「バンコクで日本料理屋に行きたくない」,ということを少し前に書きましたが,カンコクではときどき行きたくなる。
ただし,一般の日本料理屋ではなく,日式(イルシク=韓国式日本料理屋)のことです。
今回は,現駐在員が取引先に連れて行ってもらい,パンチャンの量に感動したという鍾路(チョンノ)のお店に行きました。とにかく韓国の日式はすごい量のパンチャン(注文しないのに出されるサービスのおかず)が出る。あんまりたくさん出しすぎて,つぶれたんじゃないかという店については,ずいぶん前に書いたことがあります(→リンク)。
ここの店の刺身メニューには,マグロ,ヒラメ,メバル,スズキと三種盛り合わせがありました。一種類というのもなんなので,盛り合わせ(ヒラメ,メバル,スギキ)を頼むことに。大中小とありますが,5人なので大88000ウォン。足りるかな? 「大一つじゃ少ないから中二つにしなさい」と言われるかな,などと思いながら注文すると,アガシは何もいいませんでした。
頼むのはこの一品のみ。なのに,来るは来るは,テーブルに隙間がなくなるほどに料理が運ばれてきます。
まずはお粥から。このお粥を食べると,「よし,飲むぞ!」という気合が入るから不思議です。
順不同で書き並べてみると…。
生牡蠣,ホヤの刺身,タラバガニの足,アナゴのせごし,げその天麩羅,コーン鉄板焼き,サラダ(リンゴ,柿,ナシ,キュウリのマヨネーズ和え),ケーランチム(韓国式茶碗蒸し),生野菜盛り合わせ(唐辛子/サンチュ/ケンニプ,お代わり自由),エリンギ焼き,サンナクチ(生きた蛸の足),トラジ(桔梗の根),サワラ塩焼き,ムール貝のスープ,天麩羅盛り合わせ(エビとサツマイモ),焼きぎんなん,握り(蒸しエビのみ,10個),ホタテの上に何かをのせて焼いたやつ,サザエの蒸し物,キムチ…。
まだあったような気がしますが思い出せません。
そしてどれも人数分(5人前)ずつ出るところが嬉しい。ただ,タラバガニの足だけは4本しか出てこなかったので,
「一本足りないよ」
と指摘すると,
「あ,カニは足の数の都合で,一皿4本に決まってるんです」
当然,いちばん若い韓国人職員が遠慮しました。
怒濤のパンチャン攻勢をことごとく返り討ちにするわけですが,攻撃のペースが速いので応戦におおわらわです。アガシは,置く場所に困ると,まだ残っている皿を下げようとする。するとすかさず,
「チャンカンマニョ!」(ちょっと待った)
の声が飛ぶ。
「まだあるじゃないかよ。もったいないよ」
われわれは,コーンの一粒,キュウリの一切れも残さず平らげます。焼酎1本に,清河(韓国の清酒)3本を空け,エビの握りを食べ終わったあと,(なにか鍋を頼もうか)と相談を始めた矢先,店員がカセットコンロを運んできた。
なんと,メウンタン(魚のアラ,大根,長ねぎ,もやしの鍋)が出るではありませんか。
コンギパプ(白ごはん)を二つ頼み,真っ赤なメウンタンの汁をかけておじやをかきこんでお腹一杯になったところでケーサン(勘定)。
5人で,10万1000ウォン。一人2万ウォン,1500円!。信じられない安さです。前日に引き続き,涙が出てしまいました。
10万1000ウォンの内訳を考えてみると,
刺身88000ウォン,
チャミスル+清河@3000×4=12000ウォン,
ごはん@500×2=1000ウォン
で,しめて10万1000ウォンということらしい。
清河@3000,ごはん@500というのは,今の時代,珍しいのではないでしょうか。
なぜこんな安いのか。こんなに安くできるのか。
そのとき思い当たったのが,店員。韓国語の発音がちょっと変でした。韓国人職員に聞くと,朝鮮族特有の発音だとのこと。
中国吉林省に住むコリアンが,韓国に出稼ぎにきて,劣悪な労働条件でこきつかわれているという新聞記事を思い出しました。
(きっとこの人たちも給料安いんだろうなあ)
(賄いの食事も満足にもらえないんじゃなかろうか)
(もしかして,あんなに皿を下げ急いだのは,自分たちの腹の足しにするためじゃあるまいか…)
いろんな想像をしてしまいます。
ここまで思いをいたしたとき,また別の涙が頬をつたったのでした。
ただし,一般の日本料理屋ではなく,日式(イルシク=韓国式日本料理屋)のことです。
今回は,現駐在員が取引先に連れて行ってもらい,パンチャンの量に感動したという鍾路(チョンノ)のお店に行きました。とにかく韓国の日式はすごい量のパンチャン(注文しないのに出されるサービスのおかず)が出る。あんまりたくさん出しすぎて,つぶれたんじゃないかという店については,ずいぶん前に書いたことがあります(→リンク)。
ここの店の刺身メニューには,マグロ,ヒラメ,メバル,スズキと三種盛り合わせがありました。一種類というのもなんなので,盛り合わせ(ヒラメ,メバル,スギキ)を頼むことに。大中小とありますが,5人なので大88000ウォン。足りるかな? 「大一つじゃ少ないから中二つにしなさい」と言われるかな,などと思いながら注文すると,アガシは何もいいませんでした。
頼むのはこの一品のみ。なのに,来るは来るは,テーブルに隙間がなくなるほどに料理が運ばれてきます。
まずはお粥から。このお粥を食べると,「よし,飲むぞ!」という気合が入るから不思議です。
順不同で書き並べてみると…。
