犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

朝鮮族

2010-11-29 22:30:12 | 日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)
 われわれ3人の会話は日本語が中心ですが,ときによって,中国語や朝鮮語(韓国語)に切り替わります。私は日本語と韓国語,中氏は日本語と中国語,そして朝女史は三つすべてできるのですね。

「朝さんは,中国語より日本語のほうができるんじゃないですか」

「今はそうかもしれない」

「いちばん得意なのは?」

「もちろん朝鮮語です。高校まで学校も全部朝鮮語でしたから」

「日本語はいつから?」

「中学からです。中学に入ると第二外国語を英語にするか日本語にするか選べるんです。私は日本語を選びました。大学は中国語ですけど」

 彼女は現在,一人で日本暮らし。お母さんは延辺,お父さんと弟は韓国のソウル。国際的な家庭です。
韓国は,朝鮮族に対しては同族のよしみで労働ビザを簡単に出すようで,たくさんの人々が定着しています。ただ,労働条件があまりよろしくなく,その「差別」についての記事がときどき新聞を賑わせます。ソウルでは何カ所か朝鮮族の集住地域があり,その一画がこのブログでも紹介したことのあるカリボンドン。

「朝鮮族は中国の中では教育熱が高いんですよ。大学の試験では,いつも少数民族の中でトップクラスです」

「でも,少数民族はずるいです。加点があるでしょう?」

「あんな加点なんかなくても,私たちは平気ですよ」

「加点て何点?」

「10点です。600点満点のうちの」

「…。100点満点に直したら2点にもならないね」

「でも,大学入試では1点に何百人もいるんですからね。大きいですよ」

 どうも,大学入試で少数民族に恨みがあるらしい。

「ところで,韓国語と朝鮮語は違うの?」

「長く分断されてるからね。今はずいぶん違ってきたみたい。延辺は北朝鮮の言葉に近いでしょう?」

「とんでもない。最近よく北朝鮮のニュース番組を見るけれど,あんな言葉じゃないですよ」

 ここで話題は延坪問題に。もちろん,3人は北非難の立場で一致しました。北を擁護する意見は皆無。
意気投合したところで,二次会のダーツバーに向かったのでした。

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