犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

バンコク便り~風俗産業

2009-02-01 01:25:43 | バンコク便り
 今回,初めて泊まったホテルはスイス系。格式を感じさせる立派なホテルです。

 いつも会社の車で移動するので,何度も来ているのにバンコクの地理がちっとも頭に入りません。ガイドブック片手に自分で歩き回ればいいのでしょうが,出張ですからそんな時間はない。

 飛行機が遅れて夜11時に空港に到着,ホテルについたのは12時ごろでした。

 ところがそんな時間だというのにホテルの周辺はまだネオンが輝いている。お城のような立派な建物に,ピンク系の派手なネオン。後で駐在員に聞くと,このあたりはちょっとした歓楽街だとのこと。

 MASSAGE,マッサージ,大浴場…。

 アルファベット,カタカナ,漢字そしてハングルの混在している看板は,さまざまな国の客を相手にしていることを窺わせます。

 タイは言わずと知れた風俗産業大国。その市場規模に,政府も手を拱いてばかりはいられず,税収目当てに「合法化」議論が盛んでした。結局合法化されたのかどうか,ネットをちょっと調べたけれどもよくわからない。少なくとも黙認はしているのでしょう。さまざまな売春産業が公然と営業をしています。

 これは近年とみに取り締まりを強化している韓国(→リンク)と対照的です。

 もっとも,韓国の風俗産業の顧客は大部分が韓国人。タイのように外貨を稼ぎだすというわけではないからかもしれません。

 韓国もかつては外貨稼ぎの重要な担い手として政府が売春を奨励していました。その事情を伝える記事が最近ありました。ニューヨークタイムズの記事を聯合通信が伝えたものを朝鮮日報が転載したものです。

ニューヨークタイムズ「韓国基地村女性,過去政府が売春奨励」
(→リンク
聯合ニュース

 韓国の駐韓米軍基地周辺で売春をしてきた女性たちが,過去,韓国政府が米軍との売春を奨励したとし,過去の政府指導者などを非難しているとニューヨークタイムズが8日報道した。
 新聞は,韓国で最近数年間日本軍の従軍慰安婦問題の責任に対する日本政府の曖昧な態度に非難が続いたけれども,今回は一部基地村の売春女性たちが別の性虐待問題で政府を非難していると紹介した。
 新聞はソウル発記事で,これらの女性たちはさらに過去の韓国政府と米軍が1960年代から80年代に至るまで米軍に売春女性が性病から安全だということを保証するために検査・治療システムを構築するのに協力するなど,直接関与してきたと主張したと話した。
 女性たちは韓国政府が日本には従軍慰安婦問題と関連して賠償を要求しながらも,自分たちの歴史は無視する偽善を見せたとも批判したと新聞は伝えた。
 新聞によれば基地村の売春女性たちは過去,政府が自分たちを韓国戦争以後,厳しい経済を活気づけるための商品と見なしたとし,売春がうまくできるように基本的な英語とエチケットを教える授業を後援しただけでなく関係者を送って,ドルを稼ぐことをほめたりもしたとのこと。
 新聞は基地村で売春をしたことのある8人をインタビューしたとして,この中でキム・エラン(58)氏は「過去政府は私たちをドルを儲ける愛国者とほめながら,できるだけ多くの米軍に体を売らせた」として,当時の政府が米軍のための「雇い主」だったと話したと伝えた。
 新聞は,女性たちは,売春が自らの選択や必要あるいは強要であるかにかかわらず,自分たちは皆,過去の政府の政策の被害者としながら,賠償と謝罪を受けられるように求めていると付け加えた。
入力:2009.01.09 02:08

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 09年1月一覧 | トップ | 旧正月 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
バンコク (スンドゥプ)
2009-02-01 20:21:44
今までバンコクに行って「これは美味い!」というものに当たったことがありません。
極端に辛いか、中華風のビュッフェなど。
その中でまともなのが、何故か日本食でした。
ソウルの日本食よりもずっと「正統」でした。
一方、カラオケは従業員のマナーがよくて、安くて楽しかったです。
仕事が変わって行くこともなくなりちょっと残念です。
返信する
日本食 (犬鍋)
2009-02-02 23:29:11
確かに,バンコクの日本食はちゃんとしたものが多いですね。

板前が日本人という店が多いのでしょうか。

韓国のカラオケは,ときどきママとアガシで大喧嘩したりしていた。
タイでは,ないだろうなあ。
返信する

コメントを投稿

バンコク便り」カテゴリの最新記事