中国や台湾の漁船が大挙して尖閣諸島に押し寄せると報じられたとき、文永・弘安の役(元寇)のときのように、神風が吹いて壊滅させてくれればいいのに、などという不謹慎なことを考えました。
ところが、本当に来ましたね。台風17号。天気予報の発達している現在、もちろん700年前のようなことにはならず、中国の監視船は台風を避けて自国領海へ引き上げたそうです(→リンク)。
猛烈な強さの台風17号は、30日から10月1日にかけて列島縦断。実は1日から海外出張があって、日曜日はニュースを見ながら、明日はたして飛行機が飛ぶんだろうか、空港までちゃんと行き着けるんだろうか、などと気を揉みました。
幸い、30日深夜には関東地方を通過、翌日は台風一過の秋晴れでした。電車も始発から正常運転。台風で電車が止まることを恐れてずいぶん早い時間のリムジンバスを予約しておいたのですが、杞憂でした。おかげで成田空港で2時間ぐらい時間ができちゃったので、今これを書いています。
台風一過で思い出すのが、知り合いのペルー人の話。中学二年生で日本に来て、漢字の学習で苦労したそうです。日本の大学も出て、いまや完全に日本語をマスターしていますけれども、その彼が、ニュースなどで頻繁に「台風いっか」という言葉を耳にして、台風一家?家族が子ども連れで歩くように、台風のファミリーがやってくることか、などと思ったそうです。
話は違いますが、昨日、私が住む町で、ある私立大学主催の市民講座がありました。講師は今をときめく池上彰。台風接近で雲行きが怪しいなか、聞いてまいりました。
もともと講演はやらない主義らしいのですが、その大学の教授が昔の記者仲間で、断りきれなかったと言っていました。演題は「宗教から見た世界」。
なにしろ、埼玉の片田舎のおじいさん、おばあさんが相手ですから、あまり専門的・難しい内容は出てこない。池上氏が長年やっていた子ども向けのニュース番組にように、基礎知識をわかりやすく解説してくれました。
この日のテーマは「宗教」。ユダヤ教とキリスト教とイスラム教の歴史から始まって、考え方の違いなどを、最近の時事問題などとからめながら、平易かつユーモアを交えて語ってくれました。
よどみなく話しながら、1時間半という時間を、たった2分オーバーでまとめるのは、さすがにプロですね。
ユダヤ教の聖書は旧約聖書、キリスト教は新約聖書、イスラム教はコーラン。キリスト教はユダヤ教の改革運動だったし、イスラム教もキリスト教から生まれたようなもので、コーランには旧約、新約の両方の内容だ出てくる、なんていう話をしつつ、「旧約・新約」は「旧訳・新訳」じゃありませんよ、新しい翻訳じゃなくて、新しい約束なんですよ、とか、ムハマッドは予言者じゃなくて、預言者、神様の言葉を預かった人なんですよ、なんて、うっかり間違えそうです。
「予言」と「預言」は韓国語でも同音異義語ですが、約と訳、過/家は音が違うので、韓国で混同されることはないでしょう。
アメリカの大統領選挙が、なんで「11月の第一月曜日の次の日」に行われるようになったのか、という話がいちばん面白かったのですが、まもなく搭乗開始時間なので、日をあらためてご紹介することにします。
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今回は17号と18号が続けて来たので、一家かも?
「××一過」という言葉は台風以外にはあまり使わないので、どうしても「一家」を連想するのでしょうね。
池上さんは、先日TVで日本の領土問題の解説をしていましたね。