今年のクリスマスは大阪で一人で過ごしました。
阪急百貨店の地下売り場で年末商戦を戦っている娘を激励し、紀伊國屋書店でインドネシア語関係の本を買ったら、急にインドネシア料理が食べたくなりました。
(そういえば、心斎橋にまだ行っていないレストランがあったな)
心斎橋周辺には2軒のインドネシアレストランがあり、一つはカフェ・ビンタン。ここは2回行きました。もう一つはウブドスチ。私のインドネシア語の先生によれば、大阪でいちばんおいしいということです。
クリスマスの心斎橋は、大丸デパートを中心にきれいなイルミネーションが施されていますが、東京の新宿や銀座に比べると、やや地味な感じ。
グーグルマップを便りにウブドスチに行きました。
ウブドはバリ島にある町の名前。スチは「聖なる」。つまりウブドスチは「聖なるウブド」という意味ですね。
店に入ると、テーブル席はほとんど予約で埋まっているようです。カウンターが空いていたのでそこに坐りました。まだ夕方でしたが、カウンターにはすでにできあがっている初老の日本人と、インドネシア人らしき2人組。
まずはビンタンビールと銀杏のおせんべいを頼んで、ビールを飲みながらメニューを検討します。
目についたのは、唐辛子マークが6個ついている、アヤムゴレンサユールプダスという一品。
アヤムゴレンは鶏の唐揚げ、サユールは野菜、プダスは「辛い」。「鶏唐、辛い野菜炒め添え」ということでしょう。「激辛」と書いてありますが、韓国やタイで鍛えてきた私なら大丈夫だろうと思ったのが甘かった。
猛烈な辛さは、一口食べた瞬間にわかりました。頭の地から汗が吹き出す経験は久しぶりです。辛さを緩和するために頻繁にビールを飲むため、一杯目はすぐになくなりました。
ご主人は、バリの人のようです。
「ここは、インドネシア人のお客さんが多いんですか?」
「半々ですかね。日本人も多いですよ」
「ハラールの料理(イスラム教で食べることが許された料理)もあるんですか」
「うちはハラールはやっていません。ですから、インドネシア人にはあまり宣伝していません」
少し前に、ムスリムのインドネシア人にこの店のことを聞いたとき、知らないと言っていた理由がわかりました。
「今日は、お客さんはバリ料理を頼みませんでしたけど、今度来たときはぜひバリ料理を食べてください。おいしいですよ」
(あの激辛料理はバリ料理じゃなかったんだ…)
「アヤムゴレンサユールプダスは辛かった!」
「ああ、あれね。注文のときに言ってもらえれば辛さを調節できますよ」
次は、何人かで来て、いろいろな料理を頼もうと思います。
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