毎日ポルキロ(量り売り)で飽きてきたところで,「定食屋さん」に連れて行ってもらいました。
スタンドとテーブル席を組み合わせた庶民的なお店。メニューはオールポルトガル語で読めないので,日系ブラジル人に説明してもらいました。
陽気なメスチソのウエイトレスとやりとりしたあと,定食の中から,スパゲティーを選びます。
「付け合わせを選んでください。チキンソテーと挽き肉料理,それにミートパイがあります」
「じゃチキンソテー」
しばらくして店員が戻ってくる。内容はわからないながら,日系ブラジル人と会話がはずんでいる。
「チキンは売り切れですって」
「それじゃ挽き肉」
またひとしきり会話が続き,ときどき大笑いしている。
「飲み物はどうしますか?」
(しかしただ注文とるだけでなんでこんなに話が盛り上がるんだ???)
「なんかブラジルらしいのがいいな。マンゴジュースはホテルの朝食にあるから,そのほかのやつ」
(また談笑)
結局,ココナッツジュースの牛乳割りにしました。
運ばれてきた料理を見て驚いた。大皿の上にあったのは,スパゲティーミートソースに,巨大球形ハンバーグが3つ,そしてライス。ライスは優に茶碗2膳分はあります。
(付け合わせの挽き肉って,このハンバーグのことだったのか)
その皿とは別に野菜サラダが一皿と,フェイジョン(煮豆)の入った皿が出る。
「こ,これが全部一人前? ライスもつくの?」
「だって,定食ですから」
(スパゲティー・ライスか)
昔,ソウルで娘たちが「お父さん,私たち新しい料理を発明したの」と言って持ってきたミートソース丼を思い出しました。
(ま,関西人は焼きそばをおかずにご飯を食べるっていうからな)
とにかくすごい量です。ちなみに日系ブラジル人は同じスパゲティー定食の巨大ミートパイ2つ付き,もう一人の日本人は巨大オムレツ定食を頼んでいました。
とても食べきれなさそうだったので,こぶし大のハンバーグの一つを,日系ブラジル人にあげました。
「ブラジル人にはふつうの量ですよ」
(……)
食べる前からうんざりしてしまいました。
とりあえずスパゲティーにとりかかる。麺に歯ごたえなし。韓国もそうですが,ブラジルの辞書にもアルデンテという言葉はないようです。ハンバーグはタマネギやパン粉がほとんど入っておらず,ミートローフという感じ。
「犬鍋さん,料理はこっちの皿にとって食べてくださいね」
「えっ? あ,はい」
テーブルには最初から一人一人に皿がセットしてあって,さっきから邪魔だなあと思っていたのですが,取り皿だったわけです。
次にサラダにとりかかる。朝,野菜を食べられなかったので,ありがたいことです。
「サラダも皿にとって食べてください。ブラジル人は食事作法に厳しいんです」
(はあ,そうですか)
しかし,料理は全部個別に出てくるんだから,取り皿にとる意味ないんじゃないかなあ,などと思いつつ,従います。
次に,ライスを皿にとり,フェイジョンをかける。インディカ米もおいしいものはおいしいのですが,この店のはあまり上等ではない。
「ところで,○○さん,左利き?」
「いえ,違いますけど」
「ナイフを左手で持つんですか?」
「えっ? ああ,ブラジルではこれが普通です」
「それがブラジルの食事作法ですか」
日系ブラジル人,しばらく考えた末,
「フランス料理の店では違うかな?」
要するにあんまり厳しくないんじゃないでしょうか,食事作法。
韓国の基本は箸とスプーン。ご飯はスプーンで食べます。
タイの基本はフォークとスプーン。スプーンをナイフ代わりにも使います。
そしてブラジルはナイフとフォークだけれども持ち方が逆。
お国柄によって作法がいろいろ違う。面白いことです。
悪戦苦闘して,二つのハンバーグをなんとか片づける。しかしスパゲティーとライス(と煮豆)は半分以上残しました。
出されたものはすべて食べることをポリシーにしてきた私ですが,さすがに残さざるをえない。無念です。
「ココナッツ・ジュースはテイクアイトにしてもらいましょうか」
「そりゃありがたい」
どうも少食の日本人には「定食屋」は合わないようです。なお,値段は定食が9レアル,飲み物が2レアルで,計11レアル(約700円)。
スタンドとテーブル席を組み合わせた庶民的なお店。メニューはオールポルトガル語で読めないので,日系ブラジル人に説明してもらいました。
陽気なメスチソのウエイトレスとやりとりしたあと,定食の中から,スパゲティーを選びます。
「付け合わせを選んでください。チキンソテーと挽き肉料理,それにミートパイがあります」
「じゃチキンソテー」
しばらくして店員が戻ってくる。内容はわからないながら,日系ブラジル人と会話がはずんでいる。
「チキンは売り切れですって」
「それじゃ挽き肉」
またひとしきり会話が続き,ときどき大笑いしている。
「飲み物はどうしますか?」
(しかしただ注文とるだけでなんでこんなに話が盛り上がるんだ???)
