韓国便り～地下鉄車内

　私がバンコク出張の間，妻は韓国一人旅。

　私が貯めたマイレージを無駄にしないためという理由もありました。ただ，ホテルやら買い物やらで使い過ぎると元も子もない。ネットで安宿を探させました。

　見つけたのは明洞の鶏林館。

　家族でやっているらしき，とてもアトホームな雰囲気の宿だったということです。建物は古目だけれども，各部屋にトイレ・シャワー・テレビがついていて一泊３４００円！（シャワートイレ共同の部屋はもっと安い）若いバックパッカーが多いらしいですが，寝泊まりだけだからこれで十分，ということでした。

　金浦空港からもタクシーなど使わず地下鉄。節約旅行です。

　その地下鉄車内で見た光景。

　空席が一つだったところへ，中年アジュンマの二人組が乗り込んできた。一人が空いていた席にすかさず座って声高におしゃべりをしている。

　しばらくして，隣の隣に座っていたアジョシが下車。もう一人がそこへ座る。

　でも，おしゃべりはやめない。

　間にはさまれた別のアガシにおかまいなしに，身を乗り出してしゃべり続ける。

　アガシは多少迷惑そうにしていたけれど，席を代わってあげるでもなし，そのまま座り続けている…。

（そうだった。これが韓国だった…）

　２年前まで住んでいた韓国が蘇った瞬間だったそうです。

（日本だったら，並んで座れるように席をつめてあげるんじゃないか。別々に座ったなら，おしゃべりを遠慮するんじゃないか…）

などと考えながら，その光景がおかしくてたまらなかったと…。