犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

オムライスの元祖と発祥

2023-04-03 23:02:20 | 食べる

写真:煉瓦亭の「元祖オムライス」

 家の夕食でオムライスを食べていたときのこと、D(三女の夫、フィリピン人)が言いました。

D「これ、なんという料理ですか」

犬鍋「オムライスだよ」

D「オムライス?」

犬「日本で発明された洋食だよ」

妻「銀座の煉瓦亭だよね」

犬「えっ⁉ 大阪の北極星だよ。去年、食べに行ったじゃない」


妻「でも、新聞に出てたよ」

犬「ああ、岸田首相と尹大統領が二次会で行った洋食屋ね。煉瓦亭が発明したのはトンカツで、オムライスは、尹大統領のリクエストで食べただけでしょう」(
「爆弾酒」を酌み交わした日韓首脳

 妻はスマホをいじっています。

「やっぱり、オムライスの元祖は煉瓦亭って書いてあるよ」

「でも、北極星にはオムライスが開発されたときのことが、具体的に書いてあったけど」


大阪便り~鰻がオムライスに



 私たちが言い争っている内容を、娘がDに通訳しています。

「あっ、北極星はオムライスの発祥の店だって」

「元祖と発祥、どっちが先なんだ?」

 夕食が終わってから調べてみると…

 ウィキペディアによれば、「オムライス発祥の店」を自称する店は複数あって、その代表が北極星と煉瓦亭なんだそうです。

 北極星がオムライスを発明したのは1925年(大正14年)。それに対して、煉瓦亭が「ライスオムレツ」をメニューに載せたのは1901年(明治34年)。

 煉瓦亭のほうが25年ほど古いということです。

 ただ、北極星のオムライスが、ケチャップライスを薄焼き卵で包んだ、いわゆるオムライスであるのに対し、煉瓦亭のライスオムレツは、溶き卵にごはんとみじん切りの具材、調味料を混ぜこんで焼いたもので、1900年に賄い料理として誕生。客が食べたいと言ったので、翌年からメニューに載り、今も同じ作り方で「元祖オムライス」という名前で提供されているんだとか。

 煉瓦亭の「元祖オムライス」を食べたことはないのですが、いわゆる「オムライス」とはかなり違うものではないでしょうか。

 尹大統領が訪日に際し、

「かつて東京で食べたオムライスの味が忘れられない」

と言ったので、日本側は煉瓦亭を選んだようですが、尹大統領が、

「あれ? 昔食べたやつと違うぞ⁉」

と思ったかどうかは報道されていませんでした。

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