犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

プチ同窓会

2023-02-25 23:31:36 | 飲む

 今上天皇がお生まれになった記念日に、大学の同級生たちと久しぶりに飲みました。(深い意味はありません)

 場所は所沢。

 三人のうち二人は5年半ぶり、もう一人とは10年以上ぶりの再会となります。

 みな、還暦を過ぎ、私も含めて髪に白いものが増えました。

 待ち合わせの時間の少し前に行くと、店の前に二人がいました。開店前だったのです。

「ひさしぶり。何年ぶりだっけ」

「前に会ったのは2017年7月だよ」

「よく覚えているなあ」

 実は覚えているんじゃなくて、過去のブログ記事を見返しただけなのです。日記代わりのブログは、こんなときに役に立ちます。

ミニ同窓会

「最近、トイレが近くなってさあ。夜中に何回もトイレに行くんだよ」

「そうそう、4時頃に目が覚めると眠れなくなって」

「あと、よくつまずいたり、転んだりしない?」

「あるある」


 入店後、典型的な還暦過ぎの老人話で始まりました。

「たしか、お子さん、たくさんいるんじゃなかったっけ。孫もいる?」

「うん、ちょうど先週、5人目が生まれたよ」

「5人!」

 私以外に孫持ちはいないようでした。

「ところで、何が『人生最悪』なの?」

 実は、飲み会の誘いのLINEに、「今、人生最悪かも。会ったときに愚痴らせて」とあったのです。

「いや、すこし前に学部長になってさ、部長会議でやたらと文句をつける奴がいて、参ってるんだよ。そいつ、Kなんだけど」

 彼は某女子大学の教授。実は、Kというのもわれわれの同級生。

「なんだ、人生最悪とかいうから、なんのことかと思ったら、学部長になったっていう自慢話か」

 失職して、離婚されたりしてたら、どう慰めようかと思っていたんですが。

「ぼくは、この前会った後、妻がくも膜下出血で倒れて、たいへんだったよ。幸い、今は元気だけど」

妻、倒れる

「お互い、体は気をつけなくちゃね。歳だから」

 しばし、互いの近況を紹介した後、元銀行員のI氏がカバンから取り出したのは、われわれが東大文Ⅲに入学した直後のクラス文集。茶色く変色したガリ版刷りです。

「なつかしい!」

「よくこんなのとっておいたな」


 その名簿を眺めながら、40年前の思い出話に花が咲きます。

「こいつと麻雀したとき、生まれて初めて役満振り込んだんだよ。四暗刻単騎!

 集まった4人は、学生時代は麻雀をしたり、軟弱なテニスサークルを作って、女子大生なんかといっしょに合宿に行ったりもした仲間でした。

「そういえば、合宿で事故ったよな」

「ああ、あのときはほんとうにすまなかった」


 事故のときのこと、そのあとに事故った当人の実家でごちそうになったことは、前に書いたことがあります。

自動車事故の思い出

並の想い出

「最近、LPレコードを売ったら、けっこう値がついたよ」

「そうか、ぼくもLP、まだ捨てずにいるから売ろうかな。ワーグナー大全集とか」


 当時、クラシック音楽もよく聴いていて、いっしょにコンサートに行ったことも。

「卒業旅行で鈍行列車で京都に向かったとき、偶然、同じ車両にTがいたよな」

「ああ、あいつドストエフスキーの『悪霊』を読んでた」

「ハハハ」


 『悪霊』を読んでいた貧乏学生も、今は関西の名門私大の教授。

 消息不明の学友も多いですが、幸い、訃報は聞きません。

 今回、みなわりと近くに住んでいることがわかったので、定期的な飲み会にできればな、と思いました。

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