東大の新記録

　これまで大学野球と言えば、兄に誘われて東都大学野球の中央大学戦に行くことが多かったのですが、娘が東大に入学したので、５月３日、珍しく妻と東早戦を見に行きました。

　東大野球部は現在７０連敗中。連敗のタイ記録だそうです。最後に勝ったのは、同じ早大戦、あの斎藤佑樹から奇跡的に挙げた一勝以来、３年以上に渡って公式戦の勝利なし。新記録更新がかかった一戦でした。

　第二試合で、試合開始時間が正確にわからなかったので、適当に行ったら、すでに３回。試合ははや３－０で早稲田がリード　していました。

　早稲田先発は有原。プロも注目する次のドラフトの目玉で、神宮の球速表示で１５１キロを出していました。東大の選手は手も足も出ない。

　一方の東大の投手はストレートが１２８キロ。ちょうど打ちごろの速さです。そのうえコントロールが悪くて、四球や死球を連発。次々と追加点を入れられます。守ってはトンネルあり、落球ありの拙守。

「こりゃ、予想以上にひどいね」

　元プロ野球の桑田や矢沢が特別コーチとして指導していると聞いていたので、少しはレベルがあがったかと思いきや、この有り様です。

　ところが、応援席は意外に盛り上がっている。応援団にチアガール（東大生？）が声を涸らして応援しています。

　ただ、掛け声がおもしろい。

「かっ飛ばせー」

はいいとして、

「ストライク！　ストライク！」

という掛け声はいかがなものか。たしかにストライクがなかなか入らないのですが、ストライクが入って喜ぶ応援団席というのは東大以外にあるのでしょうか。

　いちばん盛り上がったのは、攻撃では数少ないヒットのときと、守備では「ダブルプレー」。

　八回に代打が出たときです。

「あ、あれ、○○の同級生よ」

　教養学部で娘と同じクラスの新入生が、春のリーグ戦でいきなりベンチ入りのうえ、代打で出場。高校では野球部だったそうですが、新入生ながらボールを外野まで飛ばした（フライでアウト）のは大したものです。

　娘は、中学校でグランドホッケーをやっていたこともあり、女子ホッケー部に入部。こちらは創部４年の若いチームで、やはり層が薄いので、前週の練習試合に娘も駆り出されたというから、似たようなものです。

　終わってみれば、１１－０の完封負け。ほとんど毎回得点を許し、３安打完封負け。

　連敗記録は当分続きそうです。