまいましたが,はたしてプレゼントされたものなのか,たんにちょっと見せてくれたのを私が勘違いして持ち帰ってしまったものなのか,定かではありません。
その場ではくわしく見ることができなかったものを,帰りの飛行機であらためて検分すると…。日本の植民地時代の朝鮮(と台湾)の鉄道に関するあらゆる情報がつまっている。おそらくはマニア垂涎の一冊なのでしょうが,てっちゃんではない私にとっては猫に小判,豚に真珠,馬耳東風(違うか)… その価値がまったくわかりません。
それにしても日本は,植民地朝鮮にせっせと鉄道を敷いたんですね。もちろん,ほとんどの鉄道は軍事用,産業用で,半島の生活していた朝鮮人のためのものとは思われませんが。
そして,光復(解放)後に敷かれた鉄道の少なさよ。
独立後の韓国は,日本にとってかわった米国の影響もあってか,鉄道網の整備よりも道路網の整備を優先し,鉄道は二の次になったようです。その結果,ソウルと釜山をつなぐ高速鉄道ができたのもずいぶんあと。これが韓国の産業の発展にとってよかったのかどうかわかりません。鉄道網が整備されていれば,これほどのソウル一極集中国家にはならなかったかも。
それはともかく,いただいた小冊子の中に一枚のコピーがはさまれていて,これは本と関係があるのかどうか。昔の明洞界隈の古地図です。そのときにざっと聞いた説明では,当時京城(ソウルの日帝時代の名称)に住んでいた人々が記憶をたどって復元したものだとか。これも貴重なもののようです。
高木さま,ありがとうございました。
日本人は生来自然に慣れ親しんでるんで自然と対峙する西洋人は云々という御託も書いてあった気がしますが、忘れた。
今じゃバードウォッチングはそれほど珍しい趣味ではなくなりましたが、日本人が変わったんですかね。
どっちかというと、そういう文明論というか民族論のほうを怪しんでいる今日この頃ではありますです。
バードウォンチング専門という方がどれほどいるのかわかりません。
韓国には,虫屋も鳥屋も少ないんじゃないかな。
趣味は?と聞かれて,圧倒的に多いのが「登山」のようです。
「登山」といっても,ソウル近郊の600~800メートル級の山をハイキングするわけですが,岩山が多いので,バカにできない。重装備で出かける人が多いようです。