生牡蠣,ホヤの刺身,タラバガニの足,アナゴのせごし,げその天麩羅,コーン鉄板焼き,サラダ(リンゴ,柿,ナシ,キュウリのマヨネーズ和え),ケーランチム(韓国式茶碗蒸し),生野菜盛り合わせ(唐辛子/サンチュ/ケンニプ,お代わり自由),エリンギ焼き,サンナクチ(生きた蛸の足),トラジ(桔梗の根),サワラ塩焼き,ムール貝のスープ,天麩羅盛り合わせ(エビとサツマイモ),焼きぎんなん,握り(蒸しエビのみ,10個),ホタテの上に何かをのせて焼いたやつ,サザエの蒸し物,キムチ…。
まだあったような気がしますが思い出せません。
そしてどれも人数分(5人前)ずつ出るところが嬉しい。ただ,タラバガニの足だけは4本しか出てこなかったので,
「一本足りないよ」
と指摘すると,
「あ,カニは足の数の都合で,一皿4本に決まってるんです」
当然,いちばん若い韓国人職員が遠慮しました。
怒濤のパンチャン攻勢をことごとく返り討ちにするわけですが,攻撃のペースが速いので応戦におおわらわです。アガシは,置く場所に困ると,まだ残っている皿を下げようとする。するとすかさず,
「チャンカンマニョ!」(ちょっと待った)
の声が飛ぶ。
「まだあるじゃないかよ。もったいないよ」
われわれは,コーンの一粒,キュウリの一切れも残さず平らげます。焼酎1本に,清河(韓国の清酒)3本を空け,エビの握りを食べ終わったあと,(なにか鍋を頼もうか)と相談を始めた矢先,店員がカセットコンロを運んできた。
なんと,メウンタン(魚のアラ,大根,長ねぎ,もやしの鍋)が出るではありませんか。
コンギパプ(白ごはん)を二つ頼み,真っ赤なメウンタンの汁をかけておじやをかきこんでお腹一杯になったところでケーサン(勘定)。
5人で,10万1000ウォン。一人2万ウォン,1500円!。信じられない安さです。前日に引き続き,涙が出てしまいました。
10万1000ウォンの内訳を考えてみると,
刺身88000ウォン,
チャミスル+清河@3000×4=12000ウォン,
ごはん@500×2=1000ウォン
で,しめて10万1000ウォンということらしい。
清河@3000,ごはん@500というのは,今の時代,珍しいのではないでしょうか。
なぜこんな安いのか。こんなに安くできるのか。
そのとき思い当たったのが,店員。韓国語の発音がちょっと変でした。韓国人職員に聞くと,朝鮮族特有の発音だとのこと。
中国吉林省に住むコリアンが,韓国に出稼ぎにきて,劣悪な労働条件でこきつかわれているという新聞記事を思い出しました。
(きっとこの人たちも給料安いんだろうなあ)
(賄いの食事も満足にもらえないんじゃなかろうか)
(もしかして,あんなに皿を下げ急いだのは,自分たちの腹の足しにするためじゃあるまいか…)
いろんな想像をしてしまいます。
ここまで思いをいたしたとき,また別の涙が頬をつたったのでした。
わさびは絵の具状なので,日本からチューブ式のものをもっていくのもいいでしょう。
醤油も日本のものと微妙に違うといって,持参する人もいます。
マグロは凍ったまま出ることもあります。
それを塩・ごま油で食べます。
ヒラメは養殖と天然でずいぶん値段が違いますが,ときどき偽天然もあるという噂です。
養殖は何を食わせてるかわからん,といって敬遠する人もいます。
カレエはすべて天然のはずですが,けっこう高い。
メバルは日本ではあまり味わえない刺身です。
いずれにしても,けっして後悔しないと思います。
行ったらまたコメントさせてもらいますね!
まだ日本でを含め韓国のお刺身は食べたことがありません。
それも含め楽しみです。
私も,汽車キル沿いのカルビの店にときどき行きました。
5年ぐらい前は,朝鮮族・高麗人は目立ちませんでしたが,ここ数年で急増したんでしょうか。
ぜひ行ってください。
鐘閣から5分ぐらいのところ。プルンパダという店です。
↓で刺身とパンチャンの動画が見られます。
ttp://cafe.naver.com/ArticleRead.nhn?clubid=14325085&articleid=451&boardtype=L&page=1&menuid=142&scrapblog=Y
現地特派員です。
私の良く行くシンチョンのカルビ屋(牛の肉がわずかに5000W以外はすべて一人前3000ウォン!)さんも、朝鮮族の店員さんたちが、本当によく働いています。本当に身を粉にしてわき目も振らずに走り回って働いている姿は私は好感をもてるのですが、、、
注文をとった店員が戻る背中で、
「ちょっと今の発音、変だったよね。朝鮮族かな?」
「コリョ族かもね。中国からの出稼ぎだよ。」
と同僚達がひそひそと話していたりします。
経済的に成功している強みなのか、おごりなのか、文化の違いから生じるすれ違いなのか?
ちょっと悲しい気持ちになります。
店の名前教えてくれませんか?
タイの日本料理店には滞在が3週間になった頃、
一度だけ入りました。
日本人の板前だったらしく普通に美味しかったので
一人旅の貧困な食生活から舌が救われた思いがしましたが、
運が良かったのですね。
ttp://japanese.joins.com/article/article.php?aid=111005&servcode=400§code=410