「なんかブラジルらしいのがいいな。マンゴジュースはホテルの朝食にあるから,そのほかのやつ」
(また談笑)
結局,ココナッツジュースの牛乳割りにしました。
運ばれてきた料理を見て驚いた。大皿の上にあったのは,スパゲティーミートソースに,巨大球形ハンバーグが3つ,そしてライス。ライスは優に茶碗2膳分はあります。
(付け合わせの挽き肉って,このハンバーグのことだったのか)
その皿とは別に野菜サラダが一皿と,フェイジョン(煮豆)の入った皿が出る。
「こ,これが全部一人前? ライスもつくの?」
「だって,定食ですから」
(スパゲティー・ライスか)
昔,ソウルで娘たちが「お父さん,私たち新しい料理を発明したの」と言って持ってきたミートソース丼を思い出しました。
(ま,関西人は焼きそばをおかずにご飯を食べるっていうからな)
とにかくすごい量です。ちなみに日系ブラジル人は同じスパゲティー定食の巨大ミートパイ2つ付き,もう一人の日本人は巨大オムレツ定食を頼んでいました。
とても食べきれなさそうだったので,こぶし大のハンバーグの一つを,日系ブラジル人にあげました。
「ブラジル人にはふつうの量ですよ」
(……)
食べる前からうんざりしてしまいました。
とりあえずスパゲティーにとりかかる。麺に歯ごたえなし。韓国もそうですが,ブラジルの辞書にもアルデンテという言葉はないようです。ハンバーグはタマネギやパン粉がほとんど入っておらず,ミートローフという感じ。
「犬鍋さん,料理はこっちの皿にとって食べてくださいね」
「えっ? あ,はい」
テーブルには最初から一人一人に皿がセットしてあって,さっきから邪魔だなあと思っていたのですが,取り皿だったわけです。
次にサラダにとりかかる。朝,野菜を食べられなかったので,ありがたいことです。
「サラダも皿にとって食べてください。ブラジル人は食事作法に厳しいんです」
(はあ,そうですか)
しかし,料理は全部個別に出てくるんだから,取り皿にとる意味ないんじゃないかなあ,などと思いつつ,従います。
次に,ライスを皿にとり,フェイジョンをかける。インディカ米もおいしいものはおいしいのですが,この店のはあまり上等ではない。
「ところで,○○さん,左利き?」
「いえ,違いますけど」
「ナイフを左手で持つんですか?」
「えっ? ああ,ブラジルではこれが普通です」
「それがブラジルの食事作法ですか」
日系ブラジル人,しばらく考えた末,
「フランス料理の店では違うかな?」
要するにあんまり厳しくないんじゃないでしょうか,食事作法。
韓国の基本は箸とスプーン。ご飯はスプーンで食べます。
タイの基本はフォークとスプーン。スプーンをナイフ代わりにも使います。
そしてブラジルはナイフとフォークだけれども持ち方が逆。
お国柄によって作法がいろいろ違う。面白いことです。
悪戦苦闘して,二つのハンバーグをなんとか片づける。しかしスパゲティーとライス(と煮豆)は半分以上残しました。
出されたものはすべて食べることをポリシーにしてきた私ですが,さすがに残さざるをえない。無念です。
「ココナッツ・ジュースはテイクアイトにしてもらいましょうか」
「そりゃありがたい」
どうも少食の日本人には「定食屋」は合わないようです。なお,値段は定食が9レアル,飲み物が2レアルで,計11レアル(約700円)。